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ブルカージャパン、3/11にトライボロジーウェビナーを開催

4年 5ヶ月 ago
ブルカージャパン、3/11にトライボロジーウェビナーを開催kat 2021年02日18日(木) in

 ブルカージャパン ナノ表面計測事業部は3月11日13:30~15:00に、ウェビナー(オンラインによるWEBセミナー)「トライボロジーウェビナー~低摩擦の実現と摩擦界面の観察~」を開催する。

 

 参加は無料(事前申込み制)で、以下から申し込みできる。
https://register.gotowebinar.com/register/754200517608498959?source=bruker-nano.jp

 本ウェビナーでは以下のとおり、兵庫県立大学の木之下教授よりカーボンナノ材料を低摩擦の添加剤として用いた応用研究や、摩擦界面のその場観察の研究などについて発表がなされるほか、ブルカージャパンからはトライボロジー評価装置として、多機能摩擦摩耗試験機TriboLabと評価事例の紹介がなされる。

・特別講演 「酸化グラフェンの低摩擦添加剤への応用と摩擦界面のその場観察」兵庫県立大学 工学研究科 機械工学専攻 教授 木之下博氏…様々なカーボンナノ材料を低摩擦の添加剤として応用する研究を行ってきた中で酸化グラフェンは水分散の状態で摩擦係数が0.05以下のかなり低い摩擦係数が得られているが、低摩擦になる条件が非常に限られているほか、摩擦が安定しないことが多々ある。さらに酸化グラフェンを潤滑油に分散したとき、分散性の良い条件では摩擦係数は0.1程度であるが、分散性の悪い条件でスパイク的に摩擦係数が0.05以下になることを見出している。最近ではこれらの原因を明らかにするため摩擦界面のその場観察を試みており、本講演ではこれらについて解説する。

・講演「低摩擦評価から様々なトライボロジー評価を可能にするUMT TriboLab 」ブルカージャパン ナノ表面計測事業部 営業部 長谷川 勇人氏…摩擦・摩耗の研究開発用途として、UMT TriboLabはその多機能性とコンパクトで使いやすいことから世界で広く使われており、本講演では製品とその応用事例を紹介する。

kat

igus developed new elastic double joint

4年 5ヶ月 ago
igus developed new elastic double jointkat 2021年02日10日(水) in in

igus developed new elastic double jointigus developed igubal GPZM coupling joint. Its flexible housing material ensures that the ball stud is firmly enclosed and prevents dirt from penetrating into the bearing
 

The new igus GPZM coupling joint is not only particularly low-maintenance and lubrication-free, but also prevents the penetration of dirt by choosing a new flexible material. (Source: igus GmbH)

 

Coupling joints are exposed to various types of loads, such as permanent vibrations, edge loads and high tensile forces and compressive strength. The demands on the material used are therefore extremely high. With the igubal GPZM coupling joint, the motion plastics specialist is now presenting a double joint that is not only lubrication-free and maintenance-free, but also 20 per cent more flexible than the conventional solution thanks to a new housing material. This firmly encloses the ball stud, prevents the penetration of dirt and increases the dependability of the moving application.

Spherical bearings made of tribologically optimised polymers are already used in many industries today, the agricultural industry as well as machine and plant construction amongst them,. In the automotive industry alone, the variety of application areas is extremely large: from sensor connections, actuators, valve flaps, shift levers to turbochargers – almost any application of metallic coupling joints can also be implemented with the tribo-polymer version. Light weight, use at temperatures up to 300 degrees Celsius, corrosion resistance and long service life speak for themselves, as do the 40 per cent lower costs when using igubal coupling joints. They are maintenance-free due to the incorporated dry lubrication, no external lubricants are necessary. This also applies to the new GPZM double joint, which igus is currently presenting as part of its autumn innovations.

The double joint is extremely flexible and at the same time resilient. Tests in the 3,800 square metre igus laboratory showed a 25 per cent higher elasticity of the RN283 material compared to the standard material igumid G. The housing material ensures that the ball stud is tightly enclosed in the movement so that it is sealed against the ingress of dust and dirt. Liquefied dust was injected in the test; this contamination has no negative influence on the function due to the elastic material. The abrasion resistance of the metal ball studs was also tested in our own laboratory. The result convinced the igus designers: with a coefficient of wear that is 20 times better than polyamide, the new TPU material prevailed over polyamide and ensures significantly increased dependability in movement.

kat

イグス、高弾性ハウジング材質で粉塵の侵入を防ぐ球面ベアリング ダブルジョイントを開発

4年 5ヶ月 ago
イグス、高弾性ハウジング材質で粉塵の侵入を防ぐ球面ベアリング ダブルジョイントを開発kat 2021年02日10日(水) in in

 イグスは、100%樹脂製で軸心のずれを吸収する自動調心球面ベアリングユニット「イグボール」の新ラインナップとして、無潤滑・メンテナンスフリーで、柔軟性に優れた「イグボール GPZM ダブルジョイント」を新たに開発した。新しいハウジング材質「RN283」がボールスタッドをしっかりと包み込んで汚れの侵入を防ぎ、可動用途における信頼性を高める。

イグボール GPZM ダブルジョイントと適用のイメージ

 

 ダブルジョイント(カップリングジョイント)は、持続的な振動、局部荷重、高張力、圧縮強度など、様々な負荷にさらされるため、使用材質への要求は非常に高くなるが、今回開発された「イグボールGPZMダブルジョイント」は、従来のイグボールと同様に、軽量、耐食性、長寿命が特徴で、固体潤滑剤が配合されているため潤滑剤が不要でメンテナンスフリーで使用できる。また、ハウジング材質RN283の弾性がイグス標準素材のイグミッドGと比較して25%高いことが実証されている。このテストでは液状化した粉塵を混入したが、RN283が弾性のある材質のため粉塵の侵入を防ぎ、機能への悪影響はなかった。

