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日本ベアリング、高精度・高剛性アクチュエータの短納期対応を開始

6ヶ月 3週 ago
日本ベアリング、高精度・高剛性アクチュエータの短納期対応を開始 in kat 2020年05日08日(金) in in

 日本ベアリングは、高精度・高剛性が特長の、スライドガイドと精密ボールねじを一体化したコンパクトなアクチュエータ「BG形」について、実働10日以内の出荷という短納期対応を開始した。数量5セットまで対応する。

BG形アクチュエータ

 

 BG形アクチュエータは、曲げモーメントやたわみに対する剛性が大きいU字形状のガイドレールを採用しつつ、直動運動部に大きな負荷が受けられる4条列4点接触構造を採用することで、コンパクト設計にもかかわらず高い剛性と、高い繰返し位置決め精度(上級±3μm、精密級±1μm)を実現する。高剛性化によって、2、3軸での片持ち仕様にも最適。

BG形アクチュエータの高い剛性

 

 短納期対応の形番はBG15、BG20、BG26、BG33、BG46、BG55で、ロングブロック、ショートブロック、カバー有無、ローハウジングなど様々なタイプを用意している。

ブロックタイプ/カバー有無/ローハウジング

 

 なお、低コスト仕様の高剛性・高精度アクチュエータ「BH形」についても、実働10日以内での出荷に対応している(数量10セット以下、形番BH15、BH23、BH30、BH45)。

kat

日本トライボロジー学会、2019年度学会賞を発表

7ヶ月 ago
日本トライボロジー学会、2019年度学会賞を発表kat 2020年04日28日(火) in

 日本トライボロジー学会(JAST)はこのほど、「2019年度日本トライボロジー学会賞」の受賞者を発表した。ベアリング、潤滑管理関連では、以下などが受賞した。

技術賞

「建設機械用オイル状態監視システムの開発」秋田秀樹氏、倉迫 彬氏、櫻井茂行氏(日立建機)

 本研究は、油圧ショベルの実稼動下におけるセンサを用いたオイルの状態監視技術に関するものである。近年、建設機械業界ではICT(情報通信技術)を活用した機械稼動情報提供サービスを逐次開始している。情報提供サービスのーつで潤滑油の継続的な状態監視が行われているが、現在の潤滑油の状態監視は一定間隔でオイルを採取し分析を行うオフライン分析手法であるため、状況に応じた的確なサービスを提供できないことや、故障前駆現象に起因する突発的なオイル性状変化を捉えることが難しいのが実情である。この解決策としてセンサを用いたオンラインでのオイル性状の常時監視が求められている。

 そこで本研究はセンサによるオイルの状態監視、およびその運用に関する技術についての検討を行った。主な検討内容は、建設機械に対応可能なオンライン形式の性状監視センサの選定、そのセンサの最適な設置方法の検討、これまでオフラインで行っているオイル分析のオイルの汚染、劣化、オイル中の摩耗を示す指標との相関関係についての検証である。この結果を受けて、計測値の統計的処理をはじめ、IoT(モノのインターネット)を活用したセンサデータ収集ロジック、従来から行われているオイル分析手法を基とした状態判断基準の作成、これらを用いた自動オイル性状判断ロジック構築を行い、さらにWeb等デジタルデバイスを活用した顧客への情報通知システムを整備することでオイル状態監視の運用システムの構築、運用を行った。これにより潤滑油状態の“見える化”が可能となり、顧客や同社にとってスピーディな対応が可能となったのみでなく、顧客で使用している建設機械のダウンタイム低下、機体ダメージの低減、適切なサービスの提供などにより一連のエコシステムの構築ができた。

 今回のオイル状態監視システム(ConSite OIL)は建設機械業界としては初のシステムである。今後は同社内の機種展開を図るのみではなく、トライボロジー的観点から潤滑油の状態監視をキーとした機械の稼働状監視保全技術の最適化に寄与していく。 

建設機械用オイル状態監視システムの特徴(画像提供:日立建機)

 

奨励賞

「EHD接触における膜厚と破断率の同時測定-グリース潤滑の場合」前田成志氏(日本精工)

 本研究は、電気インピーダンス法を用いて、転がり軸受における接触域内の膜厚と破断率の同時測定を行い、油潤滑下とグリース潤滑下の比較から、低速度域におけるグリース潤滑のメカニズムを考察したものである。
近年、地球温暖化を背景として、軸受のさらなる低トルク化が求められており、潤滑剤の粘度を下げる、あるいは潤滑剤の封入量を減らすといった手段が講じられている しかし、それらの方法はEHD(elastohydrodynamic)接触域における油膜の破断を促し、軸受しゅう動面における様々な表面損傷の原因となる。そこで、研究グループでは、従来の電気インピーダンス法を改良し、EHD接触域における膜厚を光干渉法と同等な精度で測定でき、さらに、破断率も同時に測定できる手法を開発した。本手法は、実際の転がり軸受に適用可能であることから、軸受のさらなる低トルク化と長寿命化を両立する上で非常に重要な技術である。

 本研究では、アキシアル荷重を負荷した深溝玉軸受を用い、内輪の回転数を低速から高速へ変化させた際の軸受トルク、軸受外輪温度および電気インピーダンス法から得られるEHD接触域の平均膜厚と破断率を同時に測定した。潤滑剤には、ウレアを増ちょう剤としたグリースと、その基油(ポリアルファオレフィン油)を用いた。基油の試験から、軸受外輪温度が上昇しない低速度域において、膜厚がHAMROCK-DOWSONの式による理論値と一致し、破断率が上昇する低速度域において、同じタイミングで軸受トルクが上昇する結果を得た。一方、ウレアグリースの試験から、低速度域において、膜厚が理論値および基油の膜厚よりも厚くなり、破断率が上昇しないにも関わらず、軸受トルクが上昇する結果を得た。これらの結果から、基油を用いた場合、低速度域で油膜が破断し、金属接触が生じるため、軸受トルクが上昇したと推察される。一方、ウレアグリースを用いた場合、低速度域において      接触部における増ちょう剤濃度が上昇し、グリースの等価粘度が増加することで軸受トルクが上昇したと推察される。

 以上のように、本研究では開発した電気インピーダンス法を用いて、転がり軸受で広く用いられているグリース潤滑のメカニズムの一端を、実験結果に基づいて考察した。今後、本手法は様々な条件下において、転がり軸受の潤滑メカニズム解明に貢献し、低トルクかつ長寿命を両立する転がり軸受の実現に貢献することが期待されている。 

 

奨励賞

「転がり接触によるピーリングの発生メカニズムとピーリング抑制に及ぼす黒染処理の影響(第1報・第2報)」長谷川直哉氏(NTN)

 自動車や産業機械の摩擦低減の取組みの中で、潤滑油の低粘度化の動向がある。これに伴い、転がり軸受は希薄潤滑条件で使用される機会が増えるため、当該条件での転動疲労はく離のメカニズム解明とその対策技術の確立は機械部品の信頼性向上のための重要な技術課題と考えられる。
ピーリングは希薄潤滑条件で発生する転動疲労はく離の代表であり、大きさが10μm程度の微小はく離の集合体のことを指す。従来の研究から、ピーリングの原因は転動部で油膜切れが起こり、真実接触部の直下に過大な繰返し応力が作用することであると分かっているが、初期き裂の発生メカニズムについては不明な点があった。

 本研究の第1報では、ピーリングのき裂発生メカニズムを転動面の高倍率観察、表面形状と残留応力の測定、および表面粗さ解析の結果に基づいて多面的に考察した。その結果、ピーリングの初期き裂が転動面の塑性変形の繰返しによって形成された切欠き部から発生することを明らかにした。また、転動面に化成処理の一種である黒染処理を行うことでピーリングが抑制される効果についても検討し、黒染品では運転中の表面粗さの低下(なじみ)が促進されるため、相手面の塑性変形が軽減してピーリングが起こりにくくなることを明らかにした。さらに、このなじみの促進が黒染処理時に母材表面の凹凸が小さくなる現象と、転動中に凸部の黒染層が摩耗することの両方によってもたらされることも明らかにした。

