展示会のもよう 厚地鉄工( http://www.atsuchi-ascon.co.jp/ )は、主力商品であるブラスト装置の拡販を開始した。その一環として、4月23日から26日まで東京・有明の東京ビッグサイトで開催された溶接・接合技術の専門展「2014国際ウエルディングショー」に出展を行い、バキュームブラスターによる錆取りや溶接焼け取りの実演を行い、多くの来場者を集めた。
バキュームブラスターによる実演のもよう バキュームブラスターは、研掃・回収・選別・集塵の4機能を備え、移動不可能な加工物を養生することなく、その場でブラストをすることが可能。メディア(研掃材)が高圧の圧縮空気とともにノズルから噴射され、加工物の表面をブラストする。噴射と同時に発生した粉塵や微小破片物はガンホルダー内部からの強力なバキュームでサイクロンに回収されるため、外部に飛散することなく、衛生的で安全・環境に配慮した作業を実現する。また、様々な作業状態や条件をリサーチした上で開発されており、狭いスペースや車両積載による作業、高い建造物の作業など、広範囲のブラスト処理に対応できる装置を取り揃えている。
ブラストキャビネットでは、同社ラインナップで最小サイズの「BM-1」を展示。幅500mm、奥行400mm、高さ675mmの超小型サイズの同装置は、連続噴射が可能な吸引式であるため、ムラのない安定した表面仕上げが実施できる。特に精度が要求される小型切削工具や小型の機械部品のバリ取りやコーティングの前処理に適している。また、メディア(研掃材)の選定や交換が容易に行えるため、常にクリーンなブラスト処理ができる。エアの噴射量はレギュレータで調整、エアフィルタも標準装備している。集塵機も小型なため、省スペース化が実現できるとともに、コストメリットにも優れている。
さらに、ブラストキャビネットに自動回転バレルを装備した直圧型のブラスト装置「BAK-1」で実演を行い、来場者の注目を集めた。同装置は、バレルの回転とブラストの効果によって均一で素早いブラスト処理が可能。小物部品などの量産処理に最適だという。バレルを外せば汎用の手動ブラスト装置として使用できる。同社では、直圧・吸引式ブラスト装置の両タイプをラインナップしており、加工物の素材・工程に合わせて最適な製品を提案する。
エアブラスト装置では、「ACR型」を出品。同社のエアブラスト装置は、錆や塗装剥がしのほか、スケールの除去、表面仕上げ、ピーニング加工も可能。連続作業においても加工ムラが発生せず、汎用性に優れた同装置は船舶造船、橋梁関連から衣類関連までと幅広い用途で採用されている。
展示会では、こうした装置の出展を中心に行ったが、同社の強みは「ブラスト装置全般に渡り、基本計画から施工、メンテナンスまでの提案(厚地徹三 社長)」としており、創業から約80年に渡って蓄積されたノウハウの部分だという。今回の展示会出展を足掛かりに、今後より一層同社の「ASCON」ブランドの浸透を目指す。
バキュームブラスター「ACV-2EP」ブラストキャビネット「BM-1」エアブラスト「ACR-3H」