図1 ビデオモジュール(オプション)と長寿命化を実現する新タングステンカーバイド製シャフトを備えたCAT2 アントンパール・グループのスイスCSM Instruments( http://www.csm-instruments.com/ja )は、コーティング膜厚測定器「カロテスト」を刷新した。新型カロテスト「CAT2」は、回転するボールを一定の荷重でコーティング膜の上に押し付け、ボールの接触域に研磨スラリーを供給、形成されたボール形状のくぼみを光学観察することで、コーティング膜厚を計算できる測定器。
新モデルの最大の特徴の一つは、従来モデルで鋼製だった駆動シャフトをタングステンカーバイド(WC)製に変更、硬度と耐久性を著しく高め長寿命化した。また、新型コントローラの採用により、速度と時間の設定を容易にするとともに、10通りの試験手順を事前にプログラムできるなど、計測の再現性を高めるセットアップを迅速に行える。
CAT2のモータは時計回り、反時計回りの両方向に回転可能なため、これまでにないフレキシブルな計測を可能にする。特にエッジにコーティングしたドリルやミリングバイトの試験などに有効。
万能サンプルホルダーは標準サンプル形状で直径84㎜までカバー。すべての軸を自由に調整できるため、ユーザーサイドでモータの正確な位置や、サンプルの角度や位置をセットできる。
図2 ボール状のくぼみを平面/曲面形状で分析する新しいソフトウェア・インターフェイス カロテストのサンプルホルダー上にビデオモジュール(オプション)を装着することで、試験で形成されたボール状のくぼみが即座に映し出され、1.3メガピクセルカメラ(解像度1280×1024)でキャプチャされる。
ソフトウェア・パッケージは、拡大表示や複合的な測定報告ツール、リピート測定ツール(VDI3198に適合)、画像校正、など、ボール状のくぼみの精密分析に必要な諸機能を備えている。
図3 複数サンプル対応バージョンのCAT2は5個までのサンプルを同時に試験できるため、一括で品質管理するアプリケーションに最適(開発中) また、一度に複数のサンプルを試験して特性評価したいユーザーにとっては、複数サンプル対応バージョンの新型カロテストCAT2は、5個までのサンプル(サンプルの最大直径は20㎜未満、現在開発中)を同時に試験できるため、品質管理のアプリケーションで迅速な測定スループットと大幅な時間短縮が図れる。