 本研究の第2報では、第1報で得られたピーリングのき裂発生メカニズムと黒染処理によるピーリング抑制効果を、転動面の真実接触部直下に繰り返される応力(繰返し応力)の推定結果に基づいて定量的に検討した。繰返し応力の推定では、転動面に生成される3軸の残留応力の影響も考慮している。検討の結果、第1報で得られた結論は繰返し応力の観点からみても妥当性が高いと考えられた。

 上記の研究成果は、ピーリングの発生メカニズムに対する理解を深める新しい知見であるだけでなく、ピーリング対策の指針となる実用的にも有用な知見と考えられる。

kat

JIMTOF2020が開催中止

7ヶ月 1週 ago
JIMTOF2020が開催中止admin 2020年04日22日(水) in in

 日本工作機械工業会は、2020年12月7日から12日まで東京ビッグサイトで開催を予定していた「JIMTOF2020(第30回日本国際工作機械見本市)の開催中止を決定した。

 東京ビッグサイトは、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会においてIBC(国際放送センター)・MPC(メインプレスセンター)として利用されることが決定していたが、このたび、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会が来年2021年に開催延期されることに伴い、現在東展示棟で準備中であるIBC(国際放送センター)の利用が延長されることになった。

 これにより、2020年12月7日(月)から12日(土)まで、東京ビッグサイトで開催を予定していたJIMTOF2020(第30回日本国際工作機械見本市)は、展示会場を計画通り確保できなくなったことから、開催を断念し中止せざるをえなくなった。

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イグス、静電気散逸ポリマー製のボールトランスファを開発

7ヶ月 1週 ago
イグス、静電気散逸ポリマー製のボールトランスファを開発kat 2020年04日22日(水) in in

 イグスは、導電性および高耐久性を備えた静電気散逸ポリマー「クシロデュールF182」製のボールトランスファを開発した。新開発のボールトランスファは最大許容荷重300N、潤滑剤不要でスムースにあらゆる方向に動かすことが可能なため、静電気対策が必要な搬送用途に最適。

 

 製造現場では、突発的な静電気放電から作業員や搬送物を保護する目的から、導電性のある材質が必要になる。これに対しイグスはこのほど、「クシロデュールF182」製のボールトランスファを開発した。新開発の高性能ポリマークシロデュールF182の採用によって、耐摩耗性および耐久性に優れスムースで無潤滑の搬送が可能なうえ、静電気を消散することができる。潤滑剤の使用で絶縁性を持ってしまい静電破壊を引き起こす可能性がある金属製ボールトランスファの適用が難しい、静電気散逸部品が必要なコンピュータ産業や半導体業界での使用に最適。

 イグスでは、広さ3800㎡の試験施設でボールトランスファの導電性試験を実施。結果、クシロデュールF182の表面抵抗は105Ω未満で、DIN EN 61340-5-1による導電性カテゴリーに分類され、クシロデュールF182製ボールトランスファを使用することで、搬送物や作業員を静電気放電から守り安全な搬送を実現できることを検証している。

kat

ダイベア、超高精度軸受専用工場の開所式を開催

7ヶ月 2週 ago
ダイベア、超高精度軸受専用工場の開所式を開催kat 2020年04日14日(火) in in

 ジェイテクトグループのダイベアは、グループ初の精密軸受専用工場を大阪府和泉市に建設し、4月10日に開所式を行った。

 同工場では、新開発の超高精度軸受「PRECILENCE®(プレシレンス)シリーズ」の生産を行うことで、卓越した精度と性能が求められる新領域に参入していく。また、同敷地内にダイベアグループのミッドテックの工場も開設し、仕入先を統合することで、経営体質の強化を図る。

開所式の様子:左から:ダイベア 足立監査役、ミッドテック 谷野専務、ダイベア 井上専務、ダイベア 遠藤社長、ジェイテクト 山本専務、ミッドテック 楠社長、ダイベア 小竹専務、ダイベア 藤原常務、ダイベア 石橋常務

 

 SDGs(持続可能な開発目標)達成のため、すべての産業において変革が求められており、MaaS、CASE、5G、ロボティクス等への対応が急務となっている。ジェイテクトでは、これらの変革に対応するためにダイベアと共同で材料、熱処理、加工技術革新に取り組んだ結果、従来の軸受では達成不可能だった究極の回転精度、静粛性、高速性、低トルク性、長寿命を実現する超高精度軸受「PRECILENCEの開発に成功した。

 新工場では、この超高精度軸受の専用工場として、精密加工機メーカーや半導体製造装置メーカー、精密測定器メーカーだけでなく、宇宙機器産業、超高精度と高性能が求められる新領域に参入していく。

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ダイベア、超高精度軸受の量産を開始

7ヶ月 2週 ago
ダイベア、超高精度軸受の量産を開始kat 2020年04日14日(火) in in

 ダイベアは、ジェイテクトと共同で、超高精度軸受「PRECILENCE®(プレシレンス)」を開発し、4月からダイベア和泉分工場(超高精度軸受専用工場)で量産を開始した。4月から呼び番号7005C〜7010Cの即納販売を開始、順次サイズを拡充していく。精密加工機メーカー、半導体製造装置メーカー、宇宙機器産業、精密測定器メーカーなどに販売を展開し、2025年に20億円の売上を目指す。

超高精度軸受「PRECILENCE」

 

 工作機械の高精度スピンドル用軸受には、精度と入手性の良さから、ドイツDIN規格の精度等級「P4S」が現在広く使用されている。

 しかし、近年、工作機械精度の高度化に対応できる製品への需要の高まりを受け、ジェイテクトグループでは、精度や寿命、静粛性などにおいて、従来品(一般市販流通P4S製品)を上回る軸受の開発に取り組み、ダイベア和泉分工場において、DIN規格「P4S」と同等以上の軸受と、「最高精度」の回転性を実現する「P2」軸受「PRECILENCE」の製造に成功したもの。

DIN 620とJIS1514の等級比較

 

 PRECILENCEはPRECISION(精度)とSILENCE(静粛)を一つにした、超高精度軸受のブランド名で、今後シリーズで展開していく計画だ。

 開発品(P2軸受)では、軸受の五つの基本性能「精度よく回る」、「静かに回る」、「速く回る」、「軽く回る」、「長く回る」を以下のとおり高い次元で実現している。

①精度よく回る(精度):軸受構成各部品の精度を完成品性能にこだわり全面的に見直すことで、回転精度は従来品の約1/4

②静かに回る(静粛性):転がり表面の粗さを非常に滑らかに仕上げ、さらに玉と保持器のダイナミックス性能に改良を加えることで、揺れと振動の抑制を実現し、振動値は従来品の約1/2

③速く回る(高速性):軌道輪に新たに強靭な高窒素ステンレス鋼を採用することで、軸受鋼品と比較し最高回転速度が約30%向上

④軽く回る(低トルク):転がり運動の阻害要因を大幅に取り除き、回転トルクは従来品の約30%低減

⑤長く回る(長寿命):高速回転に有利とされる小さい玉径をあえて使用せず、大きな玉径のセラミックスを採用することで、寿命は従来品の約2倍

基本5性能の比較

 

 スピンドル組付時の性能は以下のとおり。

①組付性と回転精度向上を実現:軸受の回転精度が非常に高いため、ラジアル振れ最大位置の位相調整が不要で、スピンドルの振れ精度の調整もほとんど必要なく軸の振れ量は≦1μmを達成

②高速回転時の軸振れ量削減:30,000min-1回転時に従来品を組み付けたスピンドルと比較し、軸の振れ量は1/2を達成

③回転速度向上:従来品と比較し、最高回転速度が35%向上

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イグス、オンラインでの個別面談サービスを提案

7ヶ月 2週 ago
イグス、オンラインでの個別面談サービスを提案kat 2020年04日13日(月) in

 イグスは、新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて3密(密閉空間・密集場所・密接場面)を避けることや在宅勤務の導入が推奨される中で、直接の面談が難しい場合の代替案としてオンラインでの個別面談サービスである「バーチャル訪問サービス」を提案している。