 金属製ボールスタッドに対する耐摩耗性に関するテストではまた、RN283はポリアミドに比べ耐摩耗性が20倍程度高いことが分かり、動きの信頼性を確認できた。

 機能性部品としてのこうした信頼性の高さから、例えば、自動車産業ではセンサー接続部、アクチュエータ、バルブフラップ、シフトレバー、ターボチャージャーなどで、今回開発されたトライボポリマー製ダブルジョイントを使用することが可能と見られている。

igus developed new elastic double joint
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出光興産、シェルルブリカンツジャパン全株式の譲渡手続きを完了

4年 5ヶ月 ago
出光興産、シェルルブリカンツジャパン全株式の譲渡手続きを完了kat 2021年02日08日(月) in

 出光興産は2020 年12 月30 日付で、シェルルブリカンツジャパン(SLJ)の全株式の譲渡手続きが完了したと発表した。

 出光ではシェル・オーバーシーズ・ホールディングス・リミテッドとの間で、出光の完全子会社であるSLJの全株式とSLJが営むシェルブランド潤滑油事業に関して出光が有する資産および権利を譲渡する旨の株式譲渡契約を締結していた。

 出光の潤滑油事業の今後の方向性、経営統合の状況等を勘案した結果、SLJ の全株式をシェルに譲渡し、競合する両ブランド事業の独立した運営体制を確立の上、それぞれがより一層の成長・発展を目指すことが最適と判断して株式譲渡を決定したもので、予定どおり昨年12月30日に、出光が保有する SLJ の全株式の譲渡手続きが完了した。

 出光興産では今後、出光ブランドの潤滑油事業に経営資源を集中し、引き続き潤滑油のグローバルサプライヤーとして事業の強化・拡大を目指しつつ、確かな技術と知識で、ユーザーに最適なソリューションを提供していく考えだ。

kat

Eiichi Ukai Named New President and CEO of NTN

4年 5ヶ月 ago
Eiichi Ukai Named New President and CEO of NTNkat 2021年02日06日(土) in

NTN announced the appointment of Eiichi Ukai as Representative Executive Officer on April 1st this year.

 

1. Reason of change

To accelerate “Transformation” of business structure in next Medium-term Management Plan “DRIVE NTN 100 Phase 2”, and further strengthen the financial structure and develop a corporate culture that can address changes in the management environment.

2. Details of transfer
3. Name and profile of the new President, Executive Officer

Name    Eiichi Ukai
Date of birth    Feb.1, 1957
Birth place    Prefecture of Hyogo
Education    Department of Administration Engineering, Faculty of Engineering, Kansai University

Business career
April 1980    Joined the Company
December 1986    NTN Bearing Manufacturing of Canada
April 2001    General Manager of Quality Assurance Dept. of Okayama Works
April 2011    Operating Officer, General Manager of Quality Assurance Dept.
April 2014    Managing Operating Officer
General Manager of ASEAN & Oceania Region
General Manager of India & West Asia Region
June 2017    Director
Aftermarket Business Headquarters
ASEAN & Oceania Region, India & West Asia Region
June 2019    Director
Managing Executive Officer
Aftermarket Business Headquarters
Quality Assurance Headquarters
ASEAN, Oceania & West Asia Region
India Region
April 2020    Director (current position)
Representative Executive Officer,
Managing Executive Officer
Aftermarket Business Headquarters
Industrial Business Headquarters
Quality Assurance Headquarters
ASEAN, Oceania, India & West Asia Region
India Region

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NTN、4月1日付で鵜飼英一氏が新社長に就任

4年 5ヶ月 ago
NTN、4月1日付で鵜飼英一氏が新社長に就任kat 2021年02日06日(土) in

 NTNは、2021年2月5日開催の取締役会において、鵜飼英一取締役執行役常務が4月1日付で執行役社長 CEOに昇格する人事を決定した。次期中期経営計画「DRIVE NTN100 Phase2」において、事業構造の変革(Transformation)を加速するとともに、財務体質を強化し、経営環境の変化に対応できる企業体質の構築を図る。大久保博司社長は代表権のない取締役に就く。

鵜飼 英一 氏

 

鵜飼 英一(うかい・えいいち)氏

1957年2月1日兵庫県生まれ、64歳。関西大学 工学部 管理工学科を卒業後、1980年4月エヌ・テー・エヌ東洋ベアリング(現NTN)入社、1986年12月カナダNTN製造、2001年4月岡山製作所 品質保証部長、2011年4月執行役員 品質管理部長、2014年4月常務執行役員 アセアン・大洋州地区総支配人室 総支配人 兼 インド・西アジア地区総支配人室 総支配人、2017年6月取締役 アフターマーケット事業本部担当 兼 アセアン・大洋州、インド・西アジア各地区担当、2019年6月取締役 執行役常務 アフターマーケット事業本部担当(兼)品質保証本部担当 兼 アセアン・大洋州・西アジア各地区担当 兼 インド地区担当、2020年4月取締役 代表執行役 執行役常務 アフターマーケット事業本部担当 兼 産業機械事業本部担当 兼 品質保証本部担当 兼 アセアン・大洋州・西アジア地区担当 兼 インド地区担当(現任)。

Eiichi Ukai Named New President and CEO of NTN

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THK、第25回 機械要素技術展で自動化ソリューションを披露

4年 5ヶ月 ago
THK、第25回 機械要素技術展で自動化ソリューションを披露kat 2021年02日04日(木) in in

 THKは、2月3日~5日に千葉市美浜区の幕張メッセで開催された「第25回 機械要素技術展」に出展、各種の自動化・ロボット技術を披露した。

THKブースのようす

 

 新技術としては、駆動、センサ、制御モジュールをオールインワン、ワークダメージの低減とサイクルタイム短縮を両立し、生産性向上に寄与する工程最適型ピック&プレースロボット「PPR」を展示。ウェハからチップをピックアップする工程などにおいて、分解能0.01Nの高分解力センサにより吸着ノズルとワークの接触を0.15N以下で検知し素早く停止し、ワークへの衝撃を抑えてダメージを低減する。また、ピック&プレースに必要な各種センサ、エア機器、駆動を統合制御できるため、従来のPLCを中心とした制御に比べ通信回数が少なくなり、時間ロスの最小化(サイクルタイム短縮)に貢献する。さらに、ピック&プレース工程の力、流量、圧力、温度など様々なセンサ情報を可視化することで、トラブル発生時の原因追及が可能となり、品質安定化に役立つ。

