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SEMICON Japan 2024

 

大同特殊鋼、日産自動車からスリムバッチ真空浸炭炉を受注

大同特殊鋼「シンクロサーモ」 大同特殊鋼( http://www.daido.co.jp/ )は日産自動車から、1バッチの重量が最大50kgのスリムバッチ真空浸炭炉「シンクロサーモ」を受注したと発表した。

 シンクロサーモは、ギヤなどの浸炭処理品を1枚トレイの上に平面的に並べ、1バッチを構成することで、加熱時間の短縮、優れた均熱性が得られると同時に浸炭終了後の均一な高圧ガス冷却により、浸炭処理品の低歪み化を実現する。1バッチの処理品積載量を少量化することでリードタイム短縮を実現し、高圧ガス冷却の採用により低歪み化と同時に後洗浄の省略や冷却油槽用ピットが不要となる。さらに、大容量タイプの真空浸炭炉「モジュールサーモ」で好評のレシピ(熱処理条件)計算ソフト「浸炭くん」などのスキルフリー化機能を継承し、作業者の負担を大幅に削減した。

 受注した設備は栃木工場(栃木県河内郡上三川町)に2016年春頃の納入を予定している。シンクロサーモの特徴である小ロット生産、低歪み処理が日産自動から高い評価を得たという。今回、栃木工場の設備更新にあたり、量産設備の受注に至ったもの。

 同社では、モジュールサーモに、スリムバッチタイプのシンクロサーモを加えた真空浸炭炉の充実したラインアップで、今後、日本国内で大量に発生するガス浸炭炉の更新需要に応えていく。また、同社鋼材部門と連携し、シンクロサーモを活用した材料開発やプロセス開発を行っていく。