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ラスカム、電解マーキングのウェブページをリニューアル

2年 7ヶ月 ago
ラスカム、電解マーキングのウェブページをリニューアルkat 2021年10日13日(水) in

 ラスカムはこのほど、電解マーキングの特徴や適用事例について、幅広い分野に向けて視覚的にアプローチし分かりやすく紹介する目的で、同社のウェブページ「SHOWROOM」(https://www.luscombe.co.jp/showroom/)をリニューアルした。

リニューアルしたウェブページ「SHOWROOM」

 

 同社の扱う電解マーキングシステム「オストリングマーキングシステム」は、通電性のある金属面に専用の電解液を使って通電させ、表面に化学変化を起こすことにより、マーク・文字を定着させる方式。黒色マーキングの場合は、金属表面に酸化被膜を形成。母材と一体化しているためマークは消えたり剥がれたりしない。マーク面には優れた耐久性があり、変色・腐食しない、錆びないなど、高い耐久性、耐食性を有する。

 同電解マーキングシステムは大手ベアリングメーカーの製造番号表示などに導入されている。同ベアリングメーカーでは多品種かつ大小様々な生産ロットのベアリングやリニアガイド、ブッシュなどの製品に製品番号、サイズ、原産地をマーキングしているが、従来は鋳造段階に金型でマークを成形できるようにしておく、レーザーマーキングで行うといった方法が取られていた。しかし、鋳造では毎回金型を作る必要があり、レーザーマーキングでは製品に傷をつけるため、小さい製品の場合ひずみや微妙な変形を生じさせる恐れがあるなど、いずれのマーキング手法も問題を抱えていた。同社の電解マーキングでは、鋳造時の金型製造の手間やコストがかからず、製品の表面層に優しいマーキングのため、ひずみが生じないこと、さらに中性の専用電解液を使用するため、さびることもないというメリットが高評価を得て、導入に至っている。

 ラスカムでは今回、ウェブページ「SHOWROOM」に三つの新しいルームを追加し、今まで以上に電解マーキングシステム「オストリングマーキングシステム」を分かりやすく紹介している。新しいルームの一つ「バーチャル展示会」では、実際の展示会場を再現し、マーキングサンプルやマーキングのデモンストレーションの様子を画像や動画でより詳しく伝える。また、「システムを構成する」ルームでは、マーキングに必要な製品をピックアップしシステム構成ができるほか、「導入事例」ルームでは、様々な業種のユーザーの声からマーキングの導入事例が紹介されている。

 商談・打ち合わせはオンラインでスピーディーに対応。製品や操作方法は対話的に分かりやすく説明し、用途に応じた提案を行っている。

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イグス、10月1日付で吉田 剛氏が新社長に就任

2年 7ヶ月 ago
イグス、10月1日付で吉田 剛氏が新社長に就任kat 2021年10日05日(火) in

 イグスは、10月1日付で吉田 剛氏が代表取締役に就任したと発表した。

 吉田 剛新社長は、「イグスの代表取締役に就任することを大変光栄に思っている。日本の産業界は、労働人口の減少、国際的競争環境の変化、サステナビリティ、デジタル化など、まさに大きな変革期を迎えている。イグスは、このような時代を支えるモーションプラスチックのエキスパートとして、革新的かつユニークで付加価値の高い製品を提供することにより、日本の顧客の課題解決に大きな貢献ができると確信している。今後とも、イグスの使命である“Tech up, Cost down(技術を上げてコストを下げる)”を実現することにより、顧客に大きな付加価値を提供するとともに、日本の産業界のさらなる発展を全力でサポートすべく、社員一丸となって邁進していく」とコメントしている。

 

吉田 剛 氏

 

吉田 剛(よしだ・つよし)氏

1993年4月日立製作所 入社、2003年7月 IBMビジネスコンサルティングサービス入社、2006年11月 シュナイダーエレクトリックホールディングス入社。

2008年11月 ABB入社、2009年12月 同社 バイスプレジデント 低電圧機器事業本部長、2016年12月 同社 取締役バイスプレジデント ロボティクス&モーション事業本部長、2019年4月 同社 取締役バイスプレジデント モーション事業本部長。

2021年10月 イグス代表取締役(現職)。

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不二越、ラウンドツールの新商品3種を市場投入

2年 7ヶ月 ago
不二越、ラウンドツールの新商品3種を市場投入kat 2021年10日01日(金) in

 不二越はこのほど、ユーザーの生産現場において今後、多品種少量生産や部品の小型化などにより多種多様なラウンドツール(ドリルやタップ、エンドミルなど)の需要拡大が見込まれることから、新たなラウンドツールとして、「アクアREVOシリーズ」の新商品と、長寿命と低トルクを実現する「ZTフォーミングタップ」を市場投入する。

 アクアREVO ドリルマイクロは2024年までに年間3億円の販売を、アクアREVO ミル4Dでは2024年までに年間1億5千万円の販売を目指す。10月1日に世界同時発売。また、ZTフォーミングタップは2024 年までに年間3 億円の販売を目指す。10月21日に世界同時発売。

 同社は2018 年、材料・形状・コーティングの全てを一新した超硬ドリル「アクアREVOドリル」を、2019 年には超硬エンドミル「アクアREVOミル」を市場投入。長寿命・高能率・多用途の特徴が幅広いユーザーから評価され、マーケットシェアを拡大している。

 今回、小径ドリルに求められる“折れにくく長寿命”と“バラつきの少ない安定加工”を実現した「アクアREVOドリルマイクロ」、および、側面加工の立ち壁や深いポケット加工に最適な「アクアREVOミル4D 」を新たなラインナップに追加した。

 アクアREVOドリルマイクロは、電機・電子や自動車部品の小径穴加工を狙いに、これまでの寸法範囲φ2.0~16.0 のスタブ・レギュラ・セミロングに加え、長寿命・高能率・多用途の特徴を保持しつつ、新たな材料・形状を開発・採用した。5D寸法範囲はφ0.5~1.99で全150寸法。10D寸法範囲はφ0.5~1.99で全150寸法。

