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SEMICON Japan 2024

 

日本金属熱処理工業会、第58回定時総会を開催

 日本金属熱処理工業会( http://www.netsushori.jp/ )は6月8日、東京都千代田区の銀行倶楽部で「第58回定時総会」を開催した。

挨拶する原会長挨拶する原会長 総会後に行われた懇親会の冒頭、原 敏城会長(㈱メタルヒート 代表取締役)は5月に米 バラク・オバマ大統領が広島を訪問したことに触れ、「オバマ大統領は就任当時、”Yes We Can!”とともに“Change”をスローガンに掲げ、我々が変えていこうというメッセージを一言に込めた。世の中には変えて良いものといけないものがある。我々熱処理業界で言うと、熱処理条件が変えてはならないものに挙げられるだろう。熱処理条件は我々が長い間苦労して培ってきたものだ。これをコツコツと守ってきたからこそ現在の高い品質がある。一方、変えるべきこともあり工業会として取り組みを進めている。例えば、今回の総会で提示させていただいた技能検定の実技要素試験の改善に関して関係者と協調しながら取り組んでいる。また、新しい試みとして熱処理に特化した保険制度の検討を今年から始めようとしている。さらに、外国人技能実習生の受け入れをして欲しいとの要望が多数寄せられており、この問題についても今後改めて取り組んでいきたい」と挨拶を述べた。

挨拶する川嵜氏挨拶する川嵜氏 続いて来賓を代表して経済産業省 素形材産業室長の遠山 毅氏が「金属熱処理業界は、我々が所管している素形材産業の中心となる金属と熱がキーワードになる。金属は素材が千差万別なため簡単に扱えるものではなく、熱は制御することが非常に難しい。こうした難易度の高い技術についての人材育成を長年重ね、蓄積したことが世界でも評価される熱処理業界の現在の成果につながっているのだと思う」と挨拶した。続いて、(一社)日本熱処理技術協会 代表理事の川嵜一博氏(高周波熱錬㈱ 専務取締役)が「このところメーカーの良くない話が続いているが、日本のものづくりが信頼を失わないように、我々熱処理業界としては原点に返って良いものを安く早く出していくべきだと実感した。今後とも、当協会の学術・技術と日本金属熱処理工業会の生産技術をうまく協働しながら、しっかりとものづくり産業を支えていければと思っている」と挨拶、引き続き大屋和雄副会長(㈱オーネックス 代表取締役社長)の発声により乾杯が行われ歓談に移った。

乾杯のもよう乾杯のもよう