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第9回ものづくりワールド名古屋

 

表面技術協会、高機能トライボ表面プロセス部会を新設

 表面技術協会( http://www.sfj.or.jp/ )は4月、低摩擦(あるいは高摩擦)、耐摩耗性などに優れた高機能摺動表面のためのプロセス革新を目的に、「高機能トライボ表面プロセス部会」を新設した。

 自動車の低燃費化・高性能化や生産プロセスの高効率化の要求が高まるにつれて、各種のトライボロジー特性とそれを支える表面改質技術の高度化がますます求められてきている。たとえば、自動車摺動部品の低フリクション化ではダイヤモンドライクカーボン(DLC)コーティングなどの低摩擦特性を持つ被膜が、工具・金型の長寿命化による生産効率の改善ではCrNコーティングなどの耐摩耗性に優れる被膜が、各種機械の耐久性向上ではCrAlNなどの耐焼付き性に優れる被膜が、その実用性能を高めつつ基材にないトライボロジー特性の発現に寄与している。

 しかし、そうしたトライボロジー表面改質技術の市場での適用が進む一方で、高機能トライボ表面のプロセス技術の一層の高品質化、高機能化を求める声が強まっていた。これに対し表面技術協会では高機能トライボ表面プロセス部会を設置、被膜設計に携わる層だけでなく、トライボ設計、プロセス技術に携わる層の分野横断的な取組みによって、革新的な表面処理被膜とそれを支えるプロセス技術の開発、さらには実機展開へとつなげていく考え。

 代表幹事には名古屋大学教授の梅原徳治氏が就任、同大学を拠点とし東海・中部地区での活動を予定している。おもな事業は講演会・講習会などの企画開催のほか、会誌「表面技術」での解説記事などで、現在、表面技術協会会員を対象に企業会員、大学・公設機関会員を募集している。