 

 「バーチャル訪問」はパソコンやスマートフォンを利用したWEBミーティングサービス。困りごとなどがある際に同社宛てに連絡することで、顧客の都合に合わせて同社担当者とのオンラインミーティングが設定されるもの。製品に関する質問や設計サポート、設置に関するアドバイスなど、様々な用途で活用できる。顧客側で特別なソフトのインストールなどは不要。

 本サービスは3月上旬から開始しており、ここ数週間で利用する顧客が急激に増えてきている。同社では、Eメールや電話など従来どおりの通信手段でも相談を受け付けており、いずれの方法でもタイムラグのない打ち合わせが可能になっているという。

「バーチャル訪問」の紹介動画は以下で確認できる。

https://www.igus.co.jp/info/virtual-visit

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THK、プレス機向け高負荷ボールねじの受注を開始

7ヶ月 3週 ago
THK、プレス機向け高負荷ボールねじの受注を開始kat 2020年04日06日(月) in in

 THKは、プレス機向け高負荷ボールねじ「HBN-P形」の受注を開始した。

 

 新製品は、プレス機用途向けに専用設計を施したボールねじで、許容荷重を既存製品の約2倍に向上したことで小径ねじ軸の選択が可能となり、装置のダウンサイジングを実現する。

 既存製品「HBN]、「HBN-K」に比べ、許容荷重を約2倍に向上。許容荷重が高いため、既存製品より小径のねじ軸を選択することが可能で、その結果、周辺部品の大型化を抑えることができ、装置のコンパクト化を実現できる。


 

既存製品との許容荷重比較

 

ボールねじナット外径比較

 

kat

木村洋行、アプリケーション志向の電動アクチュエータ技術を展開

7ヶ月 3週 ago
木村洋行、アプリケーション志向の電動アクチュエータ技術を展開 in kat 2020年04日06日(月) in

 木村洋行(http://www.bearing-pro.jp/)は本年1月から、スウェーデンに本社を置くEWELLIX(エバリックス)の直動製品の取扱いを開始した。エバリックスは、SKFグループだったSKF Motion Technologiesを前身とする直動製品メーカーで、スイス、スウェーデン、ドイツ、フランス、アメリカ、中国に生産拠点を有する。アプリケーションごとのニーズに合わせたカスタマイズのソリューションに定評があり、自動機などの一般産業機器向けのほか、高度な安全性が求められる医療機器向けや協働ロボット向けでも実績が多い。
 ここでは、電動アクチュエータを中心に独自の直動製品の技術を紹介するとともに、その特徴を活かした既存のアプリケーションや、日本国内における今後の展開などについて紹介する。

 

直動製品のラインナップと独自技術

 エバリックスの直動製品としては、まず電動アクチュエータのピラー型がある。ストローク量や荷重、速度、偏荷重など、アプリケーションごとの仕様条件に合わせた提案が可能で、低騒音で堅牢で高荷重に対応できるため、厳しい仕様条件のニーズにも対応できる。電圧は120V ACおよび24V DCに対応、最大定格荷重(押し/引き)はシリーズによって最大6000N、ストロークは700mm以上、動作速度も無負荷時で最速42mm/秒かつ最大負荷時で最速31mm/秒を実現している。

ピラー型アクチュエータ


 また、シリンダ型の電動アクチュエータは最大定格荷重500kN、最速1050mm/sの動作速度や最大ストローク2000mmを実現するモデルもあり、高いデューティサイクルにも対応できる。いずれも装置の電動化によって、省エネ化やメンテナンス性の向上に大きく貢献できる。

シリンダ型アクチュエータ

 

ローラースクリュー

 

電動アクチュエータへの置き換えによる電動化の効果

 

 それから、高効率、高精度、高耐久性を兼ね備えたボールスクリューとローラースクリューがある。特にローラースクリューに特徴があり、ねじとねじとのしゅう動によって高剛性化を実現。同サイズのボールスクリューよりも高荷重を受けられ、動定格荷重3994kNまで対応できるため、コンパクト化と高耐久性を図れる。
さらに、顕微鏡のステージや検体検査サンプラーなどに用いられる、クロスローラーガイドなどの高精密レールガイドもラインナップしている。

 

電動アクチュエータの特長を活かした適用事例 医療機器

 日本国内では長年にわたりSKFが販売を展開、上述の直動製品が医療機器向けの規格IEC 60601-1を取得していることなどから、医療機器向けの適用が多い。たとえば歯科医療などで診察台の上げ下げや、2軸使用によってリクライニング動作などに使われる。
電動のため油圧作動に比べ制御しやすく、油漏れの心配もなく、静音化が図れる。また、位置決めでのフィードバック制御や2台をリンクさせて動かすことなどが容易となっている。
医療分野では万が一機器が故障した際に患者の生命にかかわることもあることから、医療機器は高い安全率をとった設計がなされるが、エバリックスの直動製品は医療機器向けの各種規格に適合しているため、医療機器メーカーが優先的に選定することも多い。
また、欧州のメーカーながら医療機器メーカーが独自性を打ち出すためのカスタマイズに対応していることも採用を後押ししている。

診察台での適用例

 

産業用途

 医療機器では断続運転が多いのに対して、ファクトリーオートメーション・自動機といった産業用途では連続運転が要求され、連続運転に対応するエバリックス製直動製品が適用されている。特に連続運転で高速に動かす用途では、シリンダ型の電動アクチュエータが適用されている。一方、高荷重を支持しつつ上げ下げする用途(下図は、自動車生産ラインにおけるボディの支持・昇降の適用例)では、ピラー型アクチュエータが4点使いなどで用いられている。

自動車生産ラインにおけるボディの支持・昇降の適用例

 

今後の展開

 日本では現在のところ医療機器向けでの採用がメインだが、木村洋行では人材を増強しながら、医療向けで培ったノウハウを横展開させて、グローバルで実績のある産業用オートメーション向けなど、産業向けアプリケーションを強化していく考えだ。エバリックスはSKFの品質に対する徹底したこだわりを実現する組織を継承しつつ、独立系企業としてのフレキシブルな考え方を併せ持っている。両社の取組みの相乗効果によって、日本市場における産業用アプリケーションの開拓を強力に推進していく。

 上述のとおり産業向けでは生産性向上につながる、信頼性の高い連続運転が求められる。これに対し、連続運転で高速運転や高荷重対応が可能で使い勝手の良い電動アクチュエータを中心に提案を進めていく。

 昨年12月に開催された「2019国際ロボット展」では、ユニバーサルロボット(UR)社の6軸協働ロボットのオプションとして採用されている、ピラー型アクチュエータを用いた「LIFTKIT」をURに接続して、段ボール箱のピック&プレース作業のデモンストレーションを実施。協働ロボットに適用することで、設置面積を抑えながらロボットの昇降移動を実現できることとなり、アームリーチの有効範囲が拡大できる。エバリックス社では、URに限らずロボットメーカー各社とタイアップを進めている。

 このようにロボットを上下動させて可動範囲を広げるアプリケーションでは、壁に直動製品を取り付けてロボットを上下動させるというアイデアもあるものの、壁に取り付けられる直動製品の剛性や壁の剛性などがネックになる。これに対して高荷重に耐え、省スペースでロボットの上下動が可能なピラー型アクチュエータに対して、無人搬送車(AGV)にロボットを取り付けて工作機械までワークを運び加工部までのワークの受け渡しをするような用途で、引き合いが出てきているという。

 木村洋行はケイドンなど海外メーカーの日本総代理店として、長年にわたり、要求レベルが世界一厳しいとされる日本のメーカーの要求を海外メーカーにフィードバックし、現場の課題の解決を実現してきた。同様に木村洋行が産業分野での厳しいニーズを吸い上げて、カスタマイズにこだわるエバリックスにフィードバックすることで、メーカーとしての課題解決力にさらに磨きがかかると見る。

