メインコンテンツに移動
SEMICON Japan 2024

 

豊田通商と旭金属工業、マレーシアに航空機部品の表面処理加工を行う事業会社

 豊田通商( http://www.toyota-tsusho.com )は、航空機部品製造を手掛ける旭金属工業( http://www.akg.co.jp/ )と航空機部品の表面処理加工を行う事業会社「Asahi Aero Malaysia SDN BHD.(AAM)」をマレーシア・クアラルンプールに設立したと発表した。

 近年の世界的な航空旅客数の増加に伴い、特にアジア地域おける航空機需要が急速に拡大しており、欧米系航空機部品メーカーによるアジアでの現地生産が進んでいる。これを受けて、マレーシアでは、政府が同国をアジア太平洋地域の航空機産業の拠点とする政策を掲げ、2010年から同産業への投資企業に対して法人税免除などの投資優遇措置を講じている。

 航空機部品は、熱処理や表面加工等の特殊工程を含む部品製造において、Nadcap(主要航空機関連メーカーが参加・管理する米国NPOが開発・運用を行う品質保証および特殊工程の監査・認証プログラム)など非常に高基準の認証取得が求められるなど参入障壁が高い産業である一方、航空機産業の現地生産が加速する中において、それらの認証を取得し技術力に定評がある日本のTier2クラスの航空機部品メーカーは海外進出が遅れているのが現状だという。

 今回AAMは、日本初のNadcap認証サプライヤーで航空機部品表面処理加工分野において長年の実績と高い技術力のある旭金属工業と、豊田通商のネットワークを活かし、現地部品メーカーの表面処理工程を担うことで、アジアの航空機産業分野でバリューチェーンの構築を目指す。

 豊田通商は、AAMの表面処理工程を軸として、日本国内外の航空機部品製造メーカーと連携し、今後航空部品の工程一括受注を目指すとともに、欧米等他地域での事業化検討を進めていく。