メインコンテンツに移動
SEMICON Japan 2024

 

東陽テクニカ、ナノインデンターの測定時間をおよそ1秒に短縮できる新機能

「Express Test」が搭載されている「G200」「Express Test」が搭載されている「G200」 東陽テクニカ( http://www.toyo.co.jp )は、米国Agilent Technologies社のナノインデンター「G200」で、1測定点におけるヤング率と硬度の測定時間をおよそ1秒に短縮できる新機能「Express Test」を販売している。

 従来と比較して、測定時間を60分の1から300分の1まで短縮できる。さらに測定試料のヤング率と硬度を2次元的に測定し、その分布を画像化することも可能となった。

 同機能では、ナノメートルの世界で急な加速と減速の動作が伴う。その動作に正確に追従できる高精度押し込みヘッドと、瞬時かつ正確に測定場所を移動できるナノ・ポジショニングステージが使用されている。さらに、高精度押し込みヘッドとナノ・ポジショニングステージを並行して効率良く動作させる制御アルゴリズムを開発し、安定して高速動作させることに成功した。また、測定されるデータから、瞬時にヤング率・硬度を算出するアルゴリズムを開発した。

 操作も簡易で荷重もしくは押し込み深さを設定し、希望する測定場所を指定する(”Point& Shoot”)だけで、ヤング率と硬度を自動測定できる。測定されたデータは、最終的に測定ポイント毎の測定値と平均値・標準偏差が自動で計算される。また、ナノインデンターによるヤング率・硬度の定量評価で必須となる押し込み圧子の面積補正を自動で行なう機能も提供される。

 ナノインデンターは、主にコーティングの硬さ試験や、半導体材料、セラミクス・複合材料・ポリマーなどの新素材の研究開発分野で使用されてきた。同機能により、生産分野での材料・デバイスの品質管理やプロセスモニタなど、早いフィードバックが求められる分野での利用も可能になった。

フェライト層とオーステナイト層が混合した金属表面の光学顕微鏡写真(左)とExpress Testを使用して測定した硬度の2次元分布イメージ(右)。視野は50μm×50μm。Express Testによって、高硬度(フェライト層)と低硬度(オーステナイト層)の分布が画像化できる。フェライト層とオーステナイト層が混合した金属表面の光学顕微鏡写真(左)とExpress Testを使用して測定した硬度の2次元分布イメージ(右)。視野は50μm×50μm。Express Testによって、高硬度(フェライト層)と低硬度(オーステナイト層)の分布が画像化できる。