 エバリックスの直動製品はピラー型アクチュエータなど独自製品を含めてラインナップが多岐にわたり、また、各工場ともカスタマイズを重視しているため、各種直動製品をユニット化して、それぞれの産業用途に適合する提案が可能となっている。海外メーカーはレスポンスが悪い、カスタマイズへの対応がなされないといったイメージが持たれがちだが、エバリックスではリードタイムの短縮や、迅速な試作品の製作など、欧州メーカーとしてのものづくりへのこだわりと小まめさがバランスよく両立している。現場の声を聴き課題をとらえて、課題解決に挑戦していく木村洋行と同社との化学反応によって、ユーザー志向の、高付加価値なカスタマイズ商品の開発につなげていきたい考えだ。

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ブルカージャパン ナノ表面計測事業部、4/23にトライボロジー試験をテーマにウェビナーを開催

7ヶ月 4週 ago
ブルカージャパン ナノ表面計測事業部、4/23にトライボロジー試験をテーマにウェビナーを開催kat 2020年04日03日(金) in

 ブルカージャパン ナノ表面計測事業部は2020年 4月 23日 14:00~15:00に、ウェビナー「トライボロジーの基礎と評価事例~60分で学ぶ、実務に役立つ摩擦・摩耗の基礎知識と応用事例~」を開催する。参加は無料(事前申込み制)で、以下から申込みできる。

https://mbns.bruker.com/acton/form/9063/03fd:d-0004/0/-/-/-/-/index.htm

 セミナー形式はウェビナー(オンラインによるWEBセミナー)で、参加者は自身のPCによるインターネット経由での聴講となる(別途音声を聞くためのイヤホンもしくはスピーカーが必要)。

 様々な技術分野において摩擦・摩耗・潤滑(トライボロジー)に関わる基礎知識は必要不可欠で、昨今では新しい価値の創造のためのトライボロジーとして、低摩擦下による省エネルギーや耐摩耗性向上による低資源化に向けた研究開発が盛んになってきている。

 本ウェビナーでは以下のとおり、トライボロジーの基礎(評価できる項目など)を実際に研究開発・製造プロセス・品質管理などの現場で用いられている評価事例を交えながら紹介する。

・ トライボロジー基礎 ー 摩擦・摩耗・潤滑の考え方
・ ブルカートライボロジー試験機の紹介 - 新モジュールアップデートなど
・ アプリケーション事例

 本ウェビナーは、トライボロジー試験評価に興味のある人や、どのように日々の業務・研究にトライボロジー試験が活用できるかをイメージしたい人に最適。

kat

「ハノーバーメッセ2020」開催中止が決定、次回開催は2021年4/12~16

8ヶ月 ago
「ハノーバーメッセ2020」開催中止が決定、次回開催は2021年4/12~16 in kat 2020年04日01日(水) in

 世界最大の産業技術見本市「HANNOVER MESSE(ハノーバーメッセ)2020」の開催中止が、3月27日に正式決定された。新型コロナウイルス(Covid-19)の感染拡大に伴い、当初の4月開催から7月開催への延期が決まっていたが、世界保健機関(WHO)のパンデミック声明を受け、また、世界的な公共機関や経済活動の制約などを背景に、主催者のドイツメッセが開催中止を決めたもの。1947年の第1回開催以来、中止となるのは今回が初めて。

 次回「ハノーバーメッセ2021」は、ドイツ・ハノーバー国際見本市会場において、来年4月12日~16日に開催される予定だ。
 

来年4月12日~16日の「ハノーバーメッセ2021」の開催に備えるハノーバー国際見本市会場

 

 開催中止を決定した主催者ドイツメッセのCEOを務めるJochen Köckler氏は、「こうした状況においてハノーバーメッセ2020の開催実施はかなわなくなったものの、出展者から来場者に伝えられるはずだった製品・技術・ソリューションに関する情報は、我々が蓄積してきた多様なウェブベースのフォーマットで提供し、出展者と来場者をつないでいきたい。ライブストリーミング配信によって専門家のインタビュー映像やパネルディスカッション映像なども世界中に発信できる。また、オンライン出展者・製品検索も強化されており、出展者と来場者がダイレクトに連絡できるような機能を付与している。こうした未曾有の危機の中にあってこそ、今後の経済の課題や技術的ソリューションに関する情報の交換が重要になる」と述べている。

 ドイツ機械工業連盟(VDMA)会長のThilo Brodtmann氏は、「ハノーバーメッセ2020の開催中止は苦渋の選択だったと思うが、唯一の正しい選択と言える。機械産業界は現在、産業界におけるパンデミックの影響を最小限に留めるべく、一丸となって取組みを開始している。2021年4月のハノーバーメッセ2021では、すべてのエンジニアがハノーバーに集結できるよう、取組みを強化したい」と語っている。

 また、ドイツ電気・電子工業連盟(ZVEI)会長のWolfgang Weber氏は、「ハノーバーメッセ2020が開催されないことは電気・電子産業界にとっても手痛い損失ではあるが、正しい決定だと受け止めている。コロナウイルスによって産業および経済に悪影響が及ぼされることのないようマネージし、来年のハノーバーメッセ2021では、当連盟会員企業から、インダストリー4.0および将来のエネルギーシステムのための最新の製品およびソリューションを提案していただきたい」と述べた。

 世界の製造業が技術的変革に直面する中、「ハノーバーメッセ2021」でもデジタル化、個別化、環境保護、人口変動という四つのメガトレンドに対する、産業用AI、産業用5G、製造およびロジスティックスのスマート化、カーボンニュートラルな生産、などへのソリューションが示されると見られる。

 産業用AIでは、生産プロセスの中で蓄積されていく膨大なデータから意味を抽出し生産効率向上につなげていくことが重要であり、機械やシステムがつながり相互に情報を共有、状態監視やシミュレーションに役立てていく中で、データ活用は生産効率化の原動力としてAIや機械学習の必要条件としてますます重要になる。

 産業用5Gでは、産業のデジタルインテグレーションでは膨大な情報をリアルタイムに伝達しつつ高度なデータセキュリティ保持を実現する5Gは必要不可欠と見られている。
製造およびロジスティックスのスマート化では、製造ラインにおいて定時に正確な場所に正確な数量のワークの受け渡しを行う無人搬送車(AGV)などのソリューションが提起されている。

 カーボンニュートラルな生産へのソリューションでは、エネルギー消費の多い産業界の命題であるカーボンニュートラルへの取組みとして、水素・燃料電池の技術や電気自動車のためのインフラ技術に関するソリューションが用意されている。

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イグス、衛生的で静かな引き出し構造を実現する伸縮型レールを開発

8ヶ月 ago
イグス、衛生的で静かな引き出し構造を実現する伸縮型レールを開発kat 2020年03日27日(金) in

 イグスは、衛生的、軽量、洗浄可能なソリューションが求められる環境向けに伸縮型レール「ドライリンNT-60」を開発した。スライド部には高性能樹脂イグリデュール材質を使用しているため、無潤滑・メンテナンスフリー・軽量化と静音な動作を実現する。

ドライリンNT-60伸縮型レール

 

 伸縮型レールは小さなスペースで物体を動かすことができるため、あらゆる場所で使用されている。同社ではこのほど、高荷重用で軽量かつ無潤滑なソリューションとして、ドライリンNT伸縮型レールシリーズを拡充。新開発のドライリンNT-60は、幅が60mm、高さが24mmで、長さは用途に合わせて最大2000mmまで無段階で自由に拡張できる。

 開発品には硬質アルマイト処理アルミニウム製レールおよび高性能樹脂イグリデュールJ製スライドパーツを採用。イグリデュール材質には固体潤滑剤が配合されており、静音でスムースな動作が可能なだけでなく、グリースが不要なためレールに汚れや埃が付着せずメンテナンスフリーで使用でき、長寿命化を実現する。簡単・スピーディに高圧・薬品洗浄できるため、医療現場や実験施設などで使用できる。

 開発品は、曲げ応力を受ける部分がアルミニウム製のため、優れた剛性を備える。ドイツ本社の試験施設で行った引き出し試験で、400mm拡張した2本のドライリンNT-60がハンドル付近で最大180Nの静荷重に耐えられることが実証されている。引き出しのように2本を水平に取り付けたり、個々に、または平行に取り付けたりすることも可能。耐食性も備えており、屋内・屋外両方の用途にも対応している。

