政府はこのほど、第6回「ものづくり日本大賞」を決定、受賞者を発表した。表面改質関連では「アクアテック塗装」でマツダが内閣総理大臣賞(経済産業省関係)を受賞した。
同賞は 製造・生産現場の中核を担っている中堅人材や伝統的・文化的な「技」を支えてきた熟練人材、今後を担う若年人材など、「ものづくり」に携わっている各世代の人材のうち、特に優秀と認められる人材を顕彰するもの。経済産業省、国土交通省、厚生労働省、文部科学省が連携し、平成17年より隔年開催しており、今回で6回目を迎える。
「アクアテック塗装」は、塗装工程の工程革新と塗料の機能集約により、塗料やエネルギーなどの資源効率を飛躍的に向上。これにより、トレードオフの関係にある、揮発性有機溶剤(VOC排出量とCO2排出量の同時削減を実現した。さらに、この技術をカラー開発にも適用することで、ソウルレッドに代表される高意匠カラーを実現するなど、環境・品質・経済性の相反する課題を総合的に解決した。
内閣総理大臣賞(経済産業省関係)の受賞案件、受賞者は以下のとおり。
内閣総理大臣賞(内閣総理大臣賞のうち経済産業省関係7件)
「揮発性有機化合物とCO2を同時削減する新塗装技術“アクアテック塗装”」菖蒲田清孝 氏(マツダ)ほか3名
「軟質針葉樹の圧密成形加工技術開発・実用化及び家具用材への利用拡大」西塚直臣 氏(天童木工)ほか4名
「ISOクラス1フィルタと整流機構で実現した省エネルギースーパークリーンシステム」鈴木剛人 氏(興研)ほか3名
「地球環境保護に貢献するクリーンディーゼルを支える世界初のコモンレールシステム」篠原幸弘 氏(デンソー)ほか6名
「省エネを実現する、商船に世界初搭載した炭素繊維強化プラスチック製プロペラの開発」山磨敏夫 氏(ナカシマプロペラ)ほか6名
「次世代半導体デバイスを支える“製造装置用低発塵性部材”の開発」清原正勝 氏(TOTO)ほか6名
「グランドピアノの音色と機能を持つアップライト型グランフィールピアノ」藤井幸光 氏(藤井ピアノサービス)