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第9回ものづくりワールド名古屋

 

KISCO、パリレンコーティングのSCSを買収

 KISCO( http://www.kisco-net.jp/ )は、パリレン(パラキシリレン樹脂)コーティング大手のスペシャルティ・コーティング・システム(SCS、米インディアナ州)を買収した。医療機器、エレクトロニクス、自動車、航空宇宙産業などの分野で実績のあるSCSの製品開発力を取り込み、パリレンコーティング事業の拡大を図る。

 KISCOは材料を自社製造している点を強みに、「dix」ブランドとして18年以上にわたりパリレンコーティング市場で事業を展開している。またSCSは、パリレンを世に生み出した元祖企業であり、北米を中心に全世界11拠点で事業展開を行う同市場のトップ企業として知られている。統合後は、KISCOグループとしてSCSがグローバルに事業展開を行う。

 KISCOの岸本剛一社長は、「SCSをKISCOファミリーに迎えることになり、嬉しく思う。KISCOとSCSの経営陣は、南北アメリカ、ヨーロッパ、アジアの全域にわたって各地に広がる合計21の拠点を通してお客さまに高品質のパリレンサービス・技術を届けていくことで、引き続き業界内での強いリーダーシップを発揮する地位を維持する。また、新しい最先端の材料やプロセス、技術を開発・販売していくことによりこの市場をさらに成長させていくことに取り組んでいく。これは、当社の優秀なエンジニアリングチームの統合によって実現していくだろう」と述べている。

 パリレンコーティングは、パラキシリレン樹脂コーティングの総称であり、化学蒸着法(CVD)によって膜厚1μmから50μm程度の薄膜を形成する技術。コーティング膜は、絶縁性や防湿性、耐薬品性、生体適合性などを備えており、医療分野ではペースメーカー、ステント、外科用ツールなどに適用が進んでいる。国内では、SCSの100%子会社として日本パリレン( http://scscoatings.com/ja/ )が窓口になっている。