写真左は酸化被膜が付着した状態、右は同品で30秒処理した状態 佐々木化学薬品( http://www.sasaki-c.co.jp )は、無電解ニッケルめっき用酸化皮膜除去剤「エスクリーンS-100PN」を開発、販売を開始した。初年度5,000万円の売上を目指す。
同品は「中リンタイプ」、「中高リンタイプ」に適しており、素地である無電解ニッケルめっきへの影響を抑えて、酸化皮膜・水シミ・乾燥シミを除去できる製品。電子部品や半導体部品、装飾品などの分野で利用できるという。
ニッケルめっきは耐食性や非磁性、加工作業性に優れているという面で、機能めっきとして装飾品から電子部品まで広い分野で使われている。しかし、めっき表面は、空気中の酸素に触れることで酸化反応が起こりやすいという難点がある。これによりできた酸化皮膜やシミは、変色や次工程における密着不良などの原因となり、解決するには一度めっきを剥がして再度めっきを施さねばならない。
こういった問題に対して同品に30秒以上浸漬することにより、無電解ニッケルめっき素地への影響を抑え、めっきを剥がすことなく酸化皮膜やシミを除去できるため、工程省略やコスト削減などの改善につながるという。またPRTR制度、毒物及び劇物取締法、危険物に非該当。