 ドライリンNT 伸縮型レールシリーズにはこのほか、幅35 mm、高さ19 mm、最長1,200mmまで拡張可能なドライリンNT-35も容易。本製品ではラッチ機能付きも用意、コンパクトサイズのため自動車や航空機の内装部品などの狭いスペースへの用途に適している。

kat

ハイウィン、ロボット事業拡大へ

8ヶ月 ago
ハイウィン、ロボット事業拡大へkat 2020年03日27日(金) in

 ハイウィンは、日本国内でのロボットの導入提案を強化している。

 同社では先ごろ、繰返し位置決め精度±0.02mmの高精度と12インチウエハまで対応できる高剛性のウエハ搬送ロボット「RWS/RWDシリーズ」を開発、市場に投入した。
 

ウエハ搬送ロボット

 

 同ウエハ搬送ロボットでは、高価なDD(ダイレクトドライブ)モータをはじめACサーボモータ、ボールねじ、リニアガイドウェイといった主要コンポーネンツがすべて自社製のため、高性能ながらリーズナブルな価格を実現している。

 中でも、減速機構を必要としないダイレクトドライブ方式を採用したDDモータは、モータと荷重とをクロスローラーベアリングを介して高剛性で結合、サーボドライバ制御により高い加速度と運動の安定性を実現する。中空軸を通してケーブルおよび関連アクセサリをつなげるため、自動化タスクなど幅広い用途を持つ。
 

DDモータ

 

 同ウエハ搬送ロボットでは、この高精度・高剛性の自社製DDモータ採用による繰返し位置決め精度±0.02mmの実現により、その後の工程においてアライメントがスムーズになり、タクトタイム短縮につなげることができる。

 さらに、ギヤがなくバックラッシュなしのダイレクトドライブ方式という非接触で経年劣化が少ない設計に加え、部品点数も少ないことから、メンテナンス工数も軽減できる。
 エンドエフェクタはオプションで真空吸着、把持、反転と方式を選択できる。マッピングセンサは、スイープ機能を搭載し、オプションのマッピングセンサ使用時にはピックアンドプレースの前に、カセット内のウエハや基板の重なり、傾斜を検出する。小型で持ち運びやすいデザインのティーチングペンダントは、分かりやすいアイコンで簡単に操作できるほか、安全スイッチ付きで、ロボットの誤動作を防止する。

 同社では同ウエハ搬送ロボットについて、シングルアーム、ダブルアームをラインアップしているほか、ウエハ搬送用途にとどまらず、PCB(プリント基板)搬送用途やガラス基板搬送用途のカスタム対応や、ロボット自体の搬送軸も仕様に合わせて提案しており、用途、数量は明かしていないものの、すでに数件の受注を得ているという。

 同社ではこのほか、並列リンク機構の採用により自由度の高い運動を実現するDeltaロボット(パラレルロボット)「RD401」を提案。0.3sという短いサイクルタイムと繰り返し精度±0.05mmの高精度を実現。エンドエフェクタの交換により、高精度で迅速な移載作業や組立作業、整列作業、包装作業などに対応できる。
 

パラレルロボット

 

 さらに、自社開発部品を用い、敏捷・高精度で自由度の高い運動を実現するスカラロボット「RS406」も提案。エンドエフェクタ交換により、プラスチック産業、自動車産業、電子産業、製薬産業、食品産業など幅広い分野における、平面作業環境での高速搬送・組み立てを実現する。
 生産自動化に向けた各種ロボットの導入・応用が進む中、同社は直動案内機器やメカトロ機器のメーカーであるとともにロボット導入のシステムインテグレータとして、エンドユーザーのSI(システムインテグレーション)のニーズに対し、自社製の直動案内機器、モータ、ロボットのそれぞれを完全にマッチングさせた最適なトータルソリューションとして迅速に提供できるという強みをアピールしながら、ロボット事業の拡大に努めていく考えだ。
 
 

スカラロボット

 

kat

ベアリング&モーション技術の総合情報誌「bmt」2020年3月号「特集:工作機械」「キーテク特集:グリース技術」が発行!

8ヶ月 1週 ago
ベアリング&モーション技術の総合情報誌「bmt」2020年3月号「特集:工作機械」「キーテク特集:グリース技術」が発行! admin 2020年03日25日(水) in in

 ベアリング&モーション技術の総合情報誌「bmt(ベアリング&モーション・テック)」の第23号となる2020年3月号が3月25日に小社より発行された。

 今号は、特集「工作機械」、キーテク特集「グリース技術」で構成。

 特集「工作機械」では、工作機械技術の基盤となる軸受・直動案内などの機械要素技術や潤滑技術の動向から、自動化・デジタル化を支える機械および機械要素の見える化、予防保全技術などについて紹介する。

 また、キーテク特集「グリース技術」においては、日本トライボロジー学会グリース研究会の活動としての、転がり軸受におけるグリース寿命の共同研究の紹介を通じて最新のグリース研究・開発の動向を紹介するとともに、自動車など電動化が進む中でのモータの高出力化に伴う、超高速・高温環境で適用できる革新的ウレアグリースの開発について紹介する。

特集:工作機械

◇工作機械のトライボロジー課題への取組み・・・東京理科大学 野口 昭治
◇工作機械向け直動システムの技術動向・・・THK 堀江 拓也 氏に聞く
◇工作機械における自動化、デジタル化、アディティブマニュファクチャリングへの取組み・・・独DMG MORIに聞く

キーテク特集:グリース技術

◇転がり軸受におけるグリース寿命の共同研究―JASTグリース研究会の活動―・・・日本トライボロジー学会 田中 啓司
◇超高速・高温環境に適した革新的ウレアグリースの開発・・・出光興産 村山 勲

連載

注目技術:アプリケーション志向の電動アクチュエータ技術・・・木村洋行

トピックス

「ハノーバーメッセ プレビュー2020プレスカンファレンス」開催、展示会の概要・見どころを紹介
機械要素技術展が開催、軸受・直動製品の技術が集結
HEFグループ、PEMFCバイポーラプレート用PVDコーティングを披露
ハイウィン、ロボット事業拡大へ

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admin

ジェイテクト、連続鋳造設備用の長寿命自動調心ころ軸受を開発

8ヶ月 1週 ago
ジェイテクト、連続鋳造設備用の長寿命自動調心ころ軸受を開発kat 2020年03日23日(月) in in

 ジェイテクトは、連続鋳造設備用の長寿命自動調心ころ軸受「JHS®330」を開発した。材料の合金成分と熱処理の最適化により、従来軸受比2倍の耐摩耗性を実現するほか、高性能オイルシールの採用により、密封性とリップ部潤滑性を高めている。2021年1月に同社国分工場で量産を開始(オイルシールはグループ企業の光洋シーリングテクノで製造)する予定で、国内外の製鉄メーカーへの提案を進め、2025年までに1億円/年の売上を目指す。

 同社では鉄鋼設備用軸受の長寿命、高耐久性を実現した製品「JHS®(ジェイテクト・ハイパー・ストロング)軸受」のシリーズ化を進めている。今回の開発品は、2009年に発表した第一弾の圧延機ロールネック用長寿命高耐食軸受「JHS®520」、2010年に発表した第二弾のセンジミア圧延機バックアップロール用高性能密封軸受「JHS®210」に続く、鉄鋼設備用長寿命・高耐久性軸受の第三弾となる。

 

連続鋳造設備/自動調心ころ軸受


 連続鋳造設備は、溶鋼を凝固させて半製品である鋳片に鋳造する設備で、軸受の使用環境は、重荷重・極低速回転と非常に過酷となる。

 連続鋳造設備には自動調心ころ軸受が多く使用されるが、これらの過酷な使用条件により軸受の軌道面に顕著な二山状の摩耗が生じる。この摩耗が進展すると、はく離や割れにつながり、設備の突発的な停止などの不具合が生じる。

