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SEMICON Japan 2024

 

東西のコーティング研究会が第6回合同研究会

 関東を中心に活動するトライボコーティング技術研究会と関西を中心に活動するドライコーティング研究会は11月15日、尼崎リサーチ・インキュベーションセンター(ARIC)で「第6回合同研究会」を開催した。

 当日は、ドライコーティング研究会会長の牛尾誠夫氏(近畿高エネルギー加工技術研究所長)とトライボコーティング技術研究会会長の大森 整氏(理化学研究所主任研究員)による開会挨拶の後、以下の通り講演が行われた。

「大出力パルススパッタリング(HiPIMS)による高密度金属プラズマ生成技術」東 欣吾氏(兵庫県立大学)…低周波数、低Duty比で大電力を供給できる高電圧パルスをスパッタターゲットに印加するHiPIMS技術について、各種の成膜方法と膜の機械的・電気的特性などを紹介した。HiPIMSで成膜した各種コーティング膜は緻密なため耐摩耗性が向上するとのデータを示した。また成膜したダイヤモンドライクカーボン(DLC)膜について、Siなどの各種元素をイオン注入するアイデアも提示した。

「宇宙望遠鏡開発から始まった自然光熱エネルギー応用レンズシステムの開発」大森 整氏…電解インプロセスドレッシング(ELID)の開発から、確立した砥粒・切削加工技術によって各種プロジェクトを支えるレンズ製作に関わった経緯を説明。JEM-EUSO計画の超広角望遠鏡向けに、溝高さ700㎜の回折構造を全域にわたり有する直径1500㎜大型フレネルレンズを切削加工で制作したことを紹介した。このフレネルレンズを用いた熱発電で温水を作りビニールハウスの暖房などに利用するという、「究極の一品料理から産業応用への横展開」の事例を紹介した。

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