「SURTECH2026 表面技術要素展」、「nano tech 第26回 国際ナノテクノロジー総合展・技術会議」など13の展示会が、1月28日~30日に東京都江東区の東京ビッグサイトで開催され45202名が来場、カーボンニュートラルに貢献する表面改質技術や表面試験・評価関連で多数の展示がなされた。
Rtec-Instrumentsは、ASTM/ISOに準拠したナノインデンター「SMT-2000 PIQ」を披露した。最新のピエゾアクチュエーターと静電容量センサー、試料に均一に接触して押し込むリング内圧子などにより、荷重・押し込み深さの高精度の制御が可能で、高解像度の光学顕微鏡を搭載し正確な試験領域の選択と試験後の圧痕を視覚化できる。最新型のナノインデンターヘッドは最小のフレームコンプライアンス<0.01μm/Nを実現。分解能20nmを実現した完全自動化可能な3軸モーター付きステージによりXYZ方向に自在に駆動できる。ダイヤモンドライクカーボン(DLC)膜など各種コーティング薄膜から金属、セラミック、ポリマー、バイオ材料など幅広い材料の機械的特性を評価でき、特にウルトラナノ領域のインデンテーション試験が可能なため、半導体分野での適用に有用。

アントンパール・ジャパンは、ナノインデンテーションテスタ「Hit 300」を展示した。研究開発や生産管理など多様なユーザー・環境を想定して作られた、プレミアムながらリーズナブルなナノ硬さ試験機で、直感的に操作できる自動化によって、作業者が不在の時でも1時間に600回の測定が可能。アクティブな防振ダンピングが、あらゆる環境下での精度を保証しているほか、独自の2レーザーターゲティングシステムにより、1 mm以内の精度でサンプルをターゲティングできる。機能性重視の設計によりセットアップに要する時間は15分、トレーニングから最初の測定結果まで要する時間は1時間。

大塚電子は、三次元形状体に成膜されたDLC膜などの膜厚(1nm~)の解析に加えて、光学定数(屈折率:n、消衰係数:k)といった膜由来の構造解析を、非接触・非破壊・顕微で迅速に計測できる顕微分光膜厚計「OPTM series」を紹介した。同じく非破壊計測であるエリプソメトリー法では最小スポット径が大きいため特定の部位の計測が難しいほか、数十秒~数分の計測時間を要するなどの課題があったのに対し、顕微分光膜厚計では高速オートフォーカス機能により、1ポイント1秒以下の高速計測を実現するほか、最小スポット径が3μmと小さいため微小領域で狙った部位を計測できる。最適化シミュレーションデータ生成の高速化やFFT Multi Pro(多層同時解析)などの機能も搭載している。最近ではペロブスカイト太陽電池の膜厚評価にも適用されているという。

フランスHEFグループの日本製造拠点であるナノコート・ティーエスは、200℃以下の低温処理が可能なPVDコーティング「セルテス」の処理サンプルを展示した。5000 HV以上の高硬度を実現する水素フリーDLC(ta-)膜「セルテスTC」やレンズ成形金型などにおいて複合多層膜のため密着力に優れ高負荷時でもはく離を起こさない「セルテスDLC」のほか、PFAS対策としてフッ素樹脂コーティングの代わりにDLCを被覆したシリコーンゴムを展示。また、Reach規制に適合し、有毒物質の使用ゼロ、廃液ゼロの環境にやさしい塩浴軟窒化処理「タフトライド処理」を紹介した。

ナノテックはDLC薄膜を機能別、用途別に分類した「ICFコーティング」(真性カーボン膜)を展示した。同社の受託コーティングの約7割を占める医療用のDLCコーティング(生体適合性ICFコーティング)は非常に硬く平滑な表面をしており、科学的に不活性で安定しており、生物に与える影響がなく、環境にもやさしい被膜となっている。チタンやステンレスの血小板付着試験では、血小板の付着が著しく低減することが確認されている。また、高耐久性ICFは、コーティング条件や膜の傾斜層の工夫により、初期摩擦係数が低く(μ=0.15)、高い荷重が加わっても、はく離しにくく耐久性と耐摩耗性に優れた圧粉成形金型(面圧の高い成型金型)や高面圧ギヤに使用できる点を訴求した。

