神戸製鋼所は、2001年に開発した高機能抗菌めっき技術「KENIFINE(ケニファイン)」について、ライセンシーの1社である高秋化学に、4月よりサブライセンス権(第三者にケニファインの再実施を許諾する権利)を供与した。気相方式を用いた加工は除外する。
今回供与した背景として、高秋化学は2002年にライセンシーとなって以来、ケニファインの技術を用いて、2015年には抗菌力を強化した新たな柔道畳用抗菌粉末や、昨年には水耕栽培用資材の開発など本分野における豊富な知識・経験を有しており、供与により同技術のさらなる発展が期待されること。また、他社から神戸製鋼所へケニファイン技術導入のニーズが多く寄せられており、供与元を2社とすることで、より円滑に対応していくことを目的としたもの。
ケニファインは、他の抗菌技術(抗菌塗装・抗菌ステンレスなど)と比較し、10倍以上の滅菌スピードとその後の菌の増殖を抑制する効果があり、また、かびの生育を抑制する作用は銀系抗菌剤の50倍以上の効果を有する神戸製鋼所独自の高機能ニッケル系合金めっき技術。2001年に開発して以来、抗菌への関心の高まりもあり、食品や医療、家電などの産業分野、台所用品やグルーミンググッズなどの民生分野、さらに最近では粉末も開発し、塗装・スプレー、印刷分野など適用分野を大きく広げている。それに伴いライセンシーも14社まで拡大している。
高秋化学のケニファイン応用製品例