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SEMICON Japan 2024

 

花王、ゴムや樹脂製品を型枠からスムーズに取り外す離型剤

 花王( https://www.kao.com/jp/ )は、ゴムや樹脂製品の製造時に製品を型枠からスムーズに取り外すための離型剤「ルナフロー RA」の販売を5月に開始する。

 同品は、バイオマス素材のセルロースナノファイバー(CNF)を材料として活用し、優れた離型性と一度塗布すれば繰り返し使用できる持続性が特長。製造工程での作業性向上が期待でき、溶剤・フッ素フリーで環境と作業者の両方にやさしい製品設計となっている。

離型剤の役割
離型剤の役割

 離型に課題を抱える業界のニーズに応え、課題解決を後押しできる製品を提案するとともに、ゴム・樹脂だけでなく、幅広い素材に適応可能な製品の開発も目指す。また、将来的には、CNFを活用した“すべらせる技術”を応用して、汚れを付きにくくする製品への展開も視野に入れて、取り組んでいく予定だという。

 CNFは、木材などから得られる繊維をナノレベルまで微細化した最先端のバイオマス素材。鋼鉄の5分の1の軽さで5倍の強度を持つなどの優れた特長から、自動車や建築の材料などに活用されている。同社は、CNFを使いやすくコントロールする技術(疎水化技術)を保有しており、ユーザーの目的や用途ごとにカスタマイズしたCNFを販売してきた。また、2021年にはCNFと潤滑油を組み合わせることで、塗布した対象面をウツボカズラの袋内部のように“すべる表面”にする技術(滑液表面技術)を確立している。