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第9回ものづくりワールド名古屋

 

不二WPC、DLCの基礎から産業応用までを解説した「DLC技術資料」を発行

不二WPC「DLC技術資料」 不二WPC( http://www.fujiwpc.co.jp/ )は、DLCコーティングの基礎から産業応用について解説した「DLC技術資料―DLC膜の産業応用と課題―」を発行した。

 近年、DLCコーティングは各産業において急速に普及しているが「DLCに関する理解という点においては、各ユーザーごとに幅がある」と著者の熊谷正夫氏(同社技術部長、工学博士)。こうした状況から同技術資料は、DLCの種類や成膜法、特性や硬度測定方法などの基礎的内容と、膜種選択や受託加工において重要となるデータの一端を示すことでDLCの産業応用促進の一助にしたい考えだという。

 掲載資料に関しては、同社のこれまでの研究・開発と受託加工や品質管理で得られたデータに加えて、熊谷氏が前職で所属していた神奈川県産業技術センターで行っていた研究データに基づいて作成した。また、DLCの応用に関しては下地の改質が重要であることから、同社の主要技術であるWPC処理と鏡面処理における密着性の比較やWPC処理とDLCの複合技術についても示した。

 主な内容は、DLCの概要、トラブル要因と課題、構造・特徴・疎密、硬度測定、凝着特性と密着性、産業応用の考え方、DLC被覆の下地処理としてのWPC処理、基材の表面形状形成によるDLC膜の摺動特性と密着性など。

 同社の下平英二社長は「同技術資料はDLCの産業応用がより一層促進されることに貢献できればと思い発行した。DLCを理解する上では分かりやすい資料となっているので、ユーザーだけでなく同業他社の皆様にも是非とも活用して頂きたい」と話している。

 同技術資料は無料で配布しており、 同社ウェブサイトからダウンロードすることもできる。