PPR

 

 

 また、物流分野などに向けた新製品として開発、1月20日から販売を開始した高負荷容量、耐久性に優れたユーティリティスライド「ATG」を披露した。自動倉庫では、電動搬送台車(シャトル)が各棚へのコンテナの出し入れを行うが、物流の増加により稼働率が高まっており、生産性の一層の向上が求められている。自動倉庫のシャトルは20~50㎏といったコンテナを1200㎜/s程度の高速で取り出し・収納を行う必要があるが、ボールのズレが発生するとコンテナを所定の位置に収納できない不具合が起こる。ATGは、引き抜き材をコの字型に成形し、転動溝に熱処理を施して強度を上げることで、一般的なスライドレールを上回る高負荷容量、高速性、耐久性を実現。リテーナを利用してボールの整列状態を保つことで、自動倉庫のシャトルの高速・高荷重下でも、スライド部の滑らかでスムーズな動きを維持するほか、ボールと転動溝の2点接触構造(サーキュラーアーク構造)を採用し、ストロークエンドの“ボールのズレ”を抑制する。現場の作業負担を軽減し作業時間を短縮、自動倉庫の生産性向上に寄与できることなどを前面に、まずは自動倉庫のメーカーやユーザーに提案を進める。

ATG

 

 さらに、グリップハンドと吸着ハンドを搭載することで、混載ラインなどでの多種形状・材質のワークに一つで対応できる「ならいハンドユニット」を紹介した。ならい機構により、食品などのやわらかい異形状でも吸着/把持が可能なため、専用ハンド、ハンド交換が不要なほか、接触点が多くなるため搬送時の破損を軽減する。ユニット質量は、ならいグリップハンドが約1.2㎏、ならい吸着ハンドが約0.5㎏と小型軽量で協働ロボットに最適で、可搬重量はならいグリップハンドが最大1㎏(保持力10N/素子)、ならい吸着ハンドが最大960g(吸着力0.8N/素子)。

ならいハンドユニット

 

 JRの駅構内などで実証実験を進めている、自律型の走行台車と昇降リフターを組み合わせた自律搬送ロボット 「Lifter付きSEED-Mover」では、コーヒーを運ぶ、デジタルサイネージを取り付けて店舗案内・空席情報提示を行うといった「非接触でのおもてなし」対応を実現できることなどをアピールした。

Lifter付きSEED-Mover

 

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パテント・リザルト、自動車部品の特許資産規模ランキング2020発表

4年 5ヶ月 ago
パテント・リザルト、自動車部品の特許資産規模ランキング2020発表admin 2021年2月4日(木曜日) in

 パテント・リザルトはこのほど、独自に分類した「自動車部品」業界の企業を対象に、各社が保有する特許資産を質と量の両面から総合評価した「自動車部品業界 特許資産規模ランキング」をまとめた。2019年4月1日から2020年3月末までの1年間に登録された特許を対象に、個別特許の注目度を得点化する「パテントスコア」を用いた評価を行い、企業ごとに総合得点を集計した。その結果、1位がデンソー、2位が日立オートモーティブシステムズ、3位が住友電装となった。

 1位デンソーの注目度の高い特許には「排ガス浄化性能の低下及びコート層のはく離を抑制することが可能な排ガス浄化触媒」や「窓曇りを晴らすために必要な電力量を少なくできる防曇装置」が挙げられる。

 2位日立オートモーティブシステムズは「回転電機の固定子及びそれを用いた回転電機」や「外周側への張り出しを抑制し、筐体内部の通気性および防水性を得ることが可能な電子制御装置」などが注目度の高い特許として挙げられる。

 3位住友電装の注目度の高い特許には「電圧検知線を過電流から保護できる電池配線モジュール」(オートネットワーク技術研究所、 住友電気工業、 住友電工プリントサーキット、 トヨタ自動車との共同保有)や「集中型の電源供給アーキテクチャに適した態様の通信を行うことが可能な車載通信システム」(オートネットワーク技術研究所、 住友電気工業との共同保有)が挙げられる。

 4位の矢崎総業は「シールド部材として要求される機能の実現と製造および使用の容易さを両立可能なシールドパイプ、及びシールドパイプ付き電線」、5位のオートネットワーク技術研究所は「生産性に優れるリアクトル」(住友電装、住友電気工業との共同保有)などが注目度の高い特許として挙げられる。

自動車部品 特許資産規模ランキング2020 上位10社

 

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パテント・リザルト、自動車メーカーの特許資産規模ランキング2020発表

4年 5ヶ月 ago
パテント・リザルト、自動車メーカーの特許資産規模ランキング2020発表admin 2021年2月4日(木曜日) in

 パテント・リザルトはこのほど、独自に分類した「自動車メーカー」業界の企業を対象に、各社が保有する特許資産を質と量の両面から総合評価した「自動車メーカー業界 特許資産規模ランキング」をまとめた。2019年4月1日から2020年3月末までの1年間に登録された特許を対象に、個別特許の注目度を得点化する「パテントスコア」を用いた評価を行い、企業ごとに総合得点を集計した。その結果、1位がトヨタ自動車、2位が本田技研工業、3位がマツダとなった。

 1位トヨタ自動車の注目度の高い特許には「電圧検知線を過電流から保護することができる電池配線モジュール」や「酸化剤ガスを運転条件に応じて変更しつつ、サージングを発生させないようターボコンプレッサの流路面積を変更する燃料電池システム」が挙げられる。

 2位本田技研工業は「運転者の意図に沿った走行支援を行える走行制御装置」や「内燃機関の排気浄化システム」などが注目度の高い特許として挙げられる。

 3位マツダの注目度の高い特許には「燃費の向上と摩擦板の耐久性維持を両立した、変速機のブレーキ装置」や「シフトレバーの1回の操作でもって所望の減速度をすみやかに得られるようにする方法」が挙げられる。

