大日本印刷( http://www.dnp.co.jp )は、大型化が進んでいるテレビ向け光学機能性フィルムの製造に適した、最大2500mm幅に対応できるコーティング装置を同社の三原工場(広島県)に導入する。2500mm幅コーティング装置の導入は、光学機能性フィルム製造では世界初(2018年6月同社調べ)で、これにより、65インチ型(横1436.4mm×縦809.0mm)サイズなどの大型テレビ向けフィルムの生産性を大幅に向上する。
テレビの大型化に伴い、ディスプレー用の各種部材にも大型化への対応が求められており、その際の生産性の改善が重要な課題となっている。同社では、ディスプレー表面の光の反射を防止するフィルムやディスプレーの視野角を広げるフィルム、光の透過や遮断をコントロールするフィルムなど、各種の光学機能性フィルムで高いシェアを有している。
現在同社では、岡山工場(岡山県)と三原工場でこれらのフィルムを製造しているが、既存の製造ラインでは、65インチ型用フィルムの生産効率が悪いため、今回、三原工場に2500mm幅のコーティング装置を導入することとした。
新しいラインで製造する2500mmの広幅のフィルムは、世界的に需要が増加している65インチ型ディスプレー向けの光学機能性フィルムを効率良く製造(面付け)することができる。反射防止フィルムの高機能・高性能化に対応する上で重要となる、多層コーティングの生産性を考慮した設計になっているという。
今回の新製造ライン導入により、面積で従来比1.3倍以上の製造能力となる。2019年10月に量産を開始する予定。これらにより、ディスプレー向け光学機能性フィルムのパネルメーカーや偏光板メーカーへの提供を拡大し、2020年度で年間1000億円の売上を目指す。