メインコンテンツに移動

DLCの規格・標準化の現状

 ダイヤモンドライクカーボン(DLC:diamond‐like carbon) は、バイト、ドリルなど加工用工具、塑性加工用金型や摺動部材など機械構造用部材の耐摩耗、低摩擦材料として広く使用されてきている。また、生体適合性による医療用部材やガスバリヤー性を利用したPETボトルの内面被膜など適応範囲の拡大もなされている。その一方で、現在DLC膜と言われるアモルファス炭素膜中のダイヤモンド結合成分は20~90%と幅広い上、水素を0~50atm%含むため、その物性が千差万別で、新しい用途に適用する際の判断基準がユーザーに少ないという問題から、DLCを材料として定義し明確に分類・標準化する動きも進んでいる。
 本コーナーでは、受託加工メーカーやユーザーが適切にDLCの活用をするために、これまで本サイト(または隔月誌メカニカル・サーフェス・テック)で掲載したDLCの規格・標準化にかかわる記事を紹介する。

国際標準化におけるDLCの分類とその特徴、応用

2015年1月5日 (月曜日)

日本アイ・ティ・エフ㈱ 取締役 辻岡 正憲
表1 日本におけるDLCの分類と定義案 DLC(ダイヤモンドライクカーボン)は、低摩擦、耐摩耗性、耐焼付き性、耐食性、ガスバリア性、赤外透過性、生体適合性という様々な特徴を有しており、非常に注目を集めている表面処理技術である。特に最近では、低摩擦による省エネ化、部品の延命による省資源化、潤滑油レスや有害物質を排出しないことによる汚染防止等、地球環境対策の表面処理として注目されており、自動車部品や機械部品などの摺動部の表面処理、工具や金型の表面処理としての適用が急速に広がりつつある1)-5)

全国の公設試がDLCコーティング膜のラウンドロビンテストを実施

2013年8月23日 (金曜日) 評価項目 各都道府県の公設試験研究機関(公設試)と産業技術総合研究所(産総研)は、相互の情報交換を目的に設置されている産業技術連携推進会議(産技連)における技術向上支援事業として、平成24年度から19公設試が参加して「ものづくりに向けたDLC評価方法の検討」を行っている。

DLCにおける規格・標準化の現状と実用の展望

2013年4月29日 (月曜日)

長岡技術科学大学 副学長 物質材料系 教授 斎藤 秀俊
さまざまなDLC膜とその色 わが国において、ダイヤモンドライクカーボン(DLC) の国際標準規格制定の機運が盛り上がってきているように感じる。6年前の平成19年に、国際標準規格の策定をにらんで実施された、わが国初のDLCラウンドロビンテストをこなしたときには、分類という壮大な作業の方向は間違っていなかったものの、DLCの何を調べるのか、それが工業の何に役に立つのか、真の意味を理解されていないように感じたし、筆者自身も理解しているとは言えない状態であった。


NDF、摩擦摩耗試験規格案がNWIPとしての賛成国基準をクリアしISO/TC107で採択

2013年1月19日 (土曜日) ISO/TC107本会議での提案のもよう ニューダイヤモンドフォーラム(NDF)は、昨年2月28日〜3月2日にドイツ・ベルリン市で行われたドイツ規格協会(DIN)内のISO/TC107(金属および無機質皮膜)本会議でDLCの摩擦摩耗試験規格案を提案、このほど採択が決定した。

NDFとナノテック、DLC摩擦摩耗試験法のISO規格案を提案

2012年4月1日 (日曜日)

 ISO/TC107(金属及び無機質皮膜)本会議が2月28日~3月2日、ドイツ・ベルリン市のドイツ規格協会(DIN)内で開催、国からの委託事業としてDLC標準化を進めるニューダイヤモンドフォーラム(NDF)とナノテックが出席し、ISO規格案の提案や意見交換を行った。

DLCコーティングの標準化で成長戦略の推進を

2011年5月17日 (火曜日)

DLCの物性制御のコンセプト ニューダイヤモンドフォーラムが5月11日、「平成23年定時会員総会」を開催した。同フォーラムは1985年に設立、CVDダイヤモンドを中心とするニューダイヤモンドの技術開発、ならびに新用途分野開発に向けて、産学官の研究者・技術者の情報交換・相互研鑽を通して、ニューダイヤモンドの発展を追求してきた。さらに近年は、ダイヤモンド、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)、フラーレン、カーボンナノチューブなどのカーボン系高機能材料技術の実用化推進をめざし、受託調査研究などを実施、わが国産業の発展に寄与することも目的としている。

ダイヤモンドライクカーボン(DLC)膜の標準化事業の現状

2011年2月21日 (月曜日)  平成21年度より、国からの委託によりダイヤモンドライクカーボン(DLC)の標準化事業が進められている。委託先はニューダイヤモンドフォーラム、ナノテック、長岡技術科学大学(平成22年度より参画)の3機関。今後、DLCのより一層の普及に向けて進められている標準化の現状を追った。