 

自動調心ころ軸受の外輪軌道面摩耗イメージ/自動調心ころ軸受の破損例


 また、連続鋳造設備で製造する鋳片は非常に高温で、凝固させるために多量の水が使用されるが、この際の軸受内部への水および水蒸気の侵入も軸受に大きなダメージを与え、軸受の耐摩耗性・密封性の向上が生産性向上への大きな課題となっていた。

 そこで同社では、材料成分見直しと熱処理の最適化を行い、従来品比2倍の長寿命・高ロバスト性を兼ね備えた軸受を開発した。

 さらに軸受箱に使用されるオイルシールも改良することで、トータルでの信頼性向上を目指した。

 

ベンチ評価における外輪軌道面の摩耗面積比


 開発品では、微細炭窒化物の析出強化による軌道面の高硬度化や、ミクロ組織構成の最適化による軌道面の強靭化、心部靭性向上によるき裂進展の抑制を図る材料合金成分と熱処理の最適化によって、耐摩耗性を従来軸受比で2倍に高めた。

 また、採用した高性能オイルシールでは、新設計のリップ形状により密封性を向上。グリース給脂圧調整機構を持たせたリップ構造としたほか、ニーズが高まっているオイルエア潤滑にも対応できる。

密封性とリップ部潤滑性を高めた高性能オイルシール

 

 同社では、今回開発した連続鋳造設備用長寿命自動調心ころ軸受の適用を進めることで、製鉄メーカーにおける安定操業とメンテナンスコストの低減に貢献していく考えだ。

kat

ジェイテクト、光学フィルム製造装置向けなどに高耐食性の長寿命軸受を開発

8ヶ月 3週 ago
ジェイテクト、光学フィルム製造装置向けなどに高耐食性の長寿命軸受を開発kat 2020年03日11日(水) in in

 ジェイテクトは、特殊環境用軸受「EXSEV®シリーズ」として、光学フィルム製造装置など化学溶液中での使用において耐食性が従来品の3倍となる長寿命軸受「コロガードプロベアリング®-ZO」を開発した。

 同社国分工場および徳島工場ですでに量産を開始しており、国内外のフィルム製造装置メーカーや、半導体製造装置メーカー、医薬・食品製造機械メーカーなどへの提案を進め、2000万円/年の売上を目指す。

開発品

 

 化学溶液中など特殊環境下で使用される軸受は、軸受自体の腐食が早いという問題があり、生産性向上やランニングコスト低減のニーズからは、耐食性が高く、トラブル時の耐衝撃性に優れた軸受の開発が急務とされていた。

 こうした課題に対し同社では、特殊環境用軸受「EXSEV®シリーズ」の一つで耐食性と耐荷重性を両立する「コロガードプロベアリング」の素材を、これまでのステンレス鋼から、セラミックスの中でも特に耐食性の高いジルコニアに変えることで、従来は1~2ヵ月程度で交換が必要だった軸受の寿命が、6ヵ月以上に延長されることを実証した。

 

軸受使用箇所のイメージ

 

開発品の概略

 

 開発品では、化学溶液の性質を検証し、窒化ケイ素よりも優れた耐食性を持つことが認められたジルコニアを採用することにより、軸受寿命を従来比3倍に高めている。

軸受寿命比較結果(従来品を1とする)

 

 また、セラミックスの中でも高い靭性を備えたジルコニアを採用することで軸受の耐衝撃性が向上したため、フィルム破断などの装置トラブルが発生した場合でも、破損することなく継続して使用できる。

靭性の比較

 

kat

機械要素技術展が開催、軸受・直動製品の技術が集結

8ヶ月 3週 ago
機械要素技術展が開催、軸受・直動製品の技術が集結kat 2020年03日06日(金) in

 「第24回 機械要素技術展」(主催:リード エグジビション ジャパン)が2月26日~28日、千葉市美浜区の幕張メッセで開催された。軸受および直動製品では、以下のような展示がなされた。

会場のようす

 

 エバオンは、多様な種類と豊富なサイズで動力を的確につなぐ韓国ドゥリマイテック社製のカップリングを紹介した。高品質なアルミ合金材質の採用で、より少ない慣性での伝達が可能。また、あらゆる精度を高次元で実現したドゥリマイテック社製の精密研磨ロックナットは、直角度、平面度に優れ、高速回転、高バランスに大きく貢献するとした。さらに、ドイツFanke社製の「ワイヤー・レース・ベアリング」を披露。コンパクト・軽量化が図れるほか、隙間調整が可能で回転がよりスムーズになる、4点接触軸受並みの高荷重が受けられる、設計の自由度が高く材料の選択肢が豊富、といった利点をアピールした。

エバオン ブースのようす

 

 THKは、予兆検知のIoTサービスシステム「OMNI edge」を紹介した。LMガイドやボールねじなどの機械要素部品にセンサを装着し、収集したデータを数値化、状態を可視化でき「THK SENSING SYSTEM(TSS)」を用いて、LMガイドの損傷や潤滑状態を数値化したデータをウェブ上でモニタできるほか、ユーザーで設定したしきい値を超えた場合は、アラートメールを発報し、設備の突発停止を防止するとともに、コミュニケーションプラットフォーム「Omni THK」とも連動させて、部品調達を遅滞なく行えるようにする。LMガイドに続く第二弾としてボールねじの予兆検知にも対応していくことをアナウンスした。

THKブースのようす


 日本トムソンは、ローラーの優れた特性を最大限に活かし、剛性、負荷容量、走行精度、振動減衰性など各特性で高い性能を実現した「CルーブリニアローラウェイX」の直曲案内機構とBECKHOFFのドライブテクノロジーXTSとの融合によって、5㎏までの質量を載せて搬送できる(通常のXTSでは1㎏の質量しか搬送できない)ようにしたことをアピール。これまでリニアモータ駆動で搬送システムを構築できなかったものまで、この直曲案内機構の搭載によって設計の幅を広げ、生産現場における最適な搬送システムを構築できるとした。
 

日本トムソン ブースのようす

 

 日本ベアリングは、高剛性、高減衰性・高運動精度のローラーガイド「EXRAIL(エクスレール)」を披露した。小径で長さのあるニードルローラーを転動体として採用しローラーの総数を増やすことによって、1個あたりのローラーが受ける荷重は小さくなり、各ローラーの弾性変形量が小さくなった結果として、剛性を1.5倍以上に高めている。また、ローラーの数が増えたことで動摩擦力が比較的大きくなり素早く振動が収まることによって、従来の1.5倍以上の高減衰性を実現。さらに、荷重を多数の小径ニードルローラーで受けるため、ガイド駆動時に発生するウェービングを1/2以下に減少させ、運動精度を高めている。切削・研削加工時の振動吸収によって、加工面品位の向上に貢献できることをアピールした。
 

日本ベアリング ブースのようす

 

kat

イグス、耐屈曲の制御・動力ケーブルを改良

8ヶ月 3週 ago
イグス、耐屈曲の制御・動力ケーブルを改良kat 2020年03日06日(金) in

 イグスは、「チェーンフレックスMシリーズ」の耐屈曲性制御・動力ケーブル「CF880/CF881」および「CF890/CF891」を改良した。ケーブル外径を最大20%小さくしたケーブル構造で小さな曲げ半径が可能となり、組込みスペースやエナジーチェーン内のスペースが節約されるため、コスト削減につながる。

 

 同社では2013年にチェーンフレックスMシリーズを発表、その後、機械装置だけでなくケーブル開発も大きく進展し、産業界における自動化が進む中で、機械の動作スピードをさらに上げる要求も出てきている。それに応じて、軽量で細径のケーブルが求められ、同社では優れたコスト効率のケーブル開発に注力し続けている。

 今回改良したチェーンフレックスM 制御・動力ケーブルCF880/CF881およびCF890/CF891は、新しい構造設計により従来よりもケーブル外径を最大20%小さくした。ケーブルの曲げ半径が小さくなるため、エナジーチェーン内での所要スペースが少なくすむメリットがある。この制御・動力ケーブルは、PVC外被 (CF880/CF881)またはiguPUR外被(CF890/CF891)付き、シールドあり/なしの両タイプが利用できる。特にCF890/CF891は、耐油性・耐熱性に優れ、石材・紙・木材等の加工を行うシンプルな工作機械での短いストロークに最適。

