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SEMICON Japan 2024

 

MEDTEC2016開催、医療機器に求められる表面改質技術

 UBM Canon Japanは4月20日~22日、東京・有明の東京ビッグサイトで医療機器の製造・設計に関するアジア最大の展示会「MEDTEC Japan 2016」を開催、504社・団体が出展した。

 表面改質関連の主な出展は以下の通り。

トーヨーエイテックのDLCコーティングサンプルトーヨーエイテックのDLCコーティングサンプル トーヨーエイテックは膜中組成制御によって弾性率を変化させることで、金属だけでなく樹脂などの基材の変形にも耐えうる密着性を実現。医療機器の性能向上に貢献するダイヤモンドライクカーボン(DLC)コーティングを紹介した。ステントにすでに応用済みで、高い生体適合性を実現するという。

 トッケンは、抗菌性や抗血栓性、低溶血性、耐腐食性、耐薬品性、耐体液性など医療器具や理化学器具、医療用材料などに最適な特性をDLCコーティングに付加した、ナノテック製の「医療・バイオ向けICFコーティング」を提案した。同コーティングによって、血液付着防止や乱反射防止などの機能を付与することでメスや鉗子などに、細胞増殖性を付与することで培養プレートなどに、高耐久性・離型性を付与することで打錠機、錠剤機などに適用できるとした。

 東レ・ダウコーニングは、注射針の表面処理や各種医療機器部材の表面潤滑処理、表面撥水処理、離型剤、プレフィルドシリンジ用潤滑剤として適用できる、医療機器用シリコーン処理剤「Dow Corning Medical Grade」を展示した。適用に合わせフルイドやエマルジョン、ディスパージョンの選択が可能で、医療機器に使われる各種部材に処理することによって、部材表面に潤滑性を付与する。

ダイセル・エボニックの「VESTAKEEP®デンタル」ダイセル・エボニックの「VESTAKEEP®デンタル」 また、材料技術では、ダイセル・エボニックが、従来の真鍮の人口歯根と、フルベニアまたはパーシャルベニアなどの複合材料を用いて作られた人工義歯(写真左下)に代えて、長期耐久性に優れ生体適合性の高いポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂「VESTAKEEP®デンタル」による一体成型品の人工義歯を提案した。