東亞合成は、低軌道環境下において材料劣化の主要因となる原子状酸素への耐性を高めたシリコン系有機・無機ハイブリットコーティング材料「光硬化型SQシリーズ」を開発した。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)との共同研究で、宇宙ステーション補給機「こうのとり」3号機の機体識別マークにおいて保護コーティング技術として活用された。同材料によるコーティング膜は、宇宙機の熱制御材料として広く用いられているポリイミドフィルムに対して優れた追随性を示し、高い耐AO 性(Atomic Oxygen:太陽の紫外線で原子状に解離した大気由来の酸素による劣化)が維持できる。また、紫外線、放射線への耐性が良好であることが確認されているという。
ポリイミドフィルムへの原子状酸素保護効果