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SEMICON Japan 2024

 

住友金属など、3次元熱間曲げ焼入れの量産加工技術を開発

 住友金属、住友鋼管、住友金属プラントの3社は、自動車軽量化の技術として、3次元熱間曲げ焼入れ(3DQ:3 Dimensional Hot Bending and Quench)の量産加工技術を開発、今年度上期中には3DQ技術で製造した部材を搭載した車が販売される予定と発表した。

3DQ技術は、いろいろな形状の鋼管(丸管、角管、各種異形鋼管等)を局部的に加熱して曲げ加工し、直後に水で急冷して焼入れをおこなう連続プロセス。金型を用いずに、複雑な形状の超ハイテン鋼管部材を製造できるという特長があり、鋼管の冷間曲げやハイドロフォームなど、従来加工法では達成できなかった1470MPa以上の強度の鋼管部材の製造を可能にする技術。今回完成した量産加工技術では、曲げ加工にロボットを用いることで、設備のコンパクト化と低コスト化を図っている。ロボット技術は安川電機と共同開発した。

 自動車の車体は、鋼板をプレスして作るのが現在の常識となっている。鋼管のような断面が閉じた部材で車体骨格をつくると、曲げやねじりに対する剛性が上がり、軽量で安全な車体を作れることは従来から分かっていたという。ところが、ハイテン鋼管には加工が難しいという問題がある。曲げ加工できる鋼管は最高でも980MPa級に留まり、加えて複雑な形状に加工することは困難だった。一方、アルミ製の閉じた断面の部材は実用化されているが、コストが高く、量産車での採用は限定的だった。

 3DQ技術は、複雑な形状の超ハイテン鋼管部材を高効率で製造できる技術で、部材を最大で50%程度軽量化することが可能となり、軽量で、強度が高く、そして安全性の高い車体を低コストでの製造を実現するとともに、自動車の車体の設計思想を大きく変える潜在可能性のある技術だという。

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