豊田合成( http://www.toyoda-gosei.co.jp/ )は、めっきの有する金属の光輝感に艶やかな黒色感を追加した樹脂めっき技術「漆黒めっき」を開発した。
同社はこれまでにも自動車メーカーの多様なデザインニーズに対応するため、クロム調の「ニュートラルめっき」や暗色の「ダークめっき」、アルミ調の「サテンめっき」など、様々な樹脂めっき加飾バリエーションを有していたが、よりスポーティーな車両デザインを実現するため、「ダークめっき」よりも黒色感の強い新しいめっき技術が求められていたという。
従来は、めっき処理後にスモーククリヤ塗装を加えていたが、クリヤ塗装が経年劣化し光輝感が低下するなどの課題があった。そこで、同社の有する材料技術を駆使し、新しいめっき薬液を開発した。黒さの指標であるL値は、同社で最も黒かったダークめっきよりも約30%向上させた。同技術は、トヨタ自動車の「レクサスRC F」のラジエータグリルに採用されている。
レクサスRC Fのラジエータグリル:製品の外枠部が漆黒めっき(一部を除く)