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SEMICON Japan 2024

 

日本アビオニクス、ファイバレーザによる高速溶接に対応する出射ヘッド

日本アビオニクス「ガルバノスキャナシステム AGS-F302」 日本アビオニクス( http://www.avio.co.jp/ )は、同社空冷シングルモードファイバレーザ溶接機「LW-F300」の出射ヘッドとして使用する「ガルバノスキャナシステム AGS-F302」の販売を開始した。

 ファイバレーザは、ビーム径が細くエネルギー密度が高いという特長を持ち、微小な溶接物や反射率の高いアルミや銅の薄板などを高品質に溶接できるレーザ溶接機として近年需要が高まっている。

 今回の新製品は、同社の空冷シングルモードファイバレーザ溶接機と組み合わせることにより、ファイバレーザ溶接機の特長を最大限に引き出し、電子機器や自動車、医療、エネルギーなど多分野の接合シーンで生産性および品質の向上に寄与する。アプリケーション分野として情報機器(スマホ、タブレットPC)、電子部品、自動車電装品、医療機器部品、二次電池などを想定している。

 主な特長は以下のとおり。


  1. 高い生産性
     シングルモードファイバレーザ溶接機から連続出力(CW)されるレーザを同システムで高速に走査することにより、短時間で多点溶接ができる。最大で連続300Wの高出力に対応する。

  2. 高品質
     接合ポイントを高速走査することにより熱ひずみの少ない溶接ができる。また、近隣部品への熱ダメージを軽減する。シングルモードファイバレーザの細く深い溶け込みと、ガルバノスキャナのスパイラル(うず巻き)やサーキュラ(円弧を描きながらの横移動)等の平面動作を組み合わせることにより、ビード幅の広い溶接が可能で接合強度を高める。

  3. 3.高精度
     温度変化による位置ドリフト(ズレ)を抑制するデジタル制御の採用により、位置決め再現性の高い安定した溶接ができる。
  4. 多彩なワーク対応
     シングルモードファイバレーザ溶接機のビーム(レーザ)は平行性が高く、照射距離が長くてもビームがあまり広がらずに細いビーム径を維持できるため、長いワークディスタンス(374mm)と広い溶接エリア(□150mm)を確保でき、多彩なワークに対応する。また、LW-F300から出力する高品質なレーザを波形制御しながら高速走査できるため、シーム溶接などの封止溶接にも対応している。


二次電池 ラミネート(ステンレス箔)二次電池 ラミネート(ステンレス箔)