 4位の日産自動車は「自動車を高温環境で使用する場合においても該パネル材の剛性を保持することが可能な自動車の荷室用のパネル材」、5位のSUBARUは「アイドリングストップ制御を実行する車両に搭載されるパージシステムの故障診断装置」などが注目度の高い特許として挙げられる。

自動車メーカー 特許資産規模ランキング2020 上位10社

 

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フェローテックマテリアルテクノロジーズ、サーモモジュール事業が5G用途・DNA増幅用途などで拡大

4年 6ヶ月 ago
フェローテックマテリアルテクノロジーズ、サーモモジュール事業が5G用途・DNA増幅用途などで拡大 in kat 2021年02日02日(火) in in

 サーモモジュール(ペルチェ素子)は、対象物を温めたり冷やしたりする半導体冷熱素子のことで、N型とP型という異なる性質を持った半導体素子を組み合わせたモジュールに、直流の電気を流すと熱が移動し、一方の面が吸熱(冷却)し、反対の面が放熱(加熱)するというペルチェ効果を応用したもの。電源の極性を逆にすると、吸熱と放熱を簡単に切り替えることができる。

 ここでは、フェローテックホールディングス(https://www.ferrotec.co.jp/)傘下のフェローテックマテリアルテクノロジーズ(https://ft-mt.co.jp/)の扱うサーモモジュールの技術と、その特性を活かし需要が拡大してきている市場の動向を紹介する。

 

◆サーモモジュールの近年の動向

 サーモモジュールの上述の特性を活かし、自動車、半導体製造装置、光通信、医療バイオなど、温度調整デバイスとして用途が拡大してきており、フェローテックマテリアルテクノロジーズの市場占有率は36%とトップシェアを有する。

 もともと産業用途向けの採用がメインだったサーモモジュールが2005年ころに某電機メーカーのイオン発生器に業界初の採用されたことでサーモモジュールの認知が広がり、近年ではインパクトのあるアプリケーションとして民生品での採用が拡大した。

 多くの家電製品でイオン発生機能が付いたものが人気商品となっているが、イオンを発生させるためにサーモモジュールが利用されている。浄水式では水道水に含まれるカビや雑菌の発生源となる成分が放出されるのに対して、サーモモジュール式イオン発生器では空気中の水分を冷やして意図的に水滴を作る(結露させる)ことで、有害成分のない、きれいなイオンを省電力に発生させるというメリットがある。

 直流電圧を印加することによって特定の部位を冷やしたり温めたりできる電子部品は唯一ペルチェ素子だけであり、民生品での適用拡大は、ペルチェ素子の軽量・コンパクト・省エネといった製品価値が認められたことによるものと見られる。

空気清浄機での適用イメージ

 

◆拡大しているサーモモジュールの用途 ・DNA増幅用途

 顕微鏡では見ることができない病原体の有無を検査するPCR(Polymerase Chain Reaction)法では、DNAの2本鎖とDNA合成酵素が特定の温度の熱サイクルで熱変性、アニーリング、伸長の三つの反応を起こすことを利用して、DNAの目的の部分を2n倍に増幅する。精密な温度制御による正確な温度サイクルnが正しい検査につながるほか、温度サイクルのスピードを上げることで検査の効率を上げることにつながる。

 ペルチェ素子を組み込んだサイクル温度コントローラーによって、温度制御が精密で迅速になり、検査のスケールアップが可能になっている。ペルチェ素子はPCR検査装置の小型化・卓上化を可能にしているほか、最近では、検体容器1個を一つのペルチェ素子で加熱冷却する方式で、複数個の検体容器をPCR検査装置に搭載してパラレルに高効率に検査を行えるようになっている。

 

PCR検査装置

 

・5G通信用途

 第5世代(5G)移動通信システム向けの光通信用デバイスは高速伝送速度を実現し、移動通信システムの高速大容量化に貢献する一方で、光通信用デバイスに内蔵される半導体レーザーは温度によって波長が変化するため、波長の変化に伴う動画の乱れや通信の遅延などを防ぐべく一定温度に保つ必要があり、ペルチェ素子による高精度な温度制御が不可欠となっている。
 現在、5G通信機器向けにサーモモジュールの需要が急速に拡大してきているところで、特に中国では5G用通信基地局設置数が2020年に65万ヵ所、2021年に77万ヵ所、2022年に93万ヵ所と増える見通しとなっており、2000年のITバブル以来の非常に大きなサーモモジュールの市場として、さらなる成長が期待されている。

5G通信用途でのサーモモジュールの適用イメージ  RMT社を完全子会社化

 フェローテックホールディングスはこのほど、サーモモジュールの超小型化(150μm以下)、多段化の技術力や高品質のビスマス・テルル(Bi2Te3)材料開発力を持つロシアのRMT社を完全子会社化した。超小型化、多段化によって新しい用途への適用が見込まれている。

 ペルチェ素子は局所冷却に使われるが、超小型化することで、さらにピンポイントに効果的に適用できる。例えば監視カメラの画像処理デバイスは、熱によって生じるノイズを視界内の対象物を画像化する信号のレベルよりも下げるために必要で、-20℃以下といった極低温まで冷却するにはサーモモジュールの超小型化と多段化が必要になり、RMT社の技術力が活かされると見ている。

 4K・8Kといった高画質ディスプレイや顔認証システムなどでも、高精細・低ノイズに寄与する超小型・多段のサーモモジュールの適用が有効と思われる。

 また、民生用途として、サーモモジュールは場所や環境に応じて冷房・暖房を切り替えることができることから、肌着やジャケットに温度調節用途としての採用が進んでいるが、超小型で軽量のサーモモジュールをラインナップに加えることで、今後のウェアラブル用途での需要拡大に対応できるものと見られる。

温冷調整が可能なジャケット(試作品)

 

自動車用途など、今後の展開

 サーモモジュールは自動車分野においては温調シートで豊富な実績を持つが、フェローテックホールディングスでは2018年にオートモーティブプロジェクトを立ち上げ、車載用カップホルダーや、バッテリーおよびキャビンの温調システム、車載カメラのCMOSイメージセンサ用クーラーといった、新しい用途の開拓に注力している。

