不二WPC( http://www.fujiwpc.co.jp/ )はこのほど、約5000万円を投じて、相模原市南区の本社敷地内に食品業界向けの微粒子投射処理「WPC処理(Food)」を処理するためのクリーンルーム仕様の「食品専用工場」を建設した。これにより、受注が増えつつある1m3以上の大型ホッパーなどの機材における食品粉末の付着抑制のためのWPC処理(Food)が可能になる。
完成した食品専用工場
食品業界では現在、食品の滑りを向上させる表面処理としてフッ素樹脂コーティングなどが使用されているが、使用とともに経時的にコーティングがはく離し異物混入につながる恐れがあることなどから、食品搬送用機器における脱フッ素樹脂(脱コーティング)化が急速に進められている。
これに対し不二WPCでは食品業界に対し近年、精密な微粒子を投射して表面になだらかな凹凸を作ることで表面に滑り性や付着抑制の機能を付与する表面改質法「WPC処理(Food)」を提案。コーティングではないことから異物混入の恐れがなく安全・安心な表面改質手法として、ホッパーや篩などの粉関連や、麺切刃や麺伸ばしローラーなど麺関連など食品関連機材に幅広く適用されてきている。
同社では今回、建設した食品専用工場に、台車式テーブルによって重量物でもある1m3以上の大型ホッパーなどを装置本体内に移送でき、テーブルの回転によって効率よくWPC処理が可能な、ダストコレクター付き大型処理装置を2基導入。投射材(メディア)の異なる2種類のWPC処理(Food)を並行して行える体制を構築した。
WPC処理(Food)を行う大型設備2基
台車式テーブル
エアロラップ装置も設置