中小企業研究センター( https://www.chukiken.or.jp/ )は、「第49回グッドカンパニー大賞」を決定し、グランプリにナミックス、表面改質関連では東洋精鋼が優秀企業賞を受賞した。
東洋精鋼は、昭和50年に現相談役が鋼材スケールとりブラスト粒製造で設立。63年に自動車大手の要請に応えて角の取れた丸いピーニングショット粒を開発し、以降自動車各社へと納入先を拡大した。平成19年に高寿命化を実現した「高靭性ラウンドカットワイヤー」を開発し国内では高シェアを確立。海外27ヶ国に販路を拡大し成長を遂げた。
平成12年よりピーニング受託加工、関連検査装置開発にも進出。高度な技術力は各国の航空機メーカーからも高い評価を得てサプライヤー認定を次々と取得し18年にはボーイング向け受託加工を開始。19年にNadcap認証を取得した。ピーニング装置では、ポータブルエア式装置(PPP)を開発し鉄橋の強化に威力を発揮、超音波式装置やカバーレージチェッカー検査装置など新製品を開発し続けている。
ショット粒製造、受託加工、加工装置の製造に留まらず、国際会議や技術協会を通じてピーニングの国際基準や規格化への貢献も大きい。27年7月にはMRJやボーイング向け部品を製造する松阪部品クラスターの参画企業に正式認定された。大型設備投資と新規人材の投入でクラスターを支える計画を進めており今後のさらなる発展が期待できるとされ、優秀企業賞に輝いた。
同賞は、資本金または出資総額3億円以下の法人企業または個人企業(共同事業体を含む)が対象。ただし、株式公開企業および資本金3億円を超える会社の子会社・関連会社は除いている。グランプリ、優秀企業賞、特別賞、新技術事業化推進賞を設けており、グランプリは経営の刷新、技術開発、市場開拓、流通改革の分野において、特に顕著な成果を上げ、最近3年間の業績推移が相当なもので、今後も伸展が期待される企業に贈られる。
優秀企業賞は、北海道・東北、関東、北陸・甲信越、東海、近畿、中国・四国、九州・沖縄の全国7地区からグランプリに準ずる優れた企業が選定される。このほか、特別賞には省資源、環境保全、内需開拓、雇用福祉、地域振興など現代社会の緊要な要請に対して特に貢献度が高い企業であり、最近3年間の業績推移が相当なもので将来性があると認められる企業に贈られる。また、技術事業化推進賞は、技術、ソフト、システム等の開発・考案に独創性を発揮し、実際に事業として売上成果をあげており、将来性があると認められる企業が選定される。
受賞企業の一覧は以下のとおり。
グランプリ
ナミックス
優秀企業賞
カナメ(関東地区)
後藤精工(関東地区)
宮坂ゴム(北陸・甲信越地区)
加藤建設(東海地区)
東洋精鋼(東海地区)
保木(近畿地区)
ヨコタ工業(近畿地区)
四国化工機(中国・四国地区)
特別賞
井上石灰工業
エンジニア
コッコファーム
ジャパンプローブ
ダイヤ工業
ヤマダインフラテクノス
新技術事業化推進賞
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