メインコンテンツに移動
SEMICON Japan 2024

 

ヤマシタワークス、山下健治社長の黄綬褒章受章で祝賀会開催

黄綬褒章で表彰される山下社長黄綬褒章で表彰される山下社長 ヤマシタワークス ( http://www.yamashitaworks.co.jp/ )の山下健治社長が長年にわたる技術の改良考案に従事し金型制作、鏡面加工や表面改質など各種事業の発展に尽力した功績が認められ、平成28年春の褒章において黄綬褒章を受章し、さる4月29日に受章式が行われた。

 山下社長はコーティング技術に早くから着目、大手製菓会社に勤めた後、1986年に、コーティング加工業者の請け負った金型のバフ研磨作業を手掛ける形で起業した。しかしバフ研磨は作業に危険が伴い粉塵が発生する厳しい労働環境で、創業当初は若手の育成に苦労が絶えなかったことから、バフ研磨の機械化を試みた。熟練の技が求められる手作業の機械化は容易ではなかったが、粘弾性がある素材を投射材に採用すればブラスト処理で鏡面加工できるかもしれないと考えた山下社長は、製菓会社での経験・ノウハウを活かし、適量の油分と水分を含ませられる食品素材ゼラチンに、酸化防止剤とダイヤモンドパウダーを複合した投射材を完成。2001年に同投射材を用いた自動鏡面加工装置「エアロラップ」を開発・発売した。これまで熟練工の手作業だった複雑な形状の金型表面研磨を短時間で滑らかに研磨する装置を、業界で初めて市場に出した。

 一方で自らもエアロラップを活用し、旋盤加工やバフ研磨、物理蒸着(PVD)法などの表面処理技術を組み合わせ、金型事業の育成にも取り組んできた。2012年に超硬金型製造に参入、2013年には製薬業界向けの設備メンテナンス事業に乗り出した。2010年に開発した立体形の医薬品包装(PTP)シートは、平面シートを三角柱に成形したもので誤飲の恐れがなく、片手で錠剤を取り出せるといった独自性が評価され、本年初頭にはオーストリアのパッケージメーカー、コンスタンチア社への技術供与契約が締結され、グローバルでの拡販・普及が見込まれている。

 こうした山下社長の功績を称える黄綬褒章受章の記念祝賀会が6月24日、兵庫県尼崎市の都ホテルニューアルカイックで行われた。同社の事業の多角化や生産性の高さ、利益の最大化を支えているのは社員のモチベーションの高さで、社員との意思疎通を図る機会として山下社長は、「飲みニケーション」を重視している。祝賀会は山下社長のそうした意向も汲んで企画されたもので、当日は、オープニングで和太鼓が実演されたほか、参加者はギターライブや伴奏によるカラオケなどで盛り上がった。

記念祝賀会のもよう記念祝賀会のもよう