 そうした新しい用途への対応では、ペルチェ素子のさらなる高性能化や効率向上が課題となっており、素子の材料特性を高める必要性があることから、フェローテックマテリアルテクノロジーズでは、ロシア・モスクワ工場や中国・上海工場、さらには新たに傘下に入ったロシアRMT社を中心に、素材開発を強化していく。

 また、自動車部品など、製品バラつきをなくし、大量に迅速に良品を生産できるよう、工場の生産プロセスの一層の自動化や品質管理システムの増強を進めていく。

 サーモモジュールは大空間の温度調整には不向きだが、局所的な温度制御では、コンプレッサーなどの外部装置を必要とせず小型・軽量で、低消費電力、低コストに効力を発揮し、環境面でもノンフロンで作動しCO2排出量低減に寄与する。フェローテックマテリアルテクノロジーズでは、こうしたサーモモジュールの長所をアピールしながら、EV、HVなどの自動車用途やウェハ大口径化対応の半導体製造装置、ウェアラブル機器等の民生品向けなど、各種の新たな用途への提案・展開を進めていく考えだ。
 

バッテリーおよびキャビンの温調システムのモックアップ

 

◆フェローテックホールディングスの事業をさらに知るには

・フェローテックの電子デバイス事業の御紹介 2020

 

・90秒でわかるフェローテックの製品シリーズ(主要8製品)

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ジェイテクト、省エネ大賞 「資源エネルギー庁長官賞」を受賞

4年 6ヶ月 ago
ジェイテクト、省エネ大賞 「資源エネルギー庁長官賞」を受賞 in kat 2021年01日29日(金) in

 ジェイテクトの「CO2ゼロチャレンジへの取り組み」が、、省エネルギーセンター主催の「2020年度省エネ大賞(省エネ事例部門)」において、当社「資源エネルギー庁長官賞(小集団活動分野)」を受賞した。

表彰状を持つ佐藤和弘社長(左) とトロフィーを持つ佐野眞琴経営役員(右)

 

 省エネ大賞は、優れた省エネへの取り組みを推進している事業者や事業場、省エネルギー性に優れた製品ならびにビジネスモデルを表彰するもの。今回同社の「CO2 ゼロチャレンジへの取り組み」が評価され、同社としては初めての受賞となった。

 同社では、「環境チャレンジ2050」に基づきCO2排出量の極小化に向けた取り組みを推進しており、このたびの受賞は、2016年から取り組んできた「CO2ゼロチャレンジ」における、現場の改善を中心とした大幅な省エネルギー削減の成果が評価されたもの。

 同社では、今後も省エネ活動をはじめとしたグローバルな環境保全活動を通じて、持続可能な社会の実現に貢献していく。

 受賞概要は、以下のとおり。

【テーマ】CO2ゼロチャレンジへの取り組み

【概要】「CO2ゼロチャレンジ」を軸とした省エネ活動を全事業場へ展開し、大幅な省エネルギーを達成した。

【主な取り組み内容】
①材料までさかのぼった工法革新を行う生産技術革新
②日常改善としての「改善やり切り活動」や非稼働時の省エネ徹底
③全生産ラインエネルギーの見える化運用
④社内メンバーによる省エネ診断
⑤再エネの導入等

【成果】これらの活動により、2019年度に2015年度比11%のCO2排出量を削減した。

CO2排出量

 

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日本精工、状態監視・診断ソフトウェアを用いた各種サービスを開始

4年 6ヶ月 ago
日本精工、状態監視・診断ソフトウェアを用いた各種サービスを開始kat 2021年01日27日(水) in

 日本精工は、コンディションモニタリング(状態監視)技術を用いた新事業の一つとして、状態監視・診断ソフトウェア「ACOUS NAVI™(アコースナビ)」を用いた各種サービスを開始する。また、同社が提供するコンディションモニタリング技術を用いた各種サービスの情報を発信するACOUS NAVI専用Webサイト(https://www.acousnavi.nsk.com)を、1月25日から公開している。

ACOUS NAVI専用Webサイト

 

 同社の主力製品である軸受、ボールねじ、直動案内は、機械設備の機能・性能を支える重要な部品であり、これらの稼働状態を監視して故障や異常の原因となる予兆を早期に検知・診断する技術は、予知保全に貢献する鍵となる。同社では長年の研究開発により、軸受、ボールねじ、直動案内の損傷や劣化のメカニズムを解明し、その予兆を捉える技術を確立しており、この知見と技術を強みに、ユーザーの機械設備の生産性向上や製品品質の向上に貢献する事業を目指している。

 この事業の一つとして今回、ユーザーの機械設備の軸受、ボールねじ、直動案内の状態を監視して故障や劣化の予兆を早期に捉えて診断する、状態監視・診断ソフトウェア「ACOUS NAVI」を用いたサービスを開始するもの。

 まずは本年4月から、ファナックが提供する製造業向けオープンプラットフォーム「FIELD system」上で稼働するアプリケーション「ACOUS NAVI for Bearings」と「ACOUS NAVI for Ball Screws」を販売開始する。これらは軸受やボールねじの近傍に設置した振動センサーのデータを用いて軸受の傷/はく離、ボールねじの摩耗を診断し、その結果を表示するもの。

 同じく本年4月から、回転機械の状態をその場で測定・診断できるワイヤレス振動診断器「A10」について日本、中国を皮切りにグローバル販売を開始する。この振動診断器は、2017年より日本国内で販売しているワイヤレス振動診断器Bearing Doctor BD-2の後継機として開発され、一般的な振動測定・診断機能のほかACOUS NAVI for Bearingsの機能も搭載されており、軸受の傷/はく離の診断が簡単・スピーディーに行える。

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日本精工、従来比2倍以上の走行寿命を実現する長寿命直動案内を開発