 アクアREVOドリルマイクロでは折れにくさを追求し、超微粒子超硬合金とオリジナルの成分設計により、硬さと靭性を両立したマイクロドリル専用の超硬材料を新開発。さらに、剛性と切りくず排出性を重視した溝形状を採用したほか、マイクロドリル専用コーティングREVO-Dコート(耐摩耗性の高いAlTi系と耐酸化性の高いAlCr系の被膜をナノレベルで積層+超平滑化処理)を採用。他社従来品に対して、ねじり破壊トルク(工具にねじりを加えた時に、破壊に至る力)が他社従来品比11.2 倍(φ0.5 の場合)を実現。また、求心性と剛性の最適化設計により、穴位置精度を他社従来品比で25%アップし、安定加工が可能となっている。

アクアREVOドリルマイクロ

 

 アクアREVOミル4Dは、自動車・産業機械の幅広い分野に向けて、これまでのアクアREVOミル1.5D・2.5D に加え、ロング刃長に最適な新形状を採用した。4枚刃4D Gタイプ(ギャッシュランド)寸法範囲はφ1~20で全20寸法。

 アクアREVOミル4Dでは工具の心厚(工具の先端部の溝底によって形成された部分の厚さ)を大きくし剛性を高めたことで、切削時の工具のたわみを抑制。加えて、シャープな切れ刃形状で切削負荷を低減し、他社従来品に対して被削材の加工面倒れが1/3 以下となり、安定加工を実現した。また、高強度超硬母材との密着性強化膜であるAlCrN膜+耐熱性・耐熱衝撃性強化膜であるAlCrXN積層膜+超平滑化処理からなる専用コーティングREVO-Mコートの採用により、高い耐摩耗性と耐熱性を付与することで工具の摩耗を抑制するだけでなく、優れた耐熱衝撃性を実現。切りくず離れを向上し、切りくずの噛み込みによるチッピングを防止する。

 同社はまた、2016 年に新ジャンルの革新タップ「Hyper Zタップシリーズ」を商品化。安定した加工精度と切りくず排出性を両立する刃先・溝形状と、独自の表面処理を施した切削タップで、ユーザーの生産性向上とコストダウンに貢献してきたが、自動車部品などの量産ラインでは生産性向上のため、一層の長寿命化や安定した加工が求められており、切りくずトラブルが発生しない盛上げタップの需要が拡大していた。

アクアREVOミル4D

 

 これに対し同社では今回、新開発の材料・形状・コーティングで、圧倒的な長寿命と低トルクを実現する、頂点を極めた(Zenith)、強靭な(Toughness)盛上げタップ「ZTフォーミングタップ」を市場投入する。

 ZTフォーミングタップでは、盛上げタップ専用に組織を微細化したコバルトハイスを開発。ハイス母材の靭性を維持したまま高硬度化を実現している。

 ZTフォーミングタップではねじ山盛上げ部にマージンレスを採用。接触面積を小さくすることで摩擦抵抗を低減し、加工トルクと摩耗進行を抑制。新開発の油溝形状で切削油剤の流量を向上させ、先端まで油剤が届きにくい横形マシニングセンターでも、高い潤滑性能を発揮。

 また、新開発のZTコーティングは、靭性を向上させたAlTi 系膜と超平滑化処理の組み合わせにより、膜性能を最大限にし、低摩擦で優れた耐摩耗性・耐熱性を発揮する。これにより、加工機械を問わず、他社従来品に対して3 倍以上の長寿命化を実現できる。

 さらに、新形状の採用により、低トルク仕様で加工抵抗を抑え、バリの少ない安定しためねじ加工が可能なほか、延性の強いアルミニウム合金から、高硬度の調質鋼に至るまで、幅広い被削材に対応している。

ZTフォーミングタップ

 

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イグス、多機能3Dプリント部品を最大4種のマルチマテリアルプリントで実現

2年 7ヶ月 ago
イグス、多機能3Dプリント部品を最大4種のマルチマテリアルプリントで実現kat 2021年09日30日(木) in

 イグスは、耐久性、耐摩耗性を備えた複雑な形状の3Dプリント部品を、最大4種類の材質を使ったマルチマテリアルプリントで実現した。これにより、多機能で耐摩耗性のある特殊部品を、ワンステップで迅速に経済的に製造できる。同社ではこの目的のために、マルチマテリアルプリント材質のラインアップを拡充した。

 

 一つの部品に複数の特性を持たせるためには通常複数の工程を経て部品を製造する必要があるが、この方法で少量生産する場合、コストが高くなってしまう。そこで同社は昨年から、複数の材質を使ったマルチマテリアルプリントを開発し、耐久性を備えた特殊部品の製造を実現してきた。異なる材質を組み合わせて一度の作業で製造することで、設計自由度が高くなり、工数を削減できる。

 同社では今回、マルチマテリアルプリントのサービスを拡充、最大4種類の材質を用いた多機能部品を一工程で製造できるようにした。耐摩耗性と弾力性を兼ね備えた部品や、インテリジェントな特殊部品を製造することが可能で、この実現のために同社では3Dプリント生産を拡大し、マルチマテリアルプリント専用の新材質を開発した。装置、工具、特殊機械向けなどの部品を最低発注数量なく、経済的に製造できる。

 同社のマルチマテリアルプリント材質は、それぞれ異なる特性を備えている。イグリデュール トライボフィラメントで3Dプリントした部品は、低摩擦・メンテナンスフリーで、通常の3Dプリント材質と比較して最大50倍の耐摩耗性を実現する。「イグリデュール I160-EL」は、例えばシールとして軸受にプリントできる新しい弾性材質。「イグミッド P150」は、マルチマテリアルプリント用の新しいフィラメントで、高い強度(曲げ強度87MPa)を実現する。

 また、センサーを内蔵したインテリジェント部品向けにさらに、摩耗限界を検知する材質、過負荷を検知する材質という2種類のスマート材質を用意。

 4種類の材質を組み合わせたプリントによって、耐摩耗性、高強度、高弾性、インテリジェントなど、様々な特性を一つにまとめた多機能な部品を製造できる。

 新しいマルチマテリアルプリントの詳細は、以下で確認できる。
https://www.igus.co.jp/info/multiple-component-3d-printing

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エボニック、理研鼎業とイノベーション創出に向けた共創契約を締結

