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第9回ものづくりワールド名古屋

 

川崎重工、民間航空機分野のNadcapの議決メンバーに加入

 川崎重工( https://www.khi.co.jp )は、民間航空機分野における世界的な特殊工程認証制度であるNadcapにおいて、認証ルールや基準策定の議決メンバーであるサブスクライバーとしての登録・加入が認められた。これは、同社が世界的に信頼性の高い航空機およびエンジンメーカーとして認められたもので、そのうち同社は日本で2例目となる。

 Nadcapは、1990年に開始された世界標準の認証プログラムで、米国PRI社(Performance Review Institute)が第三者機関として、民間航空機製造の特殊工程審査を行う。Nadcapサブスクライバーとして認められた世界の航空機およびエンジンメーカーが特殊工程の世界標準となる認証ルール・基準を策定している。

 同社は従来からNadcap認証のもと民間航空機事業および民間エンジン事業を展開しているが、サブスクライバーとなったことで、新たにNadcapの認証ルール・基準策定に同社の保有技術や知見を生かすことができるようになる。

 また、Nadcap認証を取得しているサプライヤーに対しては、川崎重工によるサプライヤーごとの審査に替えて、PRI社による審査結果を活用することで、審査の標準化および審査数の削減による効率化につながる。さらに、サプライヤはNadcap認証を取得することで、顧客ごとに異なる審査を受けていたものから、PRI社の審査のみとなることで受審回数を削減でき、経済的・時間的なメリットを享受することができる。

 

 Nadcapの特殊工程とは、浸透探傷検査や放射線透過検査などの非破壊検査、熱処理、めっきなどの表面処理、溶接、レーザー加工、複合材部品の成型や接着作業などの複合材加工、ショットピーニングなどの製造工程が該当し、厳格な品質管理が求められ世界標準による認証が要求される。