4年 6ヶ月 ago
日本精工、従来比2倍以上の走行寿命を実現する長寿命直動案内を開発kat 2021年01日27日(水) in in

 日本精工(NSK)は、独自熱処理技術の適用により従来比2倍の走行寿命を実現した直動案内「NSKリニアガイドTM長寿命シリーズ DH・DS型」を開発した。2021年4月より販売を開始し、2026年度に年間60億円の売上を目指す。

DH・DS型

 

 NSKリニアガイドは、半導体・液晶製造装置、自動車製造設備、搬送用ロボット、工作機械などの各種生産設備を中心に幅広い用途で使用されている。リニアガイドには、従来から装置の信頼性向上を実現させるため長寿命化が求められており、同社では転動体(ボール)とレース溝との接触面圧分布を最適化するボール溝形状の設計により信頼性を向上させた「NH・NS型」で市場の要求に対応してきた。

 昨今のスマートファクトリー化の加速により、装置には一層のタクトアップ・昼夜連続稼働による生産性向上、小型化による省エネルギー化などが要求されており、これを実現するためリニアガイドには、より一層の高い信頼性や長寿命化が求められている。

 これに対し同社では今回、さらなる走行寿命延長を目指し、長寿命シリーズ DH・DS型では独自の熱処理技術であるTF(タフ)化技術をリニアガイドに適用した。

 TF化技術とは長年の軸受開発の中で培った熱処理技術の一つで、材料の鋼材に存在する残留オーステナイト量の最適化により、ボールが異物などを踏むことで発生するボール溝圧痕の縁形状をなだらかにし、応力集中を小さくすることではく離を抑制、走行寿命延長(転がり要素の長寿命化)を達成するもの。

 開発した長寿命シリーズ DH・DS型では、TF化技術の適用により、従来比2倍の長寿命を実現、世界最高レベルの動定格荷重を実現した。これにより、設備のさらなる信頼性向上や小型化を可能とし、小型化による軽量化・低摩擦化により省エネルギーに貢献できる。

 また、幅広いラインナップを用意。寸法は国際標準ISO規格に準拠しており、従来品と置き換えが可能となっている。

さらに、高防塵シール、潤滑ユニットなど、従来品同様に豊富なオプションを用意している。

 開発品は大幅な信頼性の向上や生産性の向上に貢献するほか、小型化による軽量化・低摩擦化により省エネルギー化を実現する。

 半導体・液晶製造設備や自動車製造設備、搬送用ロボット、工作機械、プラットホーム用ドア、CTスキャナ など各種設備機械・装置と広範な用途が見込まれている。

kat

日本精工、工作機械スピンドル用高信頼性単列円筒ころ軸受技術を開発

4年 6ヶ月 ago
日本精工、工作機械スピンドル用高信頼性単列円筒ころ軸受技術を開発kat 2021年01日27日(水) in in

 日本精工は、工作機械スピンドル用軸受向けに、新開発のころ案内保持器の採用により、組立や慣らし運転時の作業負荷低減と信頼性向上を両立する技術を開発した。今後、市場の反響を踏まえながら、2021年度以降の早期の量産化を目指す。

 

 マシニングセンタの主要要素であるスピンドルに使用される単列円筒ころ軸受は、グリース潤滑で使用する際、スピンドルを組み立てた後に、グリースを最適な位置に最適な量配置するための「慣らし運転」という工程に長い時間を要し、生産性向上のネックとなっている。また、オイルエア潤滑で使用する場合、低速回転時に軸受温度が異常に上昇してしまう課題もあった。

 これらの問題を解決する手段としては、保持器の位置を安定させるための方法を「ころ案内方式」にすることで可能になるが、この方式では保持器に過大な力が掛かることがあり保持器が破損しやすいという課題があることから、これまでは「外輪案内方式」が一般的だった。

 開発した新技術では、従来品と同等の耐久性を有した「ころ案内方式」保持器の開発に成功したほか、保持器形状の改良によって余剰なグリースの排出性を向上させ、グリース潤滑での慣らし運転時間を外輪案内方式に比べ最大約7割短縮した。

 また、オイルエア潤滑においては、ころ案内方式の採用によって、従来の外輪案内方式で課題だった、低速運転時に軸受内部へ潤滑油が過剰滞留して発生する軸受の異常昇温も低減。これにより、オイルエア潤滑でもスピンドルの安定した運転が可能となる。

 さらに、ころ案内形式で問題となる保持器の破損を防止するため保持器の形状と材料を最適化したことで、ころ案内保持器の耐久性(信頼性)向上を実現した。

 本技術は、グリース潤滑スピンドルの組立時間短縮により、工作機械メーカーでの生産性向上に貢献するほか、オイルエア潤滑での異常昇温の低減、ころ案内保持器の強度向上により、運転時の高い信頼性に貢献する。

 自動車部品/一般機械部品加工用マシニングセンタなどで使用されるビルトインモータスピンドルでは、スピンドル本体の発熱によって軸方向の膨張が発生するため、スピンドルのリア側に円筒ころ軸受が採用されているが、今回開発された技術は、このリア側支持用軸受に最適としている。

kat

日本電産、トラクションモータシステムが累計販売台数10万台を達成

4年 6ヶ月 ago
日本電産、トラクションモータシステムが累計販売台数10万台を達成kat 2021年1月27日(水曜日) in

 日本電産が開発・製造・販売するトラクションモータシステム「E-Axle」がグローバルでの累計販売台数10万台を達成した。

トラクションモータシステム「E-Axle」のラインナップ

 

 同社のE-Axleシリーズはモータ、インバータ、ギヤを一体化し、ユニットシステムとすることで小型化・軽量化を実現したことが大きな特徴。2019年4月から、Tier1サプライヤーとして世界で初めて量産を開始した150kWモデル「Ni150Ex」のほか、「Ni200Ex」、「Ni100Ex」、「Ni70Ex」、「Ni50Ex」の計5機種を開発しており、この世界トップクラスの製品ラインナップにより同社の「E-Axle」は50kW~400kWまで対応(E-Axleは前後に搭載可能で、Ni200Exを前後2ヵ所に搭載した場合、合計出力は400kWとなる)、世界の車両セグメントの 98%をカバーできる見込みとなっている。

