メインコンテンツに移動
SEMICON Japan 2024

 

書籍・文献

 本書は、表面改質&表面試験・評価の技術情報誌『メカニカル・サーフェス・テック』で2018年12月号から2021年10月号で連載された、サイエンティスト・熊谷正夫氏(不二WPC 取締役 技術部長)の旅行記を編集・改題を行い単行本化したもの。

 本書は、30余年に及ぶ潤滑油業界でのトライボロジー研究開発、20年に及ぶ大学でのトライボロジー教育と、半世紀以上にわたりトライボロジーの発展に貢献してきた著者が、上述のトライボロジーに関わる技術者のニーズに応えるために、トライボロジー全般の基礎を容易に学べるように、また分野の偏りがないように、レベル合わせに注力して執筆したもの。著者の既著である『図解トライボロジー』を基にしつつ、教育機関での教科書として使いやすいように構成を変更したほか、最近の研究成果やトライボ設計に使える式を適宜盛り込むなど、現在トライボロジーに関わる技術者に対しても興味ある内容にまとめている。

 本書では、まずドライプロセスの歴史的発展過程にふれ、次にこれを支える基盤技術である「真空」「プラズマ」を解説。さらに、代表的なドライプロセスを取り上げ、どのような原理・原則に基づいているか、薄膜・表面評価分析技術について解説する。

 膜創成の基本構成単位をμmサイズの粉末粒子とし、高い成膜速度や厚膜形成能を特徴とする表面改質の代表格として「溶射法」がある。この技術は、特に数μm以上の厚膜の創成を守備範囲とし、原子を基本構成単位とし、数μm以下の薄膜を創成するCVD法やPVD法などとは異なり、独自の膜創成領域を形成することから各種産業分野で基幹技術として適用されている。

本当によくわかる窒化・浸炭・プラズマCVD 本書では、熱処理、表面改質技術のなかで最も重要で応用範囲の広い窒化、浸炭、ハードコーティングの処理プロセスと装置についての基礎、応用および最新技術について解説している。

トコトンやさしい表面処理の本 本書は、機械部品に利用されている表面処理の役割と効果を平易に解説した入門書として最適な一冊。表面処理の技術解説のみならず、それぞれの処理によって得られる効果について述べるなど、ユーザーにも分かりやすい内容となっている。

『設計現場で役立つ めっきの基礎とノウハウ』岡村康弘 著 本書は、めっき磁気ディスクの開発や衛星・航空搭載電子機器用各種部品の表面処理技術の開発など、著者の長年の広範囲に及ぶエンジニア生活に基づくデータと考え方を中心に、ピストンリングの耐摩耗性を付与する硬質クロムめっきなどのように的確な製品・部品設計に必要な、めっきの基礎知識とノウハウを丁寧に解説した。巻末には用語解説や皮膜評価方法、表面分析法、めっき関連規格など豊富なデータベースを収録、利便性の高い内容となっている。