新東工業( https://www.sinto.co.jp )は鉄骨用ショットブラストのKACXシリーズに、高さ1300mm×幅500mmまでの大型のH形鋼のブラスト処理が可能な「KACX-Ⅳ」を追加、販売を開始した。
同品は、大型のH形鋼においても表面粗さRz50μm以上の表面粗さを確保して摩擦力を高める。ブラスト処理は反転作業不要で1度にすべての処理が可能であることや、処理後にフランジ面に残留した投射材を払い落とす機能も搭載しているため、作業の効率化や作業者の負担解消にもつながる。処理時間は従来のサンダー処理の約10分の1以下になるという。
また、同品はJASS6(鉄骨工事標準仕様書)が規定している、すべり係数0.45を確保することが可能。鉄骨工事におけるブラスト処理は、その他の工法と比較してすべり係数が高くなるため、品質の高い製品を提供することができる。
ブラスト処理を行うH形鋼のサイズに合わせて処理機構の稼働を最適化することにより電力消費量を抑えランニングコストを低減、省エネにも貢献する。さらに、ブラスト装置の設置にあたり、顧客でのピット施工工事が不要なため工事費用の削減が可能となっている。
昨今、建築物の大型化や高強度化に伴い、建築資材となるH形鋼の大型化が進んでいる。しかし、H形鋼はJASS6において、接合摩擦面(他の部材と接合する面)のすべり係数が0.45以上となるように処理をする必要がある。そのため、これまで大型のH形鋼については、作業者がサンダー処理を行ったのち、赤さびを発生させて、すべり係数の確保を行っていた。