2年 7ヶ月 ago
エボニック、理研鼎業とイノベーション創出に向けた共創契約を締結kat 2021年09日30日(木) in

 エボニック インダストリーズ(エボニック、ドイツ・エッセン市)と理研鼎業(埼玉県和光市)は、理化学研究所(理研、本部:埼玉県和光市)の科学者や研究拠点との情報交換や交流を行うため共創契約を締結した。これを通じ両社は、未来社会における理想的で健全な環境を生み出す新しいコンセプトを探求していく。

 エボニックは、理研との対話を通じイノベーションの可能性について検討していく。まず、理研発スタートアップをターゲットに据え、互いが持つ技術、研究リソースをもとにイノベーションのシーズを見出せるかを検討。すでに「ヘルスケア」、「デジタライゼーション」のテーマで関連するスタートアップと議論を開始している。さらに、理研の研究開発ネットワークとの共創イノベーションの可能性に向けた積極的な取組みを計画している。

 理研鼎業の油谷好浩社長は、「今回のエボニックとの共創契約締結は、理研鼎業の産業連携活動の一つである理研発スタートアップとの協業を中心に大いに期待しており、連携を密に活動を進める」とコメントしている。

 日本におけるエボニック グループ代表のフロリアン・キルシュナー氏は、「エボニックにとって、イノベーションは成長の要。日本におけるイノベーションネットワークを拡大するために、日本最大の総合研究所である理化学研究所とともに活動できることを非常に嬉しく思う」とコメントしている。

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THK、高速コンパクトボールねじのラインナップを拡充

2年 7ヶ月 ago
THK、高速コンパクトボールねじのラインナップを拡充 in kat 2021年09日30日(木) in in

 THKは、高速使用に適したコンパクトタイプ精密ボールねじ「SDAN-V形」に、ねじ軸径φ32~63、リード 5~40mmを追加し、組合せの製品ラインナップを従来の20形番から47形番へと拡充した。同社では引き続き、一般産業機械から精密機械、大型の高精度な工作機械まで、幅広い装置の高速化とコンパクト化、高剛性化に貢献していく。

SDAN-V形

 

 SDAN-V形は、ナット外径がISO規格に準拠したコンパクトサイズの精密ボールねじ。ボールねじナットには理想的なボール循環構造を実現する新技術を採用し、よりスムーズな回転運動を促すことによって、高速使用での用途を可能にしている。また、二つのナットの間に間座を挟んで予圧を与えるダブルナット方式によって、ボールねじ軸方向のすきまを0以下にした予圧が与えられることで、軸方向荷重に対して変位量を小さくし、高い剛性が得られる構造となっている。

 SDAN-V形では、NC工作機械や精密機械向けを中心に、ねじ軸径 φ32、φ36、φ40、φ45、φ50、φ55、φ63の7種類、リード 5mm、6mm、8mm、10mm、12mm、16mm、20mm、25mm、30mm、40mmの10種類を新たに追加した。
特徴は以下のとおり。

・高速回転・高速駆動 ボールを接線方向にすくい上げる方式を採用し、理想的なボール循環構造により最高回転数5000min⁻1(DN値 最高16万)の高速回転が可能となったほか、長時間の高速駆動でも安定したトルクが得られる

・高剛性:二つのナットの間に間座を挟んで予圧を与えるダブルナット方式を採用しているため、ボールねじ軸方向のすきまを0以下にした予圧が与えられることで、軸方向荷重に対して変位量を小さくし、高い剛性が得られる

・豊富なラインナップ:ねじ軸径φ31~63、リード5~40mmの組み合わせ、全47形番で展開

接線方向すくいを採用(イメージ図はボールリテーナ入りタイプ)

 

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NTN、ピッキングロボット用フィーダを開発

2年 7ヶ月 ago
NTN、ピッキングロボット用フィーダを開発kat 2021年09日29日(水) in

 NTNは、従来のパーツフィーダに、モータ駆動による回転円盤とエンコーダを組み合わせたピッキングロボット用の部品供給機「TRINITTE(トリニッテ)」を開発した。

 カメラおよびピッキングロボットと連携接続し、TRINITTEから出力するパルス信号とカメラから得られる画像処理信号をピッキングロボットに取り込むことにより、円弧軌道上のワークに追従して移動中のワークを掴む「円弧コンベアトラッキング技術」を活用した、非常に安定した部品の連続ピッキングを実現。これにより設備稼働率を大幅に向上できる。

 ワークの検査、組立、パレタイジングなどを人手で行う部品メーカーや、ロボットメーカー、システムインテグレーター(ロボットメーカーとユーザーの間に位置しシステム設計、製作を担う事業者)などに提案を進め、2024年に2億円/年の販売を目指す。

TRINITTE


 ピッキングロボット、および周辺装置は、生産現場の省人化、効率化に向けて提案がなされており、ピッキング性能を左右するロボット性能(演算速度や位置決め精度など)やカメラの解像度などの高精度化が進んでいる。さらに、対象部品(以下:ワーク)形状の小型化、複雑化など多様化が進む中で、安定した連続稼働が求められている。

 通常、パーツフィーダは、ワークに応じてボウル(姿勢選別用の仕掛け)、シュート、ワーク切り出し機構を個別に設計、製作する専用機のため、ワークごとに構成部品の再設計・再製作が必要となり、段取り替えにも時間を要することが、長年の課題となっていた。

 今回開発したピッキングロボット用フィーダTRINITTEでは、TRINITTEから出力する回転円盤のパルス信号とカメラから得られる画像処理信号を、スカラ、多関節、パラレルリンクなどのピッキングロボットに取り込みます。その信号に基づき、円弧コンベアトラッキング技術を活用してロボットに動作指令を送ることにより、ワークの安定した連続ピッキングを実現した。

 さらに、専用ボウルにより多種多様なワークの供給を1 台で対応できるため、段取り替え時間の大幅な短縮を可能にした。

 なお、TRINITTEは、振動体・ボウル・円盤の三つの調和のとれたシステムを「Trinity(三位一体)と形容し、さらに「取りに行って」という日本語の意味を重ねたネーミングとしている。

 特徴は以下のとおり。

・ピッキングロボットとの連携接続による安定した連続ピッキング性能(設備稼働率の大幅アップ)

