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SEMICON Japan 2024

 

エリコンバルザース、プラスチック射出成形金型向けコーティングを開発

 エリコンバルザース(本社:リヒテンシュタイン)は、プラスチック射出成形金型の高寿命化を実現するドライコーティング「BALINIT MOLDENA」を開発した。

 同被膜はCrN/CrON系被膜で膜厚7μm。ガラス繊維強化プラスチック(GFRP)などの摩耗しやすい材料の射出成形金型や押出成形金型へのコーティングに適している。また、100%リサイクル素材や難燃剤を多く含む素材など、腐食性の高い素材の射出成形金型にも適しているという。

 同被膜はすでに顧客の試験・評価で、従来使用していた耐摩耗性コーティングよりも摩耗が少なく、中性塩水噴霧試験で耐腐食性が大幅に向上していることが証明されているという。不飽和ポリエステル(40%)を加工する射出成形金型に標準的なコーティングを施した場合、4万回のショットでコーティングがはく離するが、新コーティングでは20万ショット後においても変わらずに高品質での加工が可能だったという。

 プロダクトライン責任者のアンドレアス・ライター氏は「顧客はエネルギー効率を改善し、資源の節約のために、より軽いプラスチック、リサイクルプラスチックを使用している。BALINIT MOLDENAによって、私たちはプラスチック加工のための既存のソリューションを強化することに成功した。安定したプロセスを可能にし、ポリマー製造ラインの寿命を延ばす最適なソリューションを顧客に提供できることを嬉しく思う」と話している。

 エリコングループでは、今回開発した「BALINIT MOLDENA」をグローバルで展開しており、日本ではエリコンジャパン バルザース事業本部( https://www.oerlikon.com/balzers/jp/ja/ )が窓口となっている。

​エリコンジャパン「BALINIT MOLDENA」