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SEMICON Japan 2024

 

ソディック、ジルコニアの表面硬度を40%向上する電子ビーム加工機を開発

PF100S外観PF100S外観 ソディック( http://www.sodick.co.jp/ )は、ジルコニアセラミック(以下ジルコニア)を電子ビーム照射することで、ジルコニアが本来有する靭性を高いレベルで維持しながら、40%の表面硬度向上、摩擦抵抗と表面粗さを1/2に半減する「電子ビームPIKA面加工装置PF100S/PF300S」を開発した。

 同装置は以前から自動車産業、機械産業、電気産業、航空宇宙産業、 医療機器産業などの分野で、幅広く適用されているが、今回はジルコニア向けの新条件を開発した。

 ジルコニアは、極めて破損しにくい特長がある。これはジルコニアの結晶構造がその変化を阻止するメカニズムに起因するものであり、その特性と同装置による加工との相性が良いことで、ジルコニアの特性の向上を可能とした。また、この特性向上は、他のファインセラミックでは得られず、ジルコニアのみの効果であり、形状の変形なく短時間の加工が可能になる。

 同装置は、ソディック独自の真空チャンバー技術を採用した電子ビーム照射により表面を改質し、滑らかな面に仕上げが行えるため、樹脂・鍛造金型や精密部品において多くの実績がある。金型の分野では、金型の磨き行程の代替えによる大幅な工数削減が可能だという。加工対象の材質は、金型材料・アクリル樹脂・チタン等での実績がある。今回の技術開発で、新たにジルコ ニアで表面硬度・耐摩耗性が大幅に向上した。