・設置面積△30%の省スペースレイアウトが可能(ボウル、シュート、切り出し機構がオールインタイプ)

 

ピッキングロボットと連携接続させたTRINITTE


 

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エボニック ジャパン、川崎テクノロジーセンターに特殊添加剤事業の研究所を統合

2年 7ヶ月 ago
エボニック ジャパン、川崎テクノロジーセンターに特殊添加剤事業の研究所を統合kat 2021年09日27日(月) in

 エボニック ジャパンはこのほど、川崎市高津区の「川崎テクノロジーセンター」(旧:川崎研究所)の設備を増強し、石油添加剤など特殊添加剤を扱うスペシャルティアディティブス部門の研究所を統合した。

エボニック ジャパン 川崎テクノロジーセンター

 

 川崎テクノロジーセンターは、塗料向け添加剤、ポリウレタンフォーム向け添加剤、石油添加剤、架橋剤を扱う四つのビジネスラインの研究所で構成される。筑波テクノロジーセンターにあった石油添加剤の研究所が新たに加わった。この統合により、規模は約2倍となり、研究設備の拡張も行った。

 四つのビジネスラインは以下のとおり。

・コーティングアディティブス部:塗料、コーティング、印刷インク業界における高機能ソリューションを提供。塗料・インキ用抑泡剤・脱泡剤、分散剤、消泡剤、レベリング剤、湿潤剤など

・コンフォート&インシュレーション部:ポリウレタン業界向け添加剤のリーディングサプライヤーとして革新的なソリューションを提供。テゴスターブ(シリコーン製泡剤)、ダブコおよびポリキャットシリーズ(アミン触媒)など

・クロスリンカー部:エポキシ硬化剤やイソホロン化学のリーディングサプライヤーとしてコーティング剤や接着剤に加えて高性能エラストマーや複合材料においても広範囲な製品を提供。アミン系硬化剤、イソホロン、ジアミン、ジイソシアネート、粉体塗料用硬化剤など

・オイルアディティブス部:自動車、工業用潤滑油、作動油、燃料、および石油精製プロセスでの使用を目的とする石油添加剤を提供。省燃費・生産性の向上、および炭素排出量の削減をサポート

 アジアは世界における化学業界の売上の約60%を占め、今後も成長が見込まれる。エボニックではアジア市場の拡大に引き続き注力しており、イノベーションはそれを実現するための要と位置付けている。

 川崎テクノロジーセンターは、アジアにおける研究開発ネットワークの拠点として、上海(中国)、シンガポール、ムンバイ(インド)とともに機能。日本における四つのビジネスラインの技術力が集結し、グローバルネットワークの一部として機能することで、より多くの交流が促進され、アイデアが活発に生まれる機会が増える。自動車産業をはじめ、様々な業界向けの技術開発を行い、顧客のニーズを迅速に把握し、最適なソリューションを提案していく。

 日本におけるエボニックグループの代表であるフロリアン・キルシュナー氏は、「エボニックは、顧客のニーズを実現するための製品や卓越した技術、専門的なスタッフを擁している。自動車産業をはじめ、イノベーションが日本の強みであることは言うまでもない。川崎テクノロジーセンターが、極めて優れた技術力を持つ日本の顧客のニーズに応え、持続的なビジネスの成長に貢献できると確信している」とコメントしている。

 

新設されたスプレーブース(コーティングアディティブス部)

 

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ベアリング&モーション技術の総合情報誌「bmt」2021年9月号「特集1:射出成形機」「特集2:自動車」発行!

2年 7ヶ月 ago
ベアリング&モーション技術の総合情報誌「bmt」2021年9月号「特集1:射出成形機」「特集2:自動車」発行!admin 2021年09日27日(月) in in

 ベアリング&モーション技術の総合情報誌「bmt(ベアリング&モーション・テック)」の第32号となる2021年9月号が9月27日に小社より発行された。

 今号は、特集1「射出成形機」、特集2「自動車」で構成。

 特集1「射出成形機」では、プラスチック加工の多様なニーズに対応する射出成形技術や、電動射出成形機向けボールねじにおける環境保全への取組み、射出成形機の信頼性を支えるグリース・潤滑システムのサービス向上の取組みなどを紹介する。

 特集2「自動車」では、カーボンニュートラルにおけるトライボロジーの重要性や、超低粘度エンジンオイルの動向と今後の課題、自動車部品用高性能水素フリーDLC(ta-C)コーティングの量産に向けた取組み、駆動系ユニットの電費改善に向けた転がり軸受の抵抗低減技術などを紹介する。

特集1:射出成形機

◇プラスチック加工の多様なニーズに対応する射出成形技術・・・住友重機械工業 助田 直史、竹内 滋、平野 智裕
◇電動射出成形機向けボールねじにおける環境保全への取組み・・・日本精工 高橋 大樹 氏 に聞く  
◇射出成形機の信頼性を支えるグリース・潤滑システムのサービス向上の取組み・・・リューベ 堀越 栄治郎 氏、中村 晋哉 氏、豊田 章宏 氏、HORIKOSHI 堀越 大二郎 氏、大竹 章弘 氏 に聞く
◇射出成形機におけるベアリング&モーション技術・・・編集部

特集2:自動車

◇カーボンニュートラルとトライボロジー・・・本田技研工業 吉田 聡
◇超低粘度エンジンオイルの動向と今後の課題・・・日産自動車 佐川 琢円
◇自動車部品用高性能ta-Cコーティングの量産に向けて・・・HEFフランス J.デュフィス、E.マクロン、C.エオー、A.シャヴァン、HEF Durferrit Japan ジュリアン・グリモ、ナノコート・ティーエス 熊谷 泰
◇駆動系ユニットの電費改善に向けた転がり軸受の抵抗低減技術の提案・・・不二越 西崎 匡

連載

注目技術:樹脂製自動車部品向け装飾めっきの市場・技術動向・・・マクダーミッド・パフォーマンス・ソリューションズ・ジャパン
あるコスモポリタンの区区之心 第2回 ブラジルのサンパウロ大学にて・・・紺野 大介
Q&A「浄油技術」の基礎知識 第2回 保全の分類・・・RMFジャパン テクニカルサポートDiv