 イグスでは25 年以上にわたり、エナジーチェーン専用のケーブル開発を続けている。ドイツ・ケルンにある広さ3800 ㎡の自社試験施設では、実条件下においてケーブルが完全損傷するまで耐久試験を実施。今回紹介するCF880/CF881およびCF890/CF891も、発表までに4 年という研究開発期間を経ており、長期テストで耐久性が実証されている。

kat

「ハノーバーメッセ プレビュー2020」開催、展示会の概要・見どころを紹介

9ヶ月 ago
「ハノーバーメッセ プレビュー2020」開催、展示会の概要・見どころを紹介kat 2020年03日02日(月) in

 本年7月13日~17日にドイツ・ハノーバー国際見本市会場で開催される世界最大の産業技術見本市「HANNOVER MESSE(ハノーバーメッセ)2020」(主催:ドイツメッセ)に関して、2月12日に同国際見本市会場で「Hannover Messe Preview 2020」が開催され、世界中から約250人のジャーナリストが参加する中、概要と見どころが紹介された。
 

会場のようす

 

■プレスカンファレンス

 当日はまずプレスカンファレンスが行われ、主催者であるドイツメッセCEOのJochen Koeckler氏が「Overview, trends and topics HANNOVER MESSE 2020」のテーマで、開催概要と展示プログラムについて紹介した。世界の製造業が技術的変革と経済的・政治的な不透明感に直面する中、「ハノーバーメッセ2020」では「Industrial Transformation(インダストリアル・トランスフォーメーション)」をメインテーマに、デジタル化、個別化、環境保護、人口変動という四つのメガトレンドに対し、①産業用AI、②産業用5G、③製造およびロジスティックスのスマート化、④カーボンニュートラルな生産へのソリューションを示す。産業用AIでは、生産プロセスの中で蓄積されていく膨大なデータから意味を抽出し生産効率向上につなげていくことが重要。また、機械やシステムがつながり相互に情報を共有、状態監視やシミュレーションに役立てていく中で、データ活用は生産効率化の原動力としてAIや機械学習の必要条件としてますます重要になる。このため今回の展示では、フレキシブル生産およびB2Bプラットフォームのためのソフトウェア・ソリューションがアマゾン、グーグル、インテル、マイクロソフトなどから提案される。産業用5Gについては、産業のデジタルインテグレーションでは膨大な情報をリアルタイムに伝達しつつ高度なデータセキュリティ保持を実現する5Gが必要不可欠として、ホール3およびホール12で5Gネットワークによる産業応用のショーケースを設ける。製造およびロジスティックスのスマート化では今回、製造ラインにおいて定時に正確な場所に正確な数量のワークの受け渡しを行う無人搬送車(AGV)が各ホールで稼働する。カーボンニュートラルな生産へのソリューションでは、エネルギー消費の多い産業界の命題であるカーボンニュートラルへの取組みとして、ホール27において水素・燃料電池の技術や電気自動車のためのインフラ技術が紹介される。
 

Jochen Koeckler氏

 

 続いて、「ハノーバーメッセ2020」のパートナーカントリーであるインドネシアを代表して、在独インドネシア共和国大使館 大使のArif Havas Oegroseno氏が、「Partner Country Indonesia」と題して、東南アジア最大のデジタル経済国に向けた取組みを紹介した。同国における70%という労働人口率の高さやGDP成長率の高さを示したのち、eコマースやフィンテック、eスポーツといったデジタルサービスが同国のインダストリー4.0の原動力となっているとした。同国は、インダストリー4.0の技術の導入とジョイントベンチャーの拡大を通じ、インドネシアの産業を近代化する「Making Indonesia 4.0」を推進しているが、優先的に同国の主要産業である食品・飲料、繊維・アパレル、自動車、化学製品、エレクトロニクスといった五つの分野を重点的に強化していく。Making Indonesia 4.0を加速させるため、投資、技術、キャパシティー・ビルディング(能力の習得・構築)の三方面においてパートナーシップを模索しており、そのためハノーバーメッセ2020では、①インドネシアのこれまでの成果やインダストリー4.0の進捗度合いの提示、②上記三方面においてのパートナーシップへの呼びかけ、③インドネシアのスタートアップ企業の産業向けエコシステムの紹介、④ドイツおよびEUでのインドネシア製品の市場拡大、⑤インドネシアのビジネスにおける協業姿勢などを訴求する考えを示した。ハノーバーメッセ2020インドネシアパビリオン(ホール21)では、会期中にオープニングセレモニーや文化ショー、ツアー、ビジネスサミット、ビジネスマッチングなどのイベントが予定されている。
 

Arif Havas Oegroseno氏

 

 さらに、マイクロソフト社 Azure industrial IoT Partner Program ManagerのChristoph Berlin氏が「Intelligent Manufacturing at Scale」と題して発表した。デジタル化や個別化といった変革のトレンドから産業分野・企業規模を問わずサービス化が進み、Anything-as-a-Service(クラウドサービス、ZaaS)が企業独自のビジネスモデルとして構築されてきている。そうしたサービスをベースに、プラットフォームやオープンシステムを持つシェアリングエコノミーが成長している。デジタル化、デジタルツイン、産業分野向けモノのインターネット(IIoT)におけるコネクテッドインダストリーは、1個流しからのオンデマンド生産を可能にしている。しかし、ネットワークから分離された「データサイロ(data silos)」などは「デジタル化」の状態には至っておらず、多くの企業で保有データの有効活用を難しくさせている。そこでマイクロソフトは、ハノーバーメッセ2020のブース(ホール17、スタンドE06)で「Home of Industrial Pioneers」をテーマに、パートナー企業と共同で、幅広い産業分野で製品・サービスの新しい形を実現するためのプラットフォームとサービスを提案する。デジタル化による少量生産から大量生産への生産の拡張では機械や装置が互いにネットワークで情報伝達を行い、協調作業を行う必要があり、ITとオペレーショナルテクノロジー(制御・運用技術)との間、機械と装置との間で、ネットワーク上のすべてのルータが全経路を認識している「コンバージェンス(収束状態)」になければならず、複数の異なるものを接続したり組み合わせて使用したときに全体として正しく動作する「インターオペラビリティ(相互運用性)」の確立が要求される。これに対しマイクロソフトでは、従来の枠組みを超えて新しいシェアリングエコノミーのためのオープン性、協調性を有する、製造業向けインダストリー4.0ソリューションの発展・拡張を加速するオープン・マニュファクチャリング・プラットフォーム(OMP)を投入。メーカーとパートナー企業が共通のネットワークによって協働することでデータサイロの問題を解決、生産の最適化を阻害するITシステムの複雑な欠陥を克服できる。オープンな産業標準とデータモデルを用いることで、企業が保有するデータをフル活用でき産業用ITソリューションを迅速・確実に統合できる。また、制限のない分析サービス「Azure Synapse Analytics」をユーザーやオペレーターとともに進化させ、データサイエンティストやディベロッパー、デザイナーがいなくても、個々のデータ解析を実行できるようにしたほか、Azureをベースに開発された産業用機械学習モデルのためのWeidmüller社のソフトウェアを紹介。機械学習分野の専門知識を必要とせずに使用でき、OMPを補完し産業における機械学習を拡張するほか、パートナーシップ・モデルを構築・促進する。
 

 

■ミニ展示会

 当日はまた、ハノーバーメッセ2020に出展予定の企業のうち、約40社が併設のミニ展示会に参加した。ベアリングおよびモーション製品とその予知保全技術関連では、以下のような展示がなされた。
 

ミニ展示会のようす

 

●イグス(展示ブース(以下、同)ホール6、スタンドD25)