 同社では 2030 年までに EV 用トラクションモータ市場(トラクションモータ単体とトラクションモータシステムを含めた市場)で世界シェア 40~45%の獲得を目標としており、E-Axle をそのけん引役と位置付けている。

 欧州や中国をはじめ、世界各国がガソリン車の新車販売を2025~2040年にかけて禁止する方針を打ち出している中、同社では、「今後も世界No.1の総合モーターメーカーとして培った軽薄短小技術、高効率化技術、制御技術を駆使した製品を開発し、自動車の進化およびCO2削減に貢献する革新的ソリューションを圧倒的なスピードで提案していきたい」とコメントしている。

kat

ファナック、高可搬質量・ロングリーチのスカラロボットを開発

4年 6ヶ月 ago
ファナック、高可搬質量・ロングリーチのスカラロボットを開発kat 2021年1月27日(水曜日) in

 ファナックは、可搬質量20kg、リーチ1100mmのスカラロボット「SR-20iA」を開発、昨年12月から販売を開始した。

スカラロボット「SR-20iA」

 

 開発したスカラロボットは、従来モデルに対し可搬質量、リーチともに一回り大きく、重量物を広いエリアで取り扱うことが可能になる。これにより、スカラロボットのラインナップが拡充され、ユーザーの自動化ニーズに、より幅広く対応が可能となった。

 開発品では、防水・防塵オプションや、耐薬品性に優れた塗装オプションを用意している。
 

kat

ベアリング&モーション技術の総合情報誌「bmt」2021年1月号「特集:クルマのトライボロジー」「キーテク特集:解析技術」が発行!

4年 6ヶ月 ago
ベアリング&モーション技術の総合情報誌「bmt」2021年1月号「特集:クルマのトライボロジー」「キーテク特集:解析技術」が発行!admin 2021年01日22日(金) in in

 ベアリング&モーション技術の総合情報誌「bmt(ベアリング&モーション・テック)」の第28号となる2021年1月号が1月25日に小社より発行される。

 今号は、特集「クルマのトライボロジー」、キーテク特集「解析技術」で構成。

 特集「クルマのトライボロジー」では、ゼロエミッションに向けた内燃機関の産学連携研究から、自動車用エンジン軸受の信頼性向上および摩擦低減技術、変速機の効率向上に貢献する超低粘度変速機油の技術、さらには電動車両から空飛ぶクルマまでの次世代車両を支えるベアリング技術などについて、広く紹介する。

 また、キーテク特集「解析技術」においては、様々な問題を多方面にわたりシミュレートすることによって試作や実験の回数を減らすなど、ものづくりでの研究・開発工程の効率を高める解析技術の適用事例として、高分子やミセルを扱うためのマルチフィジックスシミュレーションや、球面軸受のFEM接触応力とヘルツ接触応力の比較、といった話題を紹介する。

特集:クルマのトライボロジー

◇自動車用エンジン軸受の信頼性向上および摩擦低減技術・・・日産自動車 村木 一雄
◇ゼロエミッションに向けた内燃機関の産学連携研究・・・東京都市大学 三原 雄司
◇超低粘度変速機油の開発・・・ENEOS 増田 耕平
◇電動車両から空飛ぶクルマまで、次世代のクルマに対応するベアリング技術・・・編集部

キーテク特集:解析技術

◇高分子やミセルを扱うためのマルチフィジックスシミュレーション・・・兵庫県立大学 鷲津 仁志
◇球面軸受のFEM接触応力とヘルツ接触応力の比較・・・トラ研 栫井 邦彦

連載

機会の声を聞く・・・日清エンジニアリング 森山 秀男 氏、小澤 和三 氏
注目技術:5G用途・DNA増幅・自動車用途などで需要が拡大するサーモモジュール・・・フェローテックマテリアルテクノロジーズ
Q&A「軸受管理」の機素知識 第4回 AE診断の活用編②AE計測システムの構成・役割・・・エヌエフ回路設計ブロック 佐藤 公治

トピックス

日本半導体製造装置協会、半導体・FPD製造装置の需要予測を公表、2022年に初の3兆円超えへ
IPF Japan 2020 Virtualが開催

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イグス、コスト削減を実現する可動ケーブル配送・保管用ソリューションを開発

4年 6ヶ月 ago
イグス、コスト削減を実現する可動ケーブル配送・保管用ソリューションを開発kat 2021年01日21日(木) in in

 イグスは、ケーブル保護管「エナジーチェーン」専用の可動ケーブルである「チェーンフレックス」の配送・保管用の新たなソリューション「チェーンフレックスケース」を開発した。本ケースは通常配送で出荷でき、また、積み重ねて保管が可能なため、輸送コストと保管コストの両方を大幅に削減できるほか、ケーブルはケースから直接繰り出しが可能となっている。

チェーンフレックスケース

 

 チェーンフレックスをケーブルドラムでパレットに載せて出荷する場合、多額の送料がかかる上、特別な保管場所を確保する必要がある。今回開発された「チェーンフレックスケース」は50㎝×45㎝×40cmの箱で、ケーブルを収納して通常配送で出荷できるため、送料を大幅に節約できる。また、積み重ねることが可能なため商品到着後にすぐ使用でき、あるいは保管場所に設置できる。

 ユーザーは用途に合わせて、作業現場のすぐ近くに保管システムを構築することも可能なほか、本ケースを使用することで、取り扱いの手間や、パレットリフターやケーブル巻き戻し機、架台、これらにかかる費用が不要となる。つまり、大型で高コストのケーブル保管設備がなく、ケーブルを通常の棚に保管しているような作業場にも適した実用的なソリューションとなっている。

 ケース内部には特別設計された小型のケーブルドラムがあり、これにケーブルを巻き付けることでケーブルを保護すると同時に、直接繰り出して使用できる構造となっている。ケースは段ボール製のため、非常に軽くて頑丈でリサイクルも容易。