トピックス

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大塚電子、10/19にDLCテーマにWebセミナー【膜厚測定 特別セミナー】を開催

2年 7ヶ月 ago
大塚電子、10/19にDLCテーマにWebセミナー【膜厚測定 特別セミナー】を開催kat 2021年09日22日(水) in

 大塚電子(https://www.otsukael.jp/event/detail/eventid/382)は10月19日15時から、Webセミナー【膜厚測定 特別セミナー】を開催する。

 当日は、トライボロジー表面改質、固体潤滑被膜の研究の第一人者である名古屋大学教授・梅原徳次氏が、”反射分光膜厚計による無潤滑下及び潤滑油下の摩擦界面その場観察による摩擦メカニズムのその場解析”をテーマに、各種薄膜のトライボロジー特性の改善における反射分光膜厚計を用いた有効性について講演を行う。受講料は無料。

 透明なサファイアガラスと固体表面の無潤滑下および潤滑油下での摩擦界面を反射分光膜厚計で観察し、窒素雰囲気下におけるCNx膜の構造変化層の厚さと物性の摩擦係数に及ぼす影響が明らかになり、薄膜の固体潤滑理論で摩擦係数の推定が可能であることが明らかになった。また、潤滑油下においても極表面の油の分極率と摩擦の関係が明らかになった。さらに、不均一な油の油潤滑における潤滑油層の濃度分布が明らかになっている。具体的な講演の項目は以下のとおり。

1.反射分光膜厚計を用いた摩擦界面その場分析法の有効性
2.窒素含有DLC膜(CNx膜)の窒素雰囲気下超低摩擦機構の解明
3.ベース油中CNx膜の摩擦メカニズムの解明
4.二液分離油による摩擦における摩擦メカニズムの解明

 また、大塚電子・後藤秀平氏より、同社の光干渉法と高精度分光光度計により、非接触・非破壊かつ高速、精度で膜厚測定を可能にした反射分光膜厚計についての紹介がなされる。

 

顕微分光膜厚計 OPTM series主催

大塚電子

開催日

2021年10月19日(火)15:00~16:30

受講料

無料

プログラム

・15:00~16:00 梅原徳次氏(名古屋大学大学院 工学研究科 教授)

・16:00~16:10 後藤秀平氏(大塚電子)

・16:10~16:30 梅原徳次氏(名古屋大学大学院 工学研究科 教授)

会場

オンライン

申込先

大塚電子

https://www.otsukael.jp/event/entry/eventid/382

ホームページ

大塚電子

https://www.otsukael.jp/event/detail/eventid/382

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THKの自律移動型サイネージロボットが神奈川県新型コロナウイルス感染症対策ロボット実装事業に採択

2年 8ヶ月 ago
THKの自律移動型サイネージロボットが神奈川県新型コロナウイルス感染症対策ロボット実装事業に採択kat 2021年09日10日(金) in in

 THKのSEED Solutions Platform Robots「自律移動型サイネージロボット」が、神奈川県が実施する「令和3年度新型コロナウイルス感染症対策ロボット実装事業(以下、本事業)」において、「フロア案内ロボット」のプロジェクトとして採択された。

 

自律移動型サイネージロボット

 

 本事業のプロジェクトテーマの一つ「フロア案内ロボット」として採択された自律移動型サイネージロボットは、神奈川県が委託した課題解決事業者(エヌ・ティ・ティ・データ経営研究所)の支援のもと、医療法人沖縄徳洲会 湘南鎌倉総合病院内にて実証が行われ、その後、効果検証を経て、施設での実装・運用を目指す。

 自律移動型サイネージロボットは、自律型の走行台車と、情報デバイスとして最近露出が高まっているデジタルサイネージ(電子看板)を組み合わせた自律搬送ロボット。走行台車は狭所でも全方向移動、360°旋回が可能で、サイネージはマルチメディアコンテンツの視聴や検温モニターなど、多彩な用途に活用できる。

 また、遠隔オペレータによる双方向コミュニケーションと遠隔操作にも対応、病院内での利用用途としてはたとえば、目的の診療科が分かっていてもそこまでのルートが分からず立ち往生している来院者に対し、遠隔オペレータと自律移動を駆使して目的の場所まで案内できる。

 サイネージ部分は遠隔オペレータが利用者の背丈に合せて上下に高さ調整ができ、利用者とより対面に近いコミュニケーションを図ることが可能。

 THKでは、機械要素部品メーカーとして培ってきた技術と実績をもとに、市場の急速な変化に即してビジネススタイルの変革を図り、今後の成長戦略の一角をなすサービスロボットのコア技術を最大限に活かすことで、人手不足や感染症拡大といった社会的課題の解決支援を行っていく。

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イグス、高精度、高剛性の丸軸用リニアベアリングを新開発

2年 8ヶ月 ago
イグス、高精度、高剛性の丸軸用リニアベアリングを新開発kat 2021年09日10日(金) in in

 イグスは、高精度な動作を実現する丸軸用リニアベアリング「ドライリンR W360CMシリーズ」を新開発した。アルミニウム製のハウジングと薄いスライド部で構成、高い剛性とスムーズかつ静かな動作が特徴で、クリアランスがほとんどないため精密な動きが可能。リニアベアリングのスライド部に高機能ポリマー「イグリデュールW360」を使用しているため潤滑剤が要らずメンテナンスフリーで環境汚染の心配もない。金属製のリニアブッシュと寸法互換性があり、容易に交換できる。

 リニアガイドは、物体を直線的に移動させたり、装置や機械を調整したりする際に使用されるが、中でも顕微鏡のテーブルやX線装置などでは位置決め精度が重要になる。開発品は、高い位置決め精度が求められる用途に対応、丸軸リニアガイド「ドライリンR」において最高レベルの精度と剛性を実現している。

 リニアベアリングのスライド部はイグリデュールW360を用いた射出成形品のため、コスト効率に優れているほか、肉薄ながら材質強度が高いことから弾性率が低減され、動作点でのベアリングクリアランスが小さいため、非常に静かで滑らかな動作が可能。使用温度範囲は0〜50℃。

 設計はシンプルで、スライド部をハウジング内の溝にはまるまでに押し込むスナップフィット式になっており、高荷重・高温下でもスライド部のずれを防止できる。
 

ドライリンR W360CMシリーズ

 

