ヘンケルジャパンはこのほど、同社アジアパシフィック技術センター(横浜市磯子区)にて、プラズマ電解コーティングである「エレクトロ セラミック コーティング(Electro Ceramic Coatings, 以下ECC)」の加工・試験施設を日本で初めて開設した。
同社によると、ECCは高性能で環境にやさしい多機能なコーティング剤で、アルミニウムやチタンおよびそれらの合金など軽金属に適しており、優れた耐薬品性と耐熱性を持ち、過酷な状況においても軽金属の使用を可能にするという。
ECCの適用可能箇所として、マリンエンジン部品、自動車エンジンのピストン部(特に高熱の排気や塩水に触れる部品)、排気ガス再循環及びターボ部品、HVAC、小型エンジン用ピストン、ポンプおよびバルブ(過酷な外気環境にさらされるもの)、調理器具、照明、多種にわたる産業分野全般のコンポーネントなどが挙げられる。
ヘンケルはすでに米国・デトロイト、ドイツ・デュッセルドルフ、中国・上海の3ヵ所にECC施設を開設している。日本での本施設の開設によって、日本とアジア太平洋地域の顧客の要求に応じたコーティングを迅速に行うことが可能になるという。さらにパフォーマンスと分析特性の試験も行うことができる。
同社 代表取締役社長の玉置眞氏は、「ヘンケルは常に顧客のデザインパートナーであり、ソリューションプロバイダーです。弊社の最も革新的なコーティング技術によって、さらに質の高いサービスを提供できることをうれしく思います」と話している。
ECC加工・試験施設