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SEMICON Japan 2024

 

トーカロ、放射線を遮蔽できるコーティング技術を開発

 トーカロ( http://www.tocalo.co.jp )は、放射線(ガンマ線)を高性能で遮蔽できるコーティング技術「放射線(ガンマ線)遮蔽・環境調和性コーティング」を開発した。ガンマ線を通さない性質を持つタングステンを高密度で含む被膜を鋼材やコンクリート、プラスチックなどの表面に成膜する。

トーカロ「放射線(ガンマ線)遮蔽・環境調和性コーティングの断面組織」トーカロ「放射線(ガンマ線)遮蔽・環境調和性コーティングの断面組織」
 同コーティングは、柔軟性に優れたミクロな積層構造を示している(図)。施工面では、円筒構造物内面や複雑形状構造物の表面へのコーティングや工場内のみならず、現地でのコーティング施工も可能。ガンマ線遮蔽効果は、標準的な2mmの被膜厚さで比較すると、同じ厚さの鉛板の1.4倍、鋼板の2.2倍、コンクリートの9倍を実現した。

 また、汚泥などの放射性汚染廃棄物の長期間収納のために、ガンマ線遮蔽に加えて耐水性にも優れた高耐食グレード、がれきなどの放射性汚染廃棄物の収納・運搬特性に優れた高耐摩耗グレードを開発している。

 今後、放射性汚染廃棄物の収納容器や原子力関連施設の放射線遮蔽付き設備への適用が有効となる。その他、工業用検査やフィルム表面改質、医療用診断・治療、医薬・商品・化粧品の減菌処理などの各種放射線装置や、X線、電子線などの各種放射線照射装置作業における放射線遮蔽部材への適用が可能となっている。