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ナノコート・ティーエス、水素フリーDLCの受託加工を開始

2年 8ヶ月 ago
ナノコート・ティーエス、水素フリーDLCの受託加工を開始 in kat 2021年09日10日(金) in

 ナノコート・ティーエス(https://www.nanocoat-ts.com/)はこのほど、石川県能美市の石川事業所にフランスHEFグループの開発したスパッタリング+陰極アーク+プラズマCVDのハイブリッドプロセスを用いた、中型ta-Cコーティング装置「TSD 550-CMT」を導入し、水素フリーのダイヤモンドライクカーボン(DLC)コーティング(ta-C)「セルテス® CERTESS® TC」の受託加工を開始した。50GPaを超える高硬度で優れた耐摩耗性を示すとともに、最適化された下地層・中間層により極めて優れた密着力を有する。特に鋼上の密着力が強いことを強みとしている。また、2μm以上の厚膜ta-Cが量産レベルで容易に可能なことや、成膜温度180℃以下の低温処理が可能なことも大きな特徴。

ナノコート・ティーエス 石川事業所

 

 同社では、成膜後研磨技術を併用しながら、HEFグループで実績のある自動車部品のほか、非鉄金属材料向けの精密成形金型・治工具分野の市場開拓を進めていく考えだ。

 情報通信機器や自動車部品、家電・電子機器の小型化や多機能化に伴い、金型の高精度化や長寿命化、被成形品の表面品質向上の要求が高まっているほか、生産性向上や製造コスト低減などのニーズから、精密金型に表面改質を施すケースが増えてきており、中でも、精密金型における相手材の耐凝着性や離型性、耐摩耗性を向上させることが可能なDLCコーティングの適用が拡大してきている。

 精密金型にDLCコーティングを適用する際、被膜の密着性や被成形材の凝着性・離型性、表面の平滑性、耐摩耗性は重要な要素で、特にアルミニウムや銅、ニッケル、リードフレーム材、樹脂材料などの非鉄金属材料は、成形中に金型表面に付着しやすいため、被成形品の表面にカジリや傷などが発生し、寸法・品質不良となることがある。このような金型表面への被成形材付着の抑制には平滑性と熱・化学安定性の高いDLCコーティングを選定することが重要で、また、DLCコーティングを硬くすることにより被膜の耐摩耗性や耐カジリ性を向上できる。こうしたことから精密金型の使用条件に最適なDLCコーティングとして、平滑性に優れ硬度の高いta-Cコーティングへの要望が高まっていた。

 今回石川事業所に設置した、ta-Cコーティング装置「TSD 550-CMT」で成膜されたta-C「セルテス® CERTESS® TC」は、精密金型用コーティングとして要求される高密着性と50GPaという高い硬度を実現できる。
 

ta-Cコーティング装置 TSD 550-CMT


 

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イグス、最高クラスのクリーンルームに対応する低摩耗のケーブル保護管

2年 8ヶ月 ago
イグス、最高クラスのクリーンルームに対応する低摩耗のケーブル保護管kat 2021年09日02日(木) in in

 イグスは、最高クラスのクリーンルームクラスに対応するケーブル保護管「エナジーチェーン C6型」(Cはクリーンルームを、6は1リンクあたりの部品の数を表す)を開発した。

エナジーチェーン C6型

 

 C6型は、クリーンルーム向けに多くの導入実績を持つ「エナジーチェーンE6型」と「エナジーチェーンE6.1型」をベースに開発されたもので、デザインスタディ(試作段階)として、さらにクリーンルーム用に最適化されているほか、フリースパン走行で長寿命を実現するために特別設計されている。電子機器製造、半導体産業、包装機械、医療機器、医薬品製造業界などの各種クリーンルーム内の中距離ストロークで、ケーブルやホースをスムーズにガイドする。

 C6型では、個々のチェーンリンクに新しいタイプの接続システムを採用し、チェーンの組み立てを容易にして軽量化を図るとともに、強度と減振性を向上させた。

 また、可動時の接触面を最小限にすることで、極めて低い摩耗性と静かな動作も実現している。

 さらに、イグスの可動用プラスチックの知識を活かして、ケーブルと接触する全ての部分のために特別な新素材を開発。これにより、摩擦を最小限に抑えることができ、 かつ従来のシリーズと比べて26%の軽量化を実現している。

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NTN、自動車電動ウォータポンプ用低トルク樹脂軸受を開発

2年 9ヶ月 ago
NTN、自動車電動ウォータポンプ用低トルク樹脂軸受を開発kat 2021年08日18日(水) in in

 NTNは、HEVやEV、FCVなど電動車の冷却システムに使用される電動ウォータポンプ向けに、スラスト面に設けた特殊潤滑溝によりトルクを従来品比で30%低減した自動車電動ウォータポンプ用「低トルク樹脂軸受」を開発した。自動車の低燃費化への貢献を前面に、HEV、EV、FCV用電動ウォータポンプや住宅設備(自然冷媒ヒートポンプ給湯機、燃料電池コージェネレーションシステム)の電動ウォータポンプなどへの適用を提案、2026年度に2億円/年の販売を目指す。

自動車電動ウォータポンプ用 低トルク樹脂軸受

 

 近年、自動車の電動化および低燃費化において、エンジンやインバータ、バッテリ、モータなど車両コンポーネントの熱管理(サーマルマネジメント)が重要な課題となっている。電動車では冷却水を循環させる電動ウォータポンプが自動車1台あたり複数個搭載されており、電動ウォータポンプ内で冷却水を押し出す役割を担うインペラ(羽根車)に軸受が使用されている。

 電動ウォータポンプ用軸受には、PPS樹脂などを使った樹脂軸受やカーボン軸受など小型・軽量かつ耐薬品性を有するすべり軸受が使用されており、いずれの軸受も燃費向上を目的にさらなる低トルク化が求められている。