パーカー熱処理工業は、揺動(オシレーション)と回転(ローテーション)の両方の動きを模擬できるアプリケーション指向のトライボロジー試験機であるOptimol Instruments Prüftechnik(Optimol)製「SRV®」を展示した。ASTM やDIN といった国際規格の試験のほか、各種ベアリング等ユーザーの実部品を実使用に近い環境で試験でき、正確で再現性の高い試験結果が得られる。ブースでは、風力発電や電気自動車、燃料電池車、水素エンジン車などの新しいトライボロジー課題の解決に、SRV®5を用いた受託試験の活用を呼び掛けた。

パーク・システムズ・ジャパンは、人工知能(AI)を搭載した次世代自動原子間力顕微鏡(AFM)「Park FX40」を展示した。ロボティクスと機械学習機能、安全機能、特殊なアドオンとソフトウェアを搭載。プローブ交換、プローブ識別、レーザーアライメント、サンプルの位置調整、サンプルへのチップアプローチ、イメージングの最適化など、スキャンにおけるパラメーターおよび事前準備に関わるすべての設定を自動で行える。機械学習の積み重ねでAIによる自動機能の適正化、スキャン前の煩わしい準備の自動化、複数のポイントを目的に応じて自動測定など、自動化AFMの実現によるユーザーの利便性とパフォーマンスを向上させた。

パルメソは、ウェットブラスト技術を応用して微細な粒子と水を投射することで、材料の表面から内部まで連続した強さデータを取得できる「MSE試験装置」の紹介を行った。今回は異なる基材(PMMAとPC)に膜厚6μm、9μm、11μmで成膜した同一材料の薄膜に対しての試験結果を紹介。その結果、MSE試験では基材の影響を受けずに膜だけの強さを高分解能で測定している、とした。また膜厚違いにおいても膜厚の影響を受けずに膜表面から界面まで強さを分解して表示することができる、とした。このほか、めっき前の樹脂表面改質層の強さ分析や超硬チップ表面コーティングの膜質分析と耐久性評価、自動車塗装の加速劣化試験変化などを公開した。同社では装置販売を行うとともに受託試験にも注力している。

ブルカージャパンは、幅広い試験用途に対応する多機能ナノインデンテーションシステム「Hysitron TI Premier II」を展示した。モジュール設計であり、ニーズに応じて、より専門的な試験方法や、従来フラッグシップモデルのみで対応していた環境制御機能(加熱(800℃)、冷却(‐120℃)、温湿度(75℃、RH75%))でのナノ力学試験が可能)のアップデートが容易に行える。幅広い試験用途に対応する優れた多機能性を有するため、さまざまな試験評価に取り組んでいる日本の技術者・研究者に最適なナノインデンテーションシステムであることをアピールした。

全国鍍金工業組合連合会は、表面技術協会、日本表面処理機材工業会との共同出展スペースである「めっきパビリオン」で、大和電化工業所(愛知)、薄衣電解工業(神奈川)、近畿防蝕(兵庫)、KST(東京)、正信(九州)、日本電鍍工業(大阪)、土井鍍金(大阪)、豊橋鍍金工業(愛知)、エルグ(群馬)、長野県鍍金工業組合(長野・団体)、愛知県鍍金工業組合(愛知・団体)、中央鍍金工業協同組合(東京・団体)、ブラザー(神奈川)、オジックテクノロジーズ(九州)、三共(群馬)、大協製作所(神奈川)、さくらGS(神奈川)、東新工業(神奈川)、三和メッキ工業(福井)、三ツ矢(東京)、オーエム産業(中国)、ジャスト(東北・北海道)、平和化研(大阪(共同出展))、日広鍍金工業所(静岡)、石川メッキ工業株式会社(石川)、中国電化工業(中国)、日本プレーテック株式会社(埼玉)、斎藤パーカー工業(埼玉)、吉田商店(埼玉)、潮工業(埼玉)、仁科工業(埼玉)、日本電鍍工業(埼玉)の29事業所、4組合・団体が出展し、めっきの最新技術とアプリケーションを披露した。