 関節部に薄型・軽量のロータリーテーブルベアリング「イグリデュールPRT」の歯付き外輪タイプを使用することで軽量、メンテナンスフリーを実現する低コストロボット「ロボリンクDP」や、各種ロボットのグリッパーなどでバックラッシのない正確な減速を実現する、トライボポリマー技術をベースにした「波動歯車」を紹介。波動歯車は、モータによって入力軸に取り付けられた楕円形のウェーブ・ジェネレータが動くと、出力軸に取り付けられた弾性体のフレクスプラインの円周に沿って膨らみが移動、フレクスプラインは変形しながら回転する楕円を描く。楕円の長軸の端では、固定されたサーキュラ・スプラインの内歯とフレクスプラインの外歯とが噛み合っていて、ウェーブ・ジェネレータが時計方向に回転すると、フレクスプラインはサーキュラ・スプラインより歯数が2枚少ないため、歯数差2枚分だけ、反時計方向へ移動、この動きを出力として取り出す。すべり軸受用材料で実績のある高性能ポリマー「イグリデュール」製のフレクスプラインは金属製に比べて弾性変形に有利で、カジリもなく、無潤滑・メンテナンスフリーで、なめらかな減速を長期にわたり可能にする。また、金属製に比べ大幅な軽量・コンパクト化が図れるほか、コスト削減にも貢献できる。今回もまた、センサーを埋め込んだモーション・プラスチック製品により取得した実稼働での摩耗量などのデータと、長年厳しい条件下で性能・寿命評価試験を行った結果得られた豊富な製品寿命データセットとを照合することで、製品の交換時期を予測しエンドユーザーに知らせる「スマートプラスチック」のシステムを提案。同システムにより、予期しない稼働停止を回避しメンテナンス費用を低減するほか、寿命延長や装置の効率向上につなげることができることを訴求する。
 

イグスブースのようす

 

無潤滑・高性能ポリマー製波動歯車

 

●シェフラー(ホール5、スタンドD48)

 様々なユーザーニーズ・工場の規模に対応する、振動ベースの三つの状態監視システム(CMS)を紹介。いずれも振動ベースのCMSに関する知識や経験を必要とせずに利用できる。「OPTIME」は様々な機械に組み込まれた部品の状態監視を可能にするコスト効果の高い無線IoTソリューション。インストールも容易で、数百台のユニットを1日で統合することも可能。転がり軸受の保全に関する専門技術に基づいた自動データ分析によって、メンテナンスを低コストで効率よく進めることができる。「SmartCheck」は、シングルチャンネルで機械およびプロセスパラメータを常時監視するための、コンパクトで革新的なモジュール設計の状態監視システム。従来では測定システムが高コストであった機械や設備の状態監視を低コストに実施できる。「ProLink」はマルチチャンネルのオンライン測定システムで、4~16の計測ポイントで、プロセス上重要な機械の状態監視が行える。OPC UA、Profinet、CC-Link IEといった様々な通信プロトコルに対応。いずれのシステムも予期しないダウンタイムを防止でき、機械稼働率を向上。予知保全によって計画的なメンテナンスとサービスのための人員配置が可能で、メンテナンスコスト削減や欠陥の原因分析も可能にする。
 

知識・経験なしに利用できる振動ベースの三つのCMS製品:「OPTIME」と「SmartCheck」、「ProLink」

 

●カールスルーエ工科大学(KIT、ホール25、スタンドC14)

 ボールねじ駆動システムにおいて表面損傷の自動判定を行うためのカメラシステムによる機械学習モデルを紹介。直線運動のための駆動を担うボールねじにおいて、その表面損傷の定量化が、機械の稼働における部品のタイムリーな交換時期を実施し、ライン停止につながるような故障を防止する目的で強く求められている。表面の摩耗についてはスピンドル近辺に取り付けられたセンサーによって間接的に検知する方法が多いが、これに対しKITでは、カメラシステムによるねじ表面のイメージと機械学習手法を組み合わせることで、直接的でスマートなイメージベースのボールねじ表面評価システムを提案している。インテリジェントなカメラシステムをボールねじ駆動システムに組み込むことによって、ユーザーは、自動評価のイメージデータによってダイレクトに表面損傷の評価が行える。カメラシステムは、図中の①ライティング機能を含むハウジング、②カメラシステムとボールねじナットを固定する接合部品、③イメージを記録するカメラ、からなる。カメラは、ねじを見下ろす位置でボールねじナットに装着され、ボールねじが回転し直線運動に変換される間にねじ表面のイメージをとらえる。ここでとらえられたイメージが、多数のイメージデータに基づく機械学習モデルによるスマート・アルゴリズムによって評価される。
 

KITブースのようす

 
 

機械学習手法と組み合わさってボールねじ表面の損傷を自動評価するカメラシステム  ●フラウンホーファーIPK(ホール6、スタンドA26)

 工作機械の主要コンポーネントでありワーク搬送に用いられるボールねじ駆動システム2セットを用いて、異常信号を検知するためのセンサー技術とクラウドプラットフォームをつなぐことで、完全なワークフロー管理と連動して稼働する工作機械の状態の最適化を実現する状態監視・予知保全システムのデモンストレーションを実施。ボールねじは経時的に摩耗していき、それに伴い振動が発生して加工不良につながる可能性があることから、できるだけ早期に異常信号を検知する必要がある。同システムでは、MEMS(微小電気機械システム)センサーを用いたセンサー回路基板を心臓部に持ち、これが様々な通信モジュールと接続。振動などの環境刺激を瞬時に計測し、MEMSとプロセッサで形成されたセンサー端末がしきい値を超えた「異常」と判断するとその情報がIoTプラットフォームへと送られる。こうしたアラームがサービス部門に発信され、機械停止に伴う生産ダウンタイムを避けるよう部品交換を行うといった計画保全が可能になる。このIoTプラットフォームはデジタルツインを実現。そのサイバー空間のデジタルの双子は機械およびコンポーネントの履歴や現在の状態、そのほか稼働に関わる様々なパラメータの情報を蓄積しており、実際の機械の状態との比較によって自動的にコンポーネントの異常/正常の分析がなされる。
 

フラウンホーファーIPKブースのようす

 

二つのボールねじ駆動システムを用いた、状態監視・予知保全システムのデモンストレーション

 

■ハノーバーメッセ2020に関する問合せ先

ドイツメッセ日本代表部 担当:竹生(たけお)
〒105-8522 東京都港区芝公園3-1-22 一般社団法人日本能率協会内
TEL:03-3434-6447 FAX:03-3434-8076
E-Mail:DMS@jma.or.jp

kat

ジェイテクト、環境規制対応の真空・クリーン用ベアリングを開発

9ヶ月 ago
ジェイテクト、環境規制対応の真空・クリーン用ベアリングを開発kat 2020年02日28日(金) in in

 ジェイテクトは、欧州連合(EU)の化学物質規制「REACH」や「POPs条約」など環境規制に対応する特殊環境用軸受「EXSEVシリーズ」として、真空・クリーン用ベアリング「EXSEV🄬-EX」を新たに開発した。

 本年4月から、同社徳島工場、国分工場、亀山工場と、グループ企業のダイベアで量産を開始する。半導体製造装置メーカーやフィルム製造装置メーカーなどへの提案を進め、10億円/年の売上を目指す。

製品イメージ

 

 REACH規則の制限対象物質リストが修正され、本年7月4日から、パーフルオロオクタン酸(PFOA)およびその関連物質が規制の対象となる。

 同社ではこれまで、低発塵で主に半導体製造過程など真空環境で使用されるフッ素系グリース(KDLグリース)を使用した「DLベアリング」を製造・販売してきたが、このグリースの製造過程でPFOAが発生することが分かっている。

 そこで今回、製造過程で規制対象物質を含有しないグリースを使用し、環境規制に対応した軸受「EXSEV🄬-EX」を開発したもの。

 開発品では、環境規制に対応するだけでなく、従来のDLベアリングと比較して、低発塵、アウトガス、起動トルク、回転トルク、音響、寿命において同等以上の性能を有することが確認されている。

 

発塵量の比較(ベアリング)

 

アウトガス量の比較(グリース)


 

kat
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