日本電子( http://www.jeol.co.jp/ )は、新開発の高輝度電子銃とレンズ系を搭載することで、高画質観察やサブミクロン領域の元素分析データをより容易に取得できる新型走査電子顕微鏡「JSM-IT300HR」を開発、販売を開始した。
走査電子顕微鏡(SEM)はナノテクノロジー、金属、半導体、セラミックスや医学・生物学の分野など、またコーティングなど表面改質層の観察などで活用されている。使用される目的も基礎研究から製造現場、品質管理まで幅広くなっている。それに応じて、電子顕微鏡をリサーチ目的だけでなく、より簡単にデータを取得したいという需要が高まっているという。同品は、こうした需要の変化を背景に、従来シリーズに新開発の高輝度電子銃とレンズ系を搭載し、高画質観察と高空間分解能分析をより簡単に行える。
操作系は従来シリーズのままオート機能や標準レシピ機能を利用することで煩わしい条件設定をすることなく、高品質のデータを容易に取得できる。また観察から元素分析まで完全にインテグレーションされたGUIにより、分かりやすい一貫した操作手順を実現した。さらに、ドローアウト方式の大型試料室により、幅広い試料の観察・分析に対応。これまでの汎用型SEMと同等の省設置スペースで使用できる。