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SEMICON Japan 2024

 

明電舎、子会社設立でALD/OER成膜装置を販売

 明電舎( https://www.meidensha.co.jp/ )は、100%出資の子会社「明電ナノプロセス・イノベーション」を4月1日に設立し、新製品であるALD/OER成膜装置の販売を開始した。

ALD/OER成膜装置外観
ALD/OER成膜装置外観

 明電舎では、これまで純度100%のオゾン(ピュアオゾン)を使用した常温成膜技術の研究開発を行ってきた。今回ピュアオゾン応用プロセス事業を子会社化することによってさらに機動力を高め、迅速な意思決定を行えるようにした。具体的には、独立することで予算・取組み・評価が明確化し、課題への迅速な対策が取れ、顧客・ビジネスパートナーとの協業や外部からの出資を受けやすい環境の確保ができる。

 販売する装置は、ピュアオゾン発生装置と成膜処理チャンバーを組み合わせたもの。成膜処理チャンバー内は減圧で、常時アルゴンガスが供給される環境。成膜する基板上にシャワーヘッドでトリメチルアルミニウムガス(TMAガス)、エチレンガス、ピュアオゾンガスを交互に提供し酸化アルミニウム(Al2O3)を成膜していく。混合する金属原料ガスの種類を変えることで、膜組成を変更することも可能。

成膜プロセス図

 ピュアオゾンガスを使うことで、プラズマで成膜する場合に比べ、常温環境においても膜中の不純物含有量が少なく、ダメージレスで高品質な金属酸化膜の成膜が可能となる。

 半導体市場において、液晶ディスプレイ向けの曲がる防水に優れたフィルムへのコーティングや、飲料用ペットボトルのフィルム、自動車軽量化向けの部品製造等に使用の可能性があるという。