 チェーンフレックスケースの仕様は以下のとおり。

・寸法:50㎝×45㎝×40cm

・収納ケーブルの最長長さ:200m

・収納ケーブルの最大重量:70kg

・対応ケーブル:イグスのチェーンフレックス 制御・動力ケーブル、データケーブル、バスケーブル、複合ケーブル、エンコーダケーブル、動力ケーブル

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THK、物流、鉄道向けにユーティリティスライドを開発、受注を開始

4年 6ヶ月 ago
THK、物流、鉄道向けにユーティリティスライドを開発、受注を開始kat 2021年01日21日(木) in in

 THKは1月20日にオンライン記者発表を開催、同社常務取締役 産業機器統括本部技術本部長の星出薫氏が、物流分野などに向けた新製品として開発した高負荷容量、耐久性に優れたユーティリティスライド「ATG」について説明し、同日から受注を開始する旨を発表した。

ユーティリティスライド「ATG」

 

 併せて、ホイールを採用し鉄道のドアスライドやバッテリーの引き出しなどに適した「ARG」や、ラック&ピニオン式でボールを同調しボールのズレを完全に排除し航空機のシートパネルやテーブル、フットレストなどの直動案内に適した「TPG」も発表、これらは受注生産で対応する。

 同社では、特に自動倉庫の搬送台車コンテナ取出し部、鉄道車両用ドアの開閉部、航空機用旅客シートのスライド機構等での需要を見込み、ユーティリティスライドレール3製品で初年度に2億円、3年後に10億円の売上を目指す。

 ATGは、アウタレール(アウタメンバ)とインナレール(インナメンバ)、ボール、リテーナ(保持器)で構成し、コア技術で培われた高炭素鋼や最適な潤滑剤(リチウム系AFB-LFグリース)を採用。アウタ/インナレールが前後に伸縮するテレスコピックタイプのスライドレールで、高負荷容量、耐久性に優れ、2条のボール列が安定したスムーズな動きを実現し、スライドレールならではの取付けの容易さも備えた製品となっている。

 従来のスライドレールはこれまで、ATMや自動販売機をはじめ、各種事務機器のスライド部を中心に普及が進む一方で、一層の高負荷容量や耐久性の向上へのニーズも多く、スライドレールとLM ガイド双方の利点を有する中間的なユーティリティ・グレードへのニーズが高まっていた。

 たとえば自動倉庫では、電動搬送台車(シャトル)が各棚へのコンテナの出し入れを行うが、物流の増加により稼働率が高まっており、生産性の一層の向上が求められている。自動倉庫のシャトルは20~50㎏といったコンテナを1200㎜/s程度の高速で取り出し、収納を行う必要があるが、ボールのズレが発生するとコンテナを所定の位置に収納できない不具合が起こる。

 ATGは、引き抜き材をコの字型に成形し、転動溝に熱処理を施して強度を上げることで、自動倉庫のシャトルの高速・高荷重下でも、一般的なスライドレールを上回る高負荷容量、高速性、耐久性を実現。リテーナを利用してボールの整列状態を保つことで、スライド部の滑らかでスムーズな動きを維持するほか、ボールと転動溝の2点接触構造(サーキュラーアーク構造)を採用し、ストロークエンドの“ボールのズレ”を抑制する。

 ボールのズレが発生すると、引出し方向に通常より強い力を加えてズレを修正する必要があるが、ATGではボールのズレの問題が解消される上、その取付け作業には専門のエンジニアの立ち合いが不要なことから、現場の作業負担を軽減し作業時間を短縮、自動倉庫の生産性向上に寄与できる。

 THKでは、ATGの高負荷容量、耐久性といった利点を前面に打ち出すとともに、LMガイド、ボールねじで実績のある予兆保全のIoTサービス「OMNIedge」による稼働状況の監視も可能な点などで他社と差別化を図りながら、ユーティリティ・グレードを必要とする物流、鉄道分野への普及を目指していく考えだ。

ATGの使用例

 

kat

日本金型工業会東部支部、令和3年新年懇親会を開催

4年 6ヶ月 ago
日本金型工業会東部支部、令和3年新年懇親会を開催admin 2021年1月20日(水曜日) in

 日本金型工業会東部支部( https://www.jdmia.or.jp )は1月15日、Web会議方式により「令和3年新年懇親会」を開催した。

 冒頭、挨拶に立った鈴木教義支部長(鈴木 代表取締役社長)は、「昨今の経済を取り巻く環境を鑑みるに、この先1年間、非常に読みづらい年になると思う。しかし、皆さんと情報を共有しながら東部支部の在り方を考えていきたい。今年も従来とは違い、昨年のようにWebを活用して進めさせていただきたい。また、これまでできなかったことがWebを活かしてできるようになったこともある。事務局や経産省など多方面と協力をしながら会員の皆様にメリットが感じてもらえる東部支部の運営をしていきたいと思っている。今、世界を見渡しても中国やアメリカの動きで経済環境が左右されやすい。私どもの金型においても、これからの在り方が大きく変わるところではないかと思う。今だからこそフレキシブルな考え方や行動をする時ではないか。また、今こそ変わるチャンスでもあると思う。是非、当工業会を利用しながら変われるチャンスを見出していただければ幸いだ」と述べた。

挨拶する鈴木支部長

 続いて経済産業省素形材産業室長 谷 浩氏が来賓を代表して挨拶。引き続き、同工業会 小出 悟会長(小出製作所 代表取締役社長)が「先に挨拶を述べた御二方も述べたとおり、まだまだコロナによる経済的影響が出ると仰っていたが、私もまさにそうではないかと思う。まさに世の中がガラッと一変する時を生きているため、ここでしっかりと工業会の考え方をまとめた指針を出せればと良い思っている。また、今年はデジタル庁が創設される年である。デジタル化が進展するとハッキングなどのリスクに対する準備が必要だ。そうした時に当工業会として昨年の11月に技術等情報漏えい防止措置認証制度における認証機関になれたことも弾みになるのではないか。今年も会員の皆様とともにさまざまなことにチャレンジしていければと思う」と挨拶を述べた。最後に、同工業会東部支部 正木優吉副支部長(正木製型 代表取締役)が閉会挨拶を行った。

挨拶する小出会長

 

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