JX金属の子会社である台湾日鉱金属は、半導体用スパッタリングターゲットの加工設備の増強を行い、同拠点における生産能力を現行から約80%引き上げることとした。今後、新規ラインの設計・建設・立上げを行い、2024年度下期以降、随時稼働予定。
JX金属グループの半導体用スパッタリングターゲットは、最先端のロジックやメモリなどをはじめ、各種半導体デバイスの製造に用いられている。製品は業界トップのシェアを有しており、「2040年JX金属グループ長期ビジョン」において「フォーカス事業」として位置付けている先端素材分野の主力製品の一つ。世界的なデジタル化進展に伴って半導体産業の拡大が進み、長期的な観点で需要増が見込まれることから、現在同社グループでは国内外で同製品の生産能力の増強を行っている。この一環として、最先端半導体の生産拠点である台湾においても、従来比2倍の能力とするための設備投資を今年度に完了したが、同地域の将来的な需要増を見据え、今般、これにさらに上積みして生産能力増強を行うことを決定した。