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SEMICON Japan 2024

 

JFEスチール、溶融亜鉛めっきにおける鋼板非接触制御技術を全製造拠点に展開

 JFEスチール( https://www.jfe-steel.co.jp/ )は、溶融亜鉛めっきプロセスにおける鋼板非接触制御技術の開発を進め、国内の全製造拠点(千葉、京浜、倉敷、福山)および溶融亜鉛めっき鋼板を製造する海外子会社の全ラインへの導入を完了した。

 溶融亜鉛めっき鋼板を製造する連続溶融亜鉛めっきライン(Continuous Galvanizing Line:CGL)では、高温で溶融した亜鉛のポットに連続的に鋼板を浸漬して引き上げ、過剰に付着した亜鉛をワイピングノズルによって掻き落とすことで、目標のめっき付着量に制御している。めっき付着量の均一化のためには、ワイピングノズルと鋼板の間隔を一定に保つ必要があり、めっきプロセスにおいて鋼板の振動や反りを抑制することが重要となる。

 同社は、鋼板の振動および反りを非接触変位計で検出し、電磁石によって発生する吸引力で鋼板の位置を制御することで、非接触で鋼板の振動および反りを抑制する、溶融亜鉛めっき鋼板の非接触制御装置を開発し、実用化を進めてきた。同社が開発した非接触制御装置は、各ラインの操業条件や製造板サイズに合わせて設計され、鋼板制御に必要な応答性と吸引力を両立する独自技術をカスタマイズして採用することで、鋼板の振動と反りを同時に制御することが可能。

 国内CGLには、制御能力向上の開発を進めながら順次展開してきたが、2015年以降は海外子会社のCGLにも導入を開始し、2020年2月に稼働したNUCOR-JFE STEEL MEXICOのCGLにも導入を完了した。本技術は、国内外の全製造拠点において溶融亜鉛めっき鋼板の品質向上に大きく貢献しているという。

溶融亜鉛めっき鋼板の非接触制御装置
溶融亜鉛めっき鋼板の非接触制御装置