 今回開発された低トルク樹脂軸受は、固体潤滑剤などの独自配合により、水中使用時に優れた低摩擦・低摩耗特性を発揮するNTN製ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂材料を使用するとともに、スラスト面に特殊潤滑溝を形成。従来は、潤滑溝に矩形溝を形成していたが、本開発品の特殊潤滑溝は、軸受の反回転方向に徐々に溝が浅くなる勾配を設けることで、軸受回転時に冷却水を反回転方向に押し込み、動圧効果による圧力を発生させる設計としている。これにより、軸受のスラスト面の接触部に冷却水が入り込みやすくなり、従来品と同等以上の耐久性を維持しながらトルクを30%低減することに成功した。

特殊潤滑溝の構造

 

 本開発品は、カーボン軸受に発生しやすいクラック(割れや欠け)の心配がなく、水中における優れた耐摩耗性を有しており、カーボン軸受からの置き換えも可能なことから、電動ウォータポンプ用途でのさらなる販売拡大を見込んでいる。

 本開発品で使用しているPPS樹脂は耐薬品性にも優れているため、冷却水だけでなく、溶剤などさまざまな液体中で使用が可能です。自動車のほかにも、ZEH(Net Zero Energy House)対応の住宅設備で使用される自然冷媒ヒートポンプ給湯機や、家庭用燃料電池コージェネレーションシステムなどの循環や冷却用の電動ウォータポンプにも使用可能で、省エネルギー化に貢献する。

 NTNでは、本開発品を電動ウォータポンプの省電力化に貢献する商品として、自動車部品メーカーや住宅設備メーカーへの提案を進め、自動車の電動化や省エネルギー化によるCO2排出量の削減に貢献していく考えだ。

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ジェイテクト、日立ソリューションズの生産計画ソリューションと連携を開始

2年 9ヶ月 ago
ジェイテクト、日立ソリューションズの生産計画ソリューションと連携を開始kat 2021年08日05日(木) in

 ジェイテクトは、IoEソリューション強化と顧客への付加価値向上を目的とし、日立ソリューションズとの協業を進めていたが、7月から日立ソリューションズグループの生産計画ソリューションである「SynPLA」との連携を開始した。

 SynPLAは、製造現場が実現可能な生産日程計画を立案するための、多彩なスケジューリングロジックを搭載したパッケージソフトウェア。今回の連携により、SynPLAを利用する企業は、設備の稼働状況を工事レスで簡単に見える化できるジェイテクトの「稼働アップNaviシリーズ」を導入することで簡単に実績データを取得し、SynPLA上で最適な生産スケジュールを行えるようになった。同様に、IoEソリューションを利用する企業は、SynPLAを導入することで、設備や作業員の実績情報を活用した生産スケジュールを行えるようになった。

 ジェイテクトと日立ソリューションズは、運用技術(OT)と情報技術(IT)を融合したスマートファクトリーの領域で協業を合意し、2019年12月より協創活動を進めてきた。ジェイテクトでは引き続き日立ソリューションズとの連携強化を進め、企業のスマートファクトリー化を支援していく考えだ。

 日立ソリューションズ 執行役員の臼杵誠剛氏は、「当社は、製造現場での豊富な経験を持つ、ジェイテクトと協創活動できることを光栄に思う。当社と同様に“人”を大切にするジェイテクトとともに、“人が主役のスマートファクトリー”の実現をめざし、互いの強みを活かした、協創ソリューションの開発を推進している。今後も様々なテーマで協創活動を行い、双方の顧客へ新たな価値を提供していく」と語っている。

両社による協業の概要

 

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ジェイテクト、低トルク・耐寒冷ロバストを向上したハブユニットを開発

2年 9ヶ月 ago
ジェイテクト、低トルク・耐寒冷ロバストを向上したハブユニットを開発kat 2021年08日04日(水) in in

 ジェイテクトは、トルクの低減と極寒冷地でも高い密封性を実現するシールを採用したハブユニットを開発した。日本国内をはじめ極寒冷地を含むグローバル市場で自動車メーカーへの提案・適用を進め、2025年に25億円/年の売上を目指す。同社では、開発したハブユニットの適用拡大を通じて、低炭素社会の実現へ貢献していく。

 近年、自動車をはじめとするものづくり産業を取り巻く環境は、カーボンニュートラルの達成に向けエネルギーのさらなる低損失化が求められている。そうした中で、自動車のホイールを支えるハブユニットの低トルク化技術は、燃費に直結する必要不可欠な技術となっている。

 ハブユニットで発生するトルクの約半分を占めるシールの材料としてはニトリルゴムが使われるが、低摩擦とゴム物性(強度・耐熱性・耐摩耗性など)がトレードオフの関係にあり、これらの両立が課題となっていた。

 また、ニトリルゴムは通常、耐油性、耐摩耗性、引き裂き強度に優れる一方で、耐寒性が他のゴムより劣る性質がある。

 市場のグローバル化が進み、従来よりも過酷な環境でハブユニットが使われることが想定されることから、同社ではシール用ゴム材の使用可能温度範囲を拡大することを重要課題として、新しいゴム材の開発を進めていたが、今回、低トルクで耐寒性に優れるシール用ゴム材の開発に成功したもの。

 本ゴム材をハブユニットのシールに適用することで、シールトルクを10%低減できる。また、-40°C以下の極寒環境下でもゴムが弾性を失わないため、シールの密封性を維持でき北米やロシアなどの極寒冷地でもハブユニット内部への泥水浸入を防止できる。

 開発したゴム材を使ったシールはハブユニットに限らず活用可能なことから、同社では、その他の自動車部品を含む各種産業向けの軸受用シールへの適用を模索し、拡大に努めていく。

 同社では、開発したゴム材によってSDGs の各種目標(7.エネルギーをみんなにそしてクリーンに、9.産業と技術革新の基盤をつくろう、12.つくる責任つかう責任)に貢献できるとして、同ゴム材製のシールを採用した軸受の拡販を通じて、ものづくり産業での低炭素社会の実現へ貢献していきたい考えだ。

 

ハブユニットにおけるシール用ゴム(開発品)の搭載箇所

 

従来品とのシールトルク比較

 

従来品とのゴム材使用可能温度比較

 

開発品を通じて貢献可能なSDGsの目標

 

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ジェイテクト、最上位安全コンセプト採用のEPSを開発、トヨタの新型LSと新型MIRAIに搭載

2年 9ヶ月 ago
ジェイテクト、最上位安全コンセプト採用のEPSを開発、トヨタの新型LSと新型MIRAIに搭載kat 2021年08日03日(火) in in

