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三洋貿易、薄膜の機械的物性評価技術をテーマに、ユーザーズミーティングを開催

 三洋貿易は9月15日、東京都葛飾区の東京理科大学 葛飾キャンパスで、ユーザーズミーティング「実践講座 機能性薄膜の機械的物性評価技術」を開催した。

 まず第一部として、東京理科大学 教授で日本トライボロジー学会 会長の佐々木信也氏による座学「レーザ励起表面弾性波法による薄膜のヤング率測定」が行われた。

 薄膜のヤング率測定では、圧子の押込み荷重を除荷した時の荷重‐変異曲線からヤング率を求めるナノインデンテーション法(ISO 14577)が一般的だが、例えば膜厚100nmの薄膜を測定する場合、母材の影響を排除するため圧子押込み深さは経験則より膜厚の1/10以下である10nm程度としなければならない。しかし、このような微小領域の圧子先端形状を精密に把握することは難しいため、圧子形状に依存するヤング率測定には自ずと限界がある。

 ここでは、こうしたナノインデンテーションによる測定値を補償する手法の一つとして、ドイツのフラウンホーファー研究所IWS(材料・ビーム技術研究所)のD.Schneider博士らによって確立されたレーザ励起弾性波法について解説。レーザ励起弾性波法は短パルスレーザを表面に照射することで弾性波を誘起し、その分散挙動から表面近傍のヤング率を求める非破壊測定方法である。数nmオーダーの薄膜でも測定が可能、測定時間が短く繰り返し精度が高いほか、ヤング率測定だけでなく表面損傷状態の評価にも利用できる。本座学では、レーザ励起弾性波法の基本的な測定原理とレーザ励起弾性波測定システム「LAwave」の概略を説明しつつ、水素フリーDLC膜の品質管理や(ナノインデンテーション法では評価が難しい)多孔質な溶射被膜の欠陥測定といった薄膜の測定例をもとに、その特徴を紹介した。

三洋貿易 レーザ励起表面弾性波測定セミナー 佐々木信也氏による座学のようす mst 表面改質
佐々木信也氏による座学のようす

 

 続いて第二部として、佐々木研究室が保有するLAwave装置を用いてSi基板上に成膜した膜厚80nmのDLC薄膜のヤング率などを測定するデモンストレーションが行われた。

三洋貿易 レーザ励起表面弾性波測定セミナー デモ測定のようす mst 表面改質
デモ測定のようす

 

 その後、具体事例に基づく評価方法・改善対策などに関する個別相談会・情報交換会が活発に催された。