福祉振興財団が実施する第10回“かながわ「産業Navi大賞」”において、不二WPCがサービス部門 優秀賞を受賞した。受賞事業は、「コーティングではないWPC処理‼ 付着抑制によるフードロス対策 洗浄性向上を可能にします」。賞金は50万円で、9月12日に表彰式および表彰事業の紹介がなされた。
かながわ「産業Navi大賞」は、福祉振興財団が神奈川県内の中小企業の継続的な発展とビジネスチャンス創出を目的として、県内中小企業で開発・考案した、サービス(新しい販売手法等)・製品・商品・技術等により、売上の向上や販路の拡大等、具体的な事業効果がでたものを表彰・支援するもの。
対象者は神奈川県内に事業所を有する中小企業者、または個人事業者で、同対象者が開発・考案した、サービス(新しい販売手法等)・製品・商品・技術等により、直近の決算までの3事業年度で売り上げの向上など、具体的な事業成果を上げたものが表彰の対象事業となる。
受賞事業「コーティングではないWPC処理!!付着抑制によるフードロス対策」の内容は以下のとおり。
現在、小麦粉等の消費量は1000万t/年(国内)を超えているが、この0.1%が食品製造機器等に付着し廃棄される場合1万t/年以上となり、フードロスや環境負荷が非常に大きい。
そこで不二WPCでは、これらの粉末、餃子の具などの粘着性食材の付着を抑制し、フードロス、環境負荷低減を実現する表面改質技術を開発した。
この処理は機器の表面に微細な凹凸を形成し付着抑制等の効果を発揮する。表面形状を変更するだけなのでコーティングのように膜剥がれの懸念がなく、剥がれたものが異物として食品に混入することも原理的にない、安心・安全の処理となる。今回、この処理の受託加工事業を展開していることが評価され、優秀賞の受賞に至ったもの。
なお、不二WPCでは本年5月30日、食品関連部門を独立し新会社「株式会社サーフテクノロジー」を設立した。付着抑制、すべり性向上などの効果を有する上記の表面改質技術「マイクロディンプル処理®」をキーテクノロジーとして、ビジネスを拡大してきている。
マイクロディンプル処理®の一つとして先ごろ開発された「Anti-Bac処理」は、大腸菌や黄色ブドウ球菌を死滅させるなど、異物混入対策と抗菌効果を同時に実現する画期的な技術として注目されている。