大同特殊鋼( https://www.daido.co.jp/ )は、優れた低反射率と耐久性を併せ持つ、メタルメッシュ黒化膜用ターゲット材を開発し、「STARMESH®(スターメッシュ)-β1(ベータワン)」として販売を開始した。
同品を用いて、スパッタリング法で成膜した黒化膜は、銅(Cu)の導電膜の反射率を10~20%に抑えることが可能。また、この黒化膜は車載向け電子部品を想定した環境試験(温度85℃、湿度85%、1000時間)で、導電性や色の変化がないことを確認している。そのため、従来の黒化膜の銅酸化物(CuO)と比べ、厳しい環境での使用や適用製品の長寿命化が実現できるという。
また、同品はインジウムなどの希少金属を使用しない金属ターゲットであるため、タッチパネルの透明導電膜に使用されるセラミックス系のITO(酸化インジウムスズ)と比べて低コストでの生産が可能となる。さらに、同社の特殊溶解技術により、使用後のターゲット材も容易にリサイクルが可能なため、サステナブルな社会に寄与する。
同社では、今後の需要拡大が見込まれる、車載用タッチパネルや電子黒板などの大型タッチパネルの分野での拡大を目指す。