 ジェイテクトは、電源を含むハードウェア完全二重構造(システム異常が発生した場合でも残されたシステムで操舵が可能)となる電動パワーステアリング(EPS)を開発し、本年4月にトヨタ自動車から発売されたLEXUS 新型「LS」、TOYOTA 新型FCV「MIRAI」の一部車両(高度運転支援搭載車両)に搭載された。本EPSでは、ステアリング機能における独自の安全コンセプトで最上位となる「JFOPS4」を採用している。

 ステアリングは自動車の「走る」「曲がる」「止まる」の「曲がる」を担う重要な機能部品で、自動運転時にはより高いレベルの安全性が必要となることから、同社では自動運転の普及を見据えステアリング機能における独自の安全コンセプト「JFOPS(JTEKT Fail-OPerational System)」を定義し、自動運転レベルに応じた安全性を備えるEPSの提供を可能としているが、今回搭載されたEPSには安全コンセプトで最上位となる「JFOPS4」を採用している。

 開発品の主な特徴は以下のとおり。

・電源も含むハードウェア完全二重構造

・完全自動運転にも対応可能な機能を搭載(JFOPS4)

・自動運転中にドライバーが手放し状態でも安全性を確保するためにステアリングMCU(Motor Control Unit)の故障が発生してもアシスト継続が可能

 同社では自動運転の急速な普及を見据え、全ての自動運転レベルに対応するEPSシステムを揃えているが、今後は安全性・信頼性をさらに高め、様々なレベルの自動運転に対応する製品を世界各国の自動車メーカーに提案していく考えだ。

 

回路構成概略図(JFOPS4)

 

独自の安全性に対するコンセプトJTEKT Fail-OPerational System(JFOPS)
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ジェイテクト、耐水素環境用軸受を開発、FCVの耐久性・信頼性の向上へ

2年 9ヶ月 ago
ジェイテクト、耐水素環境用軸受を開発、FCVの耐久性・信頼性の向上へ in kat 2021年08日03日(火) in in

 ジェイテクトは、水素燃料電池車(FCV)の水素循環ポンプなどに使用する、従来比10倍の高耐久・高耐食軸受「EXSEV-H2」を開発した。水素雰囲気という特殊な環境においては、水素脆化(水素の侵入により、金属の強度が著しく低下する現象)による早期破損が課題となっていたが、本開発品により、軸受の長寿命化が可能となり、ユニットの小型軽量化や、低フリクション化が可能となった。同社ではFCVの耐久性と信頼性の向上を実現することで、水素利活用によるカーボンニュートラルの推進に貢献していく。

 2025年に同社四国工場および亀山工場とグループ会社のダイベアで量産を開始する予定で、国内外自動車部品メーカーへの提案を進め、1.3億円/年の売上を目指す

EXSEV-H2

 

 近年深刻化する地球温暖化の対策として、また持続可能な社会の実現のため、「2050年脱炭素化社会の実現」を目指す方針が日本政府から発表されるなど、CO2の排出規制は国内外で拍車がかかっている。

 こうした中で、カーボンニュートラル実現に向けた取組みとして、水素と酸素で発電し動力を発生させるFCVは、CO2を排出しない環境にやさしい自動車として注目が集まっている。

 FCVでは水素を有効活用するために、燃料電池内で未反応の水素を再利用するための水素循環ポンプが使用されることがある。その水素循環ポンプ用軸受は、水素および水蒸気中で使用されるため、水素脆化しにくく、水蒸気中でも腐食しにくい軸受の開発が必要とされていた。

 そこで同社では、新たな素材と熱処理を提供することにより、従来製品の10倍以上となる耐久性と耐食性を持つ軸受を開発したもの。本開発品をFCVの水素循環ポンプに使用することで、FCVの安全性と信頼性の向上に貢献するほか、水素環境下において従来の転がり軸受では水素脆化による早期破損の懸念から使用できなかった用途での使用が可能となっている。

試験結果:水素雰囲気中での寿命比較

 

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光洋メタルテック、密閉式熱間鍛造プレスローリング工法によるニアネットシェイプを確立

2年 9ヶ月 ago
光洋メタルテック、密閉式熱間鍛造プレスローリング工法によるニアネットシェイプを確立kat 2021年08日03日(火) in

 ジェイテクトのグループ会社である光洋メタルテックは、従来の縦型熱間プレス工法では実現できなかった複雑な形状を作り上げる全自動の密閉式熱間鍛造プレスローリング工法を確立した。AT車用多段変速機に使われる遊星ギヤリングを製造する光洋メタルテック上野工場の鍛造ラインに適用を始めている。変速機メーカーや減速機メーカーに提案を進め、6億1800万円/年の売上を目指す。

ラインのイメージ

 

 本工法によって、被加工材を最終形状にするための切削・研磨などの仕上げ作業をほとんど必要としない完成品に近い状態に作り上げる「ニアネットシェイプ化」を実現。機械加工のリードタイムの短縮と工数の低減、更には省資源化による低炭素社会の実現に貢献する。

 国内外において、多段AT車の需要が年々高まっているが、需要の高まりに反して、その材料となる鋼材が年々不足している。

 光洋メタルテックでは、長年培った軸受製造技術を生かし、自動車変速機用遊星ギヤリング用軸受の製造ラインの見直しを図り、密閉式熱間鍛造プレスローリング工法によるニアネットシェイプ化を確立したことで、素材である鋼材の投入重量の削減を実現した。また、この工法により、機械加工のサイクルタイムを従来の10%削減できる(同社比)ことも実証している。

 密閉式熱間鍛造プレスローリング工法の特徴は、以下のとおり。
 
・省エネ:小動力熱間プレス機で小さな荒地を成形し、自社開発のローリング機で大きく圧延/形状化する

・工程設計の見直し:素材の投入重量は増やさずに、ローリング前のプレス荒地品の端面を形状化し、ローリング完了後の端面欠肉の問題を解決

・内径深溝加工の拡大:内径角度をよりネットシェイプした深溝形状品を実現
(下図は鍛造品の断面で、赤は完成品形状、灰色は鍛造品形状)

従来品と開発品の形状比較

 

kat
Checked
46 分 20 秒 ago
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