Optimol Instruments Prüftechnik社は、振動摩擦摩耗試験機(SRV)の入門機として、ETS(Easy Tribology Screener)をリリースした。日本総代理店であるパーカー熱処理工業(https://pnk.co.jp/)ではすでにETSを川崎事業所内に導入・設置し、デモ試験を始めている。
ETS は、摩擦摩耗試験機市場のマーケットリーダーであるOptimol社が開発・製造した、トライボロジー分析のための理想的な入門機。最大300Nの荷重に対応、コーティングや潤滑剤、添加剤、基材等の分野におけるニーズを満たしている。卓上タイプのETSはまた、試験中の潤滑剤の状態観察や予防保全用途にも最適な機器となっている。
ETSはトレーニングがほとんど必要なく、簡単かつ直感的に操作できるため、納入初日から高品質な試験結果が得られるほか、ETS を使用した摩擦摩耗試験の費用対効果が高くなる。
測定可能なパラメータならびに値は、以下のとおり。
・摩擦係数:0.001~0.5
・荷重:0.3~300N
・ストローク:0.01~3.00mm
・周波数:10~70 Hz
・ブロック温度:室温~200℃
・オンライン摩耗測定
試験形態は、以下のとおり。
・点接触(ボールφ4mm・6mm・10mm)
・線接触(縦型φ6×8mm)
試験原理は、以下のとおり。
・運動パターン:正弦波の並進オシレーション
・下部試験片は摺動する台座に設置
・周波数、ストローク、荷重、温度、試験時間等のパラメータの設定
・下部試験片の摺動による横方向の摩擦力をオンラインで測定並びに記録
・オンライン摩耗測定
摩擦ならびに潤滑形態は、以下のとおり。
・境界摩擦
・混合摩擦
・弾性流体潤滑
・オイルバス式を含む飛沫潤滑
摩耗条件は、以下のとおり。
・ アブレシブ摩耗
・フレッチング
ETS導入のメリットとしては、以下が挙げられる。
・予防保全部門における潤滑剤の現場での状態観察に適している
・摩擦摩耗、コーティング、潤滑剤、添加剤、基材のトライボロジー性能を明確にする基本的なパラメータに関する高品質な測定結果
・品質向上並びに製品開発の最適化
・比較可能な結果により、実際の挙動の可能性について決定する際の信頼性を確立
・製品開発の順位付けに適した摩擦摩耗に関するデータを測定可能
・300N以下での自動車用および工業用潤滑油の摩擦摩耗のスクリーニング試験
・コーティングの摩擦摩耗性能
・代替燃料を使用した燃料噴射ノズルの基材評価試験
・容易な操作性とスピーディーな試験開始により、試験のコストパフォーマンスを向上
・高い処理能力により、試験結果を即座に入手可能
・中小企業のニーズに合わせたトライボロジーに関するノウハウの活用
・移送ならびに設置場所変更が容易
・幅広いトライボロジー試験材料