日本ペイントは、錆面素地調整補助剤「ハイポンサビスタ」をグループ会社の日本ペイント販売を通して販売を開始した。
同品は残存した錆に直接塗装することにより、含まれる成分(イオントラップ剤)が錆の原因となる鉄イオンを補足し、鉄イオンを安定化させ、リン酸系防錆顔料の遮蔽効果(酸素や水分など錆の原因から遮蔽する)で新たな錆の発生を防ぐ。さらに、エポキシ樹脂が錆に浸透し、バインダー効果によって残存錆を固着化する。
橋梁やプラントなどの鋼構造物の塗り替え工事においては、塗装前に既存の錆を除去する素地調整(ケレン)の作業が行われる。しかし、実際の塗替え工事では、鋼構造物の形状が複雑で狭い部位があったり、その立地環境上、ケレンにあたって騒音や粉塵が発生する工具を使用できないなど、錆を充分に除去することができないケースがある。この場合、やむを得ず錆を残したまま塗り替えを行うが、残った錆がさらに成長し、塗膜が重防食塗料の本来の性能が発揮できなくなるばかりでなく、鋼構造物そのものの寿命にも影響を与えかねない。今回販売の同品はこういったニーズに応えてのもの。