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SEMICON Japan 2024

 

エヌプラス開催、各社が表面改質による高機能化を提案

 「エヌプラス(N+)~新たな価値をプラスする材料と技術の複合展~」が9月17日~19日、プラスチック工業技術研究会の主催により、東京ビッグサイトで開催された。

エヌプラスのもようエヌプラスのもよう N+展は、製品メーカーの企画・開発担当者から寄せられた課題やニーズをもとに、軽量化・高強度化技術展(MALSEC)、炭素繊維加工・活用技術展(CARBONext)、プラスチック高機能化技術展(N-PLEX)、接着・接合・ファスニング技術展(JOINTEC)、コーティング・表面処理技術展(COAT-TEC)、耐熱・放熱技術展(HEAT-TEC)、ソフトマテリアル開発技術展(SOFMEC)と七つのキーワード(展示スペース)を設定している。このコンセプトは、製品に新たな価値を求める来場者が、その課題解決のための最適な素材と技術に出会うことを最大の目的としている。

 当サイト関連の高機能コーティング技術展では、プラスチック高機能化技術展やソフトマテリアル開発技術展などが扱う各種材料に対して、足りない機能を表面に付与する様々なコーティング技術などの表面改質技術が提示された。

 ドライコーティングでは、ナノテックがDLC薄膜を機能別、用途別に分類した「ICFコーティング(真性カーボン膜)」の受託加工を紹介するととともに、単層DLC膜用の「NANOCOATシリーズ」、多層膜用の「DASHシリーズ」、顧客の求める機能を各種ドーピングや構造制御で成膜できる「ICFシリーズ」などの装置制作・販売を行える技術力をPRした。また、サンシン、iQubiqと共同出展を行ったレイボルドは、東京工業大学の大竹尚登教授が開発したセグメント構造のDLCコーティング(S-DLC)を樹脂やゴムなどに適用して製品の長寿命化を図る技術や、S-DLCの膜表面を精密テープ研磨(ラッピングフィルムでの研磨)することで膜厚のバラつきをなくし、摺動性向上を図る技術を提案した。

中日本炉工業のブース中日本炉工業のブース 中日本炉工業は金型の耐久性を向上する技術としてCVD法によるチタン系コーティングを紹介。被処理品の展示を行い優れた技術による受託加工と装置の販売を行っていることをPRした。さらに、小型真空熱処理炉「NVF-30P」の実機を展示。ダイス鋼やハイス鋼などの工具鋼やマルテンサイト系ステンレス鋼の焼入れ、焼戻し処理をはじめ、オーステナイト系ステンレス鋼の固溶化処理、析出硬化系ステンレス鋼の析出硬化処理、チタンをはじめ各鋼種の焼鈍し処理などの熱処理に適した装置であるとした。

倉敷ボーリング機工のブース倉敷ボーリング機工のブース 溶射では、倉敷ボーリング機工が耐摩耗性、耐食性に優れた超硬・セラミック溶射を施したロールを展示。アルミニウムおよびマグネシウム合金に対してHV600~1900の高硬度なセラミック皮膜を形成する「KURA CERA」や、超硬(タングステンカーバイド)皮膜により表面粗さRa0.02~2.0まで調整可能で、高機能性フィルム用ロールなどフィルム製造ラインで豊富な実績を持つ「DF-KOTE」を紹介した。