メインコンテンツに移動
SEMICON Japan 2024

 

IHI機械システム、熱処理の前後処理工程で使用する次世代型真空洗浄機

IHI機械システム「EvaCryo」 IHI機械システム( http://www.ihi.co.jp/ims/ )は、自動車向けをはじめとする金属部品の熱処理工程の前後処理工程で使用する真空洗浄機において、次世代型真空洗浄機「EvaCryo(エバクライオ)」を開発、販売を開始した。初年度の販売目標は約10億円で、2015年には、20億円の事業規模に成長させる計画。
 
 同品は、有機溶剤を使わず炭化水素系溶剤で洗浄する環境に優しい真空洗浄機。今回は新しい技術として、洗浄済の処理品に付着した液体を高温蒸発させたものを、低温凝縮器で瞬時に凝縮させることで、高温側の処理品を乾燥させるクライオ凝縮乾燥技術、フロン系熱媒体を装置内で循環して冷却に使った熱を加熱に再利用するヒートポンプ式回収システムを採用した。これにより、処理時間を2/3に短縮、熱回収率が従来の4倍に、年間のランニングコストが数百万円単位で削減することができる。

 また、従来比70~80%と小型一体化構造のため移設を容易にしたほか、立ち上げ日数の大幅短縮を実現。従来は20日程度要したが、1~2日の短期間で設置が可能となった。さらに、洗浄剤の大気放出がなくなったことにより、溶剤保有量(装置稼働に必要な総容量)は320~380ℓと消防法第3石油指定容量の1/5以下で、消防法の規制対象外とした。このほか従来洗浄が難しかったSUS薄板、アルミ箔などや、洗浄液が溜まりやすい止